豪ドル円、強い上昇続くも高値圏で攻防
中東情勢の緊迫化で油が大幅上昇し、資源関連資産への資金流入や世界的なコスト上昇懸念が意識されている。一方で米雇用悪化が景気減速懸念を強め、市場はインフレと景気鈍化が並行する「スタグフレーション」リスクを意識している。
豪ドル円には資源国通貨買いと円売りの二重の上昇圧力がかかり、上昇基調を維持している。上値を試す展開が続く局面の中でリスク回避が強まる場合、利益確定売りや短期反落が出やすい環境にある。
先週金曜の米雇用統計(3月7日)では非農業部門雇用者数が9.2万人減、失業率も4.4%へ上昇し、金融政策を巡る不確実性が一段と強まった。今週は米CPI(11日)やPCE個人消費支出(13日)の発表が控える。エネルギー価格の上昇がインフレ指標に与える影響と、金融政策への思惑が市場の焦点となる。
前日価格変動TOP3
- XTI/USD(WTI原油/米ドル) +15.57%
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) +1.77%
- CAD/JPY(カナダドル/円) +0.94%
マーケットハイライト
- WTI原油急騰と米雇用悪化が同時進行、景気減速懸念の中で資金は安全資産へシフト
- ホルムズ海峡封鎖懸念で原油90ドル台、市場はエネルギー主導のインフレ再燃を意識
- 米雇用統計悪化で景気減速観測強まる一方、金融政策の不確実性が市場心理を圧迫
- 米株はダウ453ドル安、原油高と弱い雇用統計が景気懸念を強めリスク資産に売り
- 日経225は、米株安と原油高によるコスト増懸念が重石となり続落
- ドル円は、弱い雇用統計下でも日米金利差観測が下支えし底堅い推移
- ユーロドル・ポンドドルは、米雇用悪化によるドル安で反発基調
- WTI原油は中東緊張を背景に急騰、供給リスクが価格上昇を主導
- ゴールドは、地政学リスクと景気不安を背景に安全資産需要で上昇
- ビットコインは、株安のリスクオフと利食い売りで続落
豪ドル/円(AUD/JPY)テクニカル分析
豪ドル円(AUD/JPY)の日足チャートを分析する。
豪ドル円は、高値・安値の切り上げ構造を維持しており、上昇トレンドそのものを否定する材料は現時点では乏しい。
しかし、足元では警戒を要する要因が重なりつつある。まず、200SMAを中心とするエンベロープ+12%帯に到達しており、2025年4月に-12%帯から反発した局面と、価格の乖離幅という意味では対称的な水準に差し掛かっている。また、週足などの長期レベルでは上昇トレンド内で高値圏の攻防が続いている。
ZScoreは、統計的には平均値から上方にやや乖離している状態である。ADXは依然高水準にあるが、ピークアウトの兆候も見え始めている。ATR Normが示す高いボラティリティもトレンド終盤に特有の価格振幅拡大と整合的だ。
根拠が一点に集中しているわけではないが、複数の要因が同時に調整方向を示唆している点には注意すべきである。
高値圏では上昇に乗り遅れた買いと利益確定の売りが交錯しやすく、現水準はその局面に差し掛かっている可能性がある。過去にはエンベロープ+14%付近まで上昇した局面も確認されており、112.09を上抜ける場合は114.70付近が次の上値目安となる。一方、下方の焦点は108.30付近であり、割り込む場合は106.30付近が次の下値目安として意識される。

現時点での基本シナリオは「上昇トレンド継続の中での一時調整入り」である。上昇トレンドそのものが終わったとは見ていないが、現水準からの新規買い追随にはリスクが高い。上昇への追随よりも、調整局面の初動を捕捉するためのアプローチが有効な局面と判断する。
本日の経済指標とイベント(3月9日)
- Ethereum SF 2026(3/9~14)
- 8:50(日本時間)、日本・国際収支・貿易収支(1月)
- 10:30(日本時間)、中国・消費者物価指数(2月CPI)
- 16:00(日本時間)、ドイツ・鉱工業生産(1月)
- 16:00(日本時間)、ドイツ・製造業新規受注(1月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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