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ユーロドルはドル軟化で反発、仏財政不安が上値の重荷に

市場分析
安藤修安藤修
ユーロドルはドル軟化で反発、仏財政不安が上値の重荷に

米住宅指標の悪化を受け、景気減速への警戒から米長期金利とドル指数は下落した。米株はヘルスケア株への買いと原油安が支えたものの、人工知能関連投資への懸念が重荷となり、高安まちまちだった。金利低下の支援効果と景気・企業収益への懸念が交錯し、業種ごとの選別が続いている。

今回のテクニカル分析銘柄であるユーロドル(EUR/USD)は中長期の下降基調を残しながら、短期的に反発している。米金利低下とドル軟化が反発の背景となる一方、フランスの財政・政治不安はユーロの上値を抑える材料である。短期線を上回った後も高値を切り下げる形は崩れておらず、持続的な回復には至っていない。

本日は英国の9月消費者物価指数(CPI)と小売物価指数が焦点となる。賃金に続いて物価も市場予想を上回るかが、イングランド銀行(BOE)の政策見通しを判断する材料となる。予想との差に加え、サービス価格やコア指数の動向を踏まえ、ポンドと英国債利回りの反応を確認したい。米週間石油在庫統計では、原油・石油製品在庫の増減が、原油相場の続落を裏付ける内容となるかに注目する。

注目の値動きTOP3

(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)

  • US30X(NYダウ指数)                 ↑ 1.07
  • GBP/USD(英ポンド/米ドル)     ↑ 1.01
  • USD/CAD(米ドル/カナダドル)  ↓ 0.70

マーケットハイライト

  • 米中古住宅販売契約指数は前月比-7.3%で過去最低、住宅着工も122.1万戸で前月比-5.2%と減少
  • 英失業率は4.7%に低下し賃金も予想上回る、追加利上げ観測を背景にポンド上昇
  • 独10月ZEW景気期待は28.1で予想30を下回る、現況指数は-35.9と予想-45を上回り強弱混在
  • 仏独10年債利回り格差は150bp超の高水準、仏財政・政治不安がユーロの重荷に
  • 米株主要指数は高安まちまち、ヘルスケア株が買われる一方でハイテク株は上値が重い
  • JPN225(日経225連動CFD)は夜間に続伸、米ハイテク株の変動と原油価格の動向をにらみながら底堅く推移
  • ドル円は反落、米住宅データ悪化によるドル売りと日銀利上げ観測が交錯
  • ユーロドルは米住宅指標の悪化とドル軟化を背景に上昇、仏財政不安と米欧金利差が上値を抑える要因
  • ポンドドルは反発、英雇用統計の上振れとBOE11月利上げ織り込みが材料
  • 豪ドル米ドルは続伸し米ドルカナダドルは続落、ドル軟化と並行して商品通貨が底堅く推移
  • WTI原油は続落、米・イラン仲介への期待が相場の過熱を抑えるも船舶攻撃など緊張は継続
  • ビットコイン(BTC/USD)は続伸、米金利低下期待を背景としたリスク資産選好の資金流入が継続中

ユーロ/米ドル(EUR/USD)テクニカル分析

ユーロドルの日足は、8月後半に1.1700付近で上値を抑えられ、9月後半には1.1400付近を下抜けた。10月中旬に1.1100付近まで下落した後、直近は持ち直している。ただし、高値を切り下げる形は崩れておらず、下降基調の中で反発の持続力を試す局面である。

価格はLinReg20(20日線形回帰線)とKAMA(カウフマン適応移動平均線)を上回っている。ただし、LinReg20は下向きで、KAMAはほぼ横ばいである。QuadReg50(50日二次回帰線)も下向きであり、価格が上回っても下降軌道自体は変わっていない。上方にはQuadReg200(200日二次回帰線)とSMA200(200日単純移動平均線)が位置し、中長期の下降構造が改善したと判断するには至っていない。

ADX(平均方向性指数)の14日値は41.6と高水準だが、直近は低下している。方向性指標では-DIが+DIを若干上回っており、下落方向の優勢が残る一方、ADXはトレンドの強さが弱まりつつあることを示している。ROC50(50日前比の価格変化率)も約-2.6%とマイナス圏にあり、足元では反発しているものの、価格は50日前の水準を下回っている。短期的な反発だけで、中期的な上昇転換を判断する段階ではない。

【EUR/USD 日足チャート】

今後は、日足終値でカウフマン適応移動平均線と20日線形回帰線を上回る状態を維持できるかが焦点となる。反発が続く場合は、チャートに示した1.1292〜1.1353の上値帯を越えられるかを確認する。一方、両線を再び下回れば1.11付近の支持を試す可能性があり、同水準を割り込む場合は1.0986付近が次の注目水準となる。中期的な上昇転換には、戻り高値の更新など価格構造の改善も必要である。

本日の主な経済指標とイベント(10月21日)

  • 8:50(日本時間)、日本・貿易統計[通関ベース](9月)
  • 15:00(日本時間)、英国・消費者物価指数(9月 CPI/CPIコア)
  • 15:00(日本時間)、英国・小売物価指数(9月)
  • 15:00(日本時間)、英国・生産者出荷価格(9月)
  • 23:30(日本時間)、米国・EIA週間石油在庫統計

※本記事の情報は、記事執筆時における市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。

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