豪ドルは中国指標を支えに反発、持続力が焦点
米ハイテク株は前週の大幅下落から反発し、NasdaqとS&P 500が上昇した。半導体株を中心に買い戻しが進んだ一方、ダウは小幅安で、AI関連企業の資金調達懸念は残る。ドル指数も小幅に上昇し、株高とドル高が併存した。
今回のテクニカル分析銘柄である豪ドル/米ドル(AUD/USD)は、中国指標の上振れを受けて反発したものの、ドル高と米短期金利の高止まりが上値を抑え、チャート上は下降トレンド内の戻り局面にとどまる。投機筋の大幅な売り越しは買い戻しの余地を残すが、下降構造の修復には至っていない。
本日は英国雇用統計、ドイツZEW景況感調査、米住宅着工件数・建設許可件数が発表される。いずれも景気評価と金融政策見通しを更新する材料となり、特に米住宅指標は、金利上昇が住宅需要に与える負担を測る手掛かりとなる。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)
- EUR/JPY(ユーロ/円) ↑ 0.94倍
- CAD/JPY(カナダドル/円) ↑ 0.86倍
- AUD/JPY(豪ドル/円) ↑ 0.86倍
マーケットハイライト
- フランスの抗議活動激化で政治・財政不安が拡大、仏国債利回り上昇とユーロ・株式安が進行
- 中国7~9月期GDPは前年比4.5%増と予想を上回る、鉱工業生産も堅調で豪ドルを支援
- カナダ9月CPIは前年比3.1%と前月から加速、予想を下回りガソリン除く物価上昇率は鈍化
- 米10月住宅市場指数は予想31に対し29へ低下、住宅ローン金利上昇で2012年以来の低水準
- 米Nasdaq総合指数とS&P500は反発、前週のAI関連株急落から半導体株を中心に買い戻しも信用懸念は継続
- 日銀の植田総裁は基調物価が2%目標にかなり接近と発言、同水準での安定維持がより重要との認識を示す
- JPN225(日経225連動CFD)は反発、米ハイテク株の持ち直しと併存するもAI関連企業の資金調達懸念は継続
- ドル円は反発、米国債利回りの上昇と米株高が併存し158円台でドルが底堅く推移
- 豪ドル・ドル(AUD/USD)は続伸、中国GDPの上振れが支援材料となるも米金利の高止まりが上値を抑制
- ゴールド(XAU/USD)は続落、ドル高と米国債利回り上昇が下押し要因となり4,140ドル台で推移
豪ドル/米ドル(AUD/USD)テクニカル分析
豪ドル/米ドル(AUD/USD)の日足は、9月上旬に0.7220付近まで上昇した後に反落し、9月下旬には0.7を割り込んで、10月中旬には0.69付近まで下落した。その後は反発に転じ、直近は0.697台を回復しているものの、戻り高値の更新には至っていない。下降基調が続く中で、短期的な反発の持続力が試される局面である。
価格は、下向きのLinReg20(20日線形回帰線)を上回りつつも、KAMA(カウフマン適応移動平均線)の下に位置している。QuadReg50(50日二次回帰線)は山型を描き、右端で下向きの傾斜を強めている。QuadReg200(200日二次回帰線)も価格の上方にあり、短中期の下降構造が確認できる。
価格は緩やかに上昇するSMA200(200日単純移動平均線)も下回っており、中長期の上昇基調と足元の値動きには隔たりが生じている。チャート下段のSMA200からの乖離率はマイナス圏で推移し、価格が長期平均を下回る状態が続いているが、直近は乖離率がやや回復し、下方への乖離が縮小する兆しも見られる。短期的な下落圧力は和らぎつつあるとはいえ、KAMAやQuadReg200、またSMA200を回復していない現段階では、下降トレンド内の反発と捉えるのが妥当である。
今後はまず、KAMAとQuadReg200付近を回復できるかが焦点となる。その上で0.7013を上抜ければ、0.7031、さらにSMA200付近まで戻りを試す余地が出てくる。反対に00.692を割り込めば反発の失速を示し、0.6894付近の再試しが視野に入る。0.7013〜0.7031で上値を抑えられれば、再び下値を試す展開に注意したい。この価格帯を突破し、支持帯に転換できるかどうかが、今後の方向性を見極めるポイントとなる。

需給面では、CFTCの10月13日時点の建玉統計で、豪ドル先物の大口投機筋が大幅な売り越しとなっている。買い戻しが入りやすい状況にあり、反発が速まる可能性にも留意したい。
本日の主な経済指標とイベント(10月20日)
- 15:00(日本時間)、ドイツ・生産者物価指数(9月 PPI)
- 15:00(日本時間)、英国・失業保険申請件数(9月)
- 15:00(日本時間)、英国・失業率(9月)/ILO失業率[四半期](8月)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・ZEW景況感調査(10月)
- 18:00(日本時間)、ドイツ・ZEW景況感調査(10月)
- 21:30(日本時間)、米国・住宅着工件数(9月)
- 21:30(日本時間)、米国・建設許可件数(9月)
- 23:00(日本時間)、米国・住宅販売保留指数(9月)
- Capital & Code Frankfurt(イベント)
※本記事の情報は、記事執筆時における市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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