ユーロドル、下降トレンド内で方向感探る展開
市場全体では、中東情勢の緊張緩和と米JOLT求人件数761.8万件への上振れを受け、景気の底堅さが意識される一方で、利下げ期待は後退している。株式市場やドル円が堅調に推移するなか、ビットコインETFは10営業日連続の純流出となり、投機資金の縮小が暗号資産市場から先行して表面化している。
ユーロドル(EUR/USD)は、200日線を下回る状況が続き、ドル買い需要が上値を抑制している。ただし、下落の勢いは鈍化しており、明確な方向感に欠ける推移となっている。
本日は植田日銀総裁の発言が円相場の主要な変動要因となる。追加利上げに前向きな姿勢が示されれば円高圧力が、慎重な姿勢が維持される場合はドル円上昇基調が、それぞれ意識されやすい。米側ではADP雇用統計とISM非製造業景況指数が米金利見通しを左右するポイントとなる。
前日価格変動TOP3
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- XTI/USD(WTI原油) +0.95%
- AUD/JPY(豪ドル/円) +0.46%
- BTC/USD(ビットコイン/米ドル) -5.77%
マーケットハイライト
- トランプ大統領は「対話停止」報道を否定し協議継続を表明、中東緊迫化への懸念が和らぐ
- 米4月JOLTS求人件数は761.8万件、約2年ぶり高水準で労働需給の底堅さ確認
- 米株は堅調、トランプ大統領発言による地政学リスク後退と景気底堅さを背景に買われる
- 日経225は続伸、米株高と円安が追い風も原油高が重荷で選別色の強い展開
- ドル円は続伸、JOLTS上振れで米金利高観測が再燃し159円台後半を試す流れ
- ユーロドルは反発、堅調な米指標を受け一時下落も押し目買いが入り持ち直す
- 豪ドルは上昇、リスク選好回復とドル一服が支援し資源高も追い風の構図
- オフショア人民元は対ドルで上昇、当局の元安牽制意識と米利下げ期待の交錯で底堅く推移
- ゴールドは横ばい、地政学リスクの緩和と米長期金利の上昇が相殺し合い方向感を欠く
- WTI原油は続伸、イラン動向への警戒感が根強く残る中で供給懸念を背景に買い優勢
- ビットコインは急落、流動性選好低下とETF資金流出観測で7万ドル近辺へ下押し
ユーロ/米ドル(EUR/USD)テクニカル分析
ユーロドルは200日移動平均線(1.1680)を下回り、長期下降トレンドの枠組み内で推移している。
長期LinReg(100)の下降圧力は継続しており、その中で中期LinReg(50)の上向きが一時的な修正をもたらしているが、短期LinReg(20)はその修正の中で再び下降方向を強める構図にある。
一方で、ボラティリティの側面では、ATR Ratioの低下により短期的な価格変動幅は狭まっており、トレンド持続性が維持される中でのエネルギー集約段階にある。
マクロ面ではDXY上昇がドル高圧力として作用しているが、米独金利差は中立圏にあり、足元では金利差要因よりもドル買い需要が上値抑制要因となっている。
焦点は200SMAと重なる1.1670~1.1680の均衡帯で、この水準を回復できなければ1.1576、1.1500方向への下押しが意識される。一方、終値ベースで明確に上抜き定着する場合は、調整終了の初期シグナルとして1.1745が次の上値目標となる可能性がある。

現状は長期下降トレンド内の中期修正局面にあるが、ボラティリティ縮小が継続する場合、短期的には依然として慎重姿勢の中で方向感を探る推移となる。
本日の経済指標とイベント(6月3日)
- 10:30(日本時間)、豪・実質GDP(1-3月期)
- 10:45(日本時間)、中国・RatingDogサービス部門PMI(5月)
- 16:55(日本時間)、ドイツ・サービス部門PMI(5月改定値)
- 17:00(日本時間)、ユーロ圏・サービス部門PMI(5月改定値)
- 17:30(日本時間)、英国・サービス部門PMI(5月改定値)
- 17:30(日本時間)、日本・植田和男日銀総裁発言
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・生産者物価指数(4月PPI)
- 21:15(日本時間)、米国・ADP雇用統計(5月)
- 22:45(日本時間)、米国・サービス部門PMI(5月改定値)
- 23:00(日本時間)、米国・ISM非製造業景況指数(5月)
- 23:00(日本時間)、米国・耐久財受注(4月確報値)
- 23:30(日本時間)、米国・石油在庫統計
- 翌3:00(日本時間)、米国・米地区連銀経済報告(ベージュブック)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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