ゴールドは戻り高値を切り下げ、再び4,100ドル付近で攻防
米国9月消費者物価指数の上振れが市場の主要な変動要因となった。総合指数は前年比3.7%と市場予想を上回り、コア指数も2.6%へ加速。米ドルが上昇し、米国株やゴールドには下押し圧力が広がった。追加利上げ観測が強まったものの、米国債利回りは発表直後の上昇幅を縮小しており、金融引き締めの織り込みがさらに進むかが焦点である。
本日のテクニカル分析銘柄であるゴールド/米ドル(XAU/USD)は、日足の下降基調が続く中、4,100ドル付近で下値を探る展開にある。中東情勢による安全資産需要が潜在的な支えとなる一方、米金融引き締めへの警戒とドル高が上値を抑える要因となっている。下落方向の優位性とトレンドの強さを区別し、下押し圧力の持続性と反発余地を確認したい。
本日は21時30分に米国の9月小売売上高と生産者物価指数が発表される。小売売上高では個人消費の底堅さ、生産者物価指数では企業段階の物価上昇圧力を確認したい。前日の消費者物価指数が予想を上回っただけに、発表結果が追加利上げ観測をどう変化させるか、米国債利回りとドル、ゴールドの反応が注目される。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)
- NAS100(NASDAQ100) ↓ 1.46倍
- US500(S&P500) ↓ 1.32倍
- GBP/USD(英ポンド/米ドル) ↓ 1.12倍
マーケットハイライト
- 米9月CPIは前年比3.7%と予想上回る、コアも2.6%へ加速しFRBの追加利上げ観測が強まる
- 中国9月輸出は前年比36.3%増と予想を大幅に上回り、貿易黒字も1,335億ドルへ拡大
- 米株主要指数は軟調、米CPI上振れによる利上げ警戒とAI・半導体関連株への売りが重荷
- JPN225(日経225連動CFD)は続落、半導体関連株の上値が重く米CPI発表前から慎重姿勢
- DXY(米ドル指数)は上昇、米CPI上振れに伴う追加利上げ観測を背景に高値圏へ
- ドル円は横ばい、米インフレ上振れによるドル買い圧力の一方で方向感は限定的
- ユーロドル、ポンドドルは反落、米CPI上振れを受けたドル高が両通貨の上値を抑える展開
- 人民元(USD/CNH)は元安、中国輸出の大幅増加と米CPI上振れ後のドル高が併存
- ゴールド(XAU/USD)は続落、米追加利上げ観測によるドル高が逆風となり再び4,100ドル付近へ
- WTI原油は小幅に続伸、サウジアラビアへの攻撃やホルムズ海峡の船舶被害を受け供給不安が支えに
- ビットコイン(BTC/USD)は反落、米CPI上振れ後の金融引き締め警戒で8万2,000ドルを下回る
ゴールド/米ドル(XAU/USD)テクニカル分析
ゴールド/米ドルの日足は、8月下旬の4,700ドル付近を高値に下落し、9月後半には4,100ドル付近まで下押しした。その後の反発も4,218.75ドルの抵抗水準を越えられず、画像では再び4,100ドル付近へ押し戻されている。戻り高値を切り下げており、下値圏でも反発が続かない下降局面である。
LinReg20(20日線形回帰線)とQuadReg50(50日二次回帰線)は下向きで、直近の下落と中期の価格軌道が整合している。価格は下向きのKAMA(カウフマン適応移動平均線)とSMA200(200日単純移動平均線)を下回る。短期の反発を経ても、下降構造の修復には至っていない。
一方、ADX(平均方向性指数)14日は23付近で、強いトレンドの目安となる25を下回る。ROC(価格変化率)20日もマイナス圏にあるが、9月後半の低水準から若干持ち直している。下方向が優位である一方、20日間の下落率は9月後半より若干縮小している。ただし、直近は大きな陰線で下押ししており、中期的な下落率の改善と足元の売り圧力には注意したい。
今後、4,100ドル付近を下回って推移し、LinReg20で上値が止まるようであれば、下降継続の見方が強まる。また、4,023.50ドルを割り込む場合は3,984.40ドルが次の下値の参照点である。反対に、4,218.75ドルを回復し、カウフマン適応移動平均線の上側を維持できれば、下降圧力の緩和を見極める段階となる。さらに4,277.30ドルを越え、20日線形回帰線の傾きも改善すれば、下方向優位の評価を見直す根拠が増す。

中東情勢は安全資産需要を支え得るものの、足元ではドル高や追加利上げへの警戒がゴールドの重荷となっている。チャートでも反発が定着しておらず、現段階では安全資産需要が下降構造を変えるほどの支えにはつながっていないと考えられる。現状は反発を挟みながら下値を試す展開が基本となり、戻りの大きさよりも、抵抗水準を越えた後にその上側を維持できるかが焦点である。
本日の主な経済指標とイベント(10月15日)
- 8:50(日本時間)、日本・機械受注(8月)
- 9:30(日本時間)、オーストラリア・雇用統計(9月)
- 13:30(日本時間)、日本・鉱工業生産/設備稼働率(8月)
- 15:00(日本時間)、英国・鉱工業生産(8月)
- 15:00(日本時間)、英国・製造業生産指数(8月)
- 15:00(日本時間)、英国・月次国内総生産(8月GDP)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・鉱工業生産(8月)
- 21:30(日本時間)、米国・小売売上高(9月)
- 21:30(日本時間)、米国・生産者物価指数(9月PPI/PPIコア)
- 21:30(日本時間)、米国・フィラデルフィア連銀景況指数(10月)
- 21:30(日本時間)、米国・新規失業保険申請件数
※本記事の情報は、記事執筆時における市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
ThreeTraderでは、狭いスプレッドと高い約定力で、ゴールドをはじめとする多様な銘柄の取引環境を提供しています。
デモ口座では実際の資金を使用せず取引環境を体験できます。⇒ 詳細を見る




