ドル円、158円手前で介入警戒強くレンジ色続く
米4月CPIは前年比で市場予想を上回り、原油高を通じたインフレ圧力が波及しているとの見方が強まった。米10年債利回りは上昇し、利下げ期待の後退を背景にAI主導で買われてきた株式市場にも金利面からの逆風が意識されやすい市場環境となっている。
ドル円(USD/JPY)は、長期構造を保つ一方、短中期では戻りの鈍さが残る局面にある。ドル指数の底堅さが下支えとなる半面、158円手前での介入警戒が上値を抑制しており、方向感よりもレンジ形成が優勢な構造となっている。
本日は米4月PPIが焦点。前日のCPI上振れを受け、市場は企業物価にもインフレ圧力が波及しているかを警戒している。結果次第では米金利・ドル主導でボラティリティが高まりやすい。加えて米石油在庫統計も控えており、インフレ懸念を通じたリスク資産調整への警戒が残る。
前日価格変動TOP3
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- XTI/USD(WTI原油) +3.63%
- JPN225(日経225) -0.68%
- BTC/USD(ビットコイン/米ドル) -1.37%
マーケットハイライト
- 米4月消費者物価指数(CPI)は前年比+3.8%、市場はエネルギー高の波及を警戒
- 米CPI上振れとエネルギー高のインフレ長期化懸念から利下げ観測が後退
- 米10年債利回りは4.46%台へ上昇、インフレ再加速懸念が長期金利の上昇要因に
- 米株はインフレ懸念で高値圏ながら上値が重く主要指数はまちまち
- 日経225は続落、米CPI後の金利上昇を受けハイテク中心に売り優勢
- 円相場は日米当局の動向に対する警戒が継続、ドル円は一時1円超の急落後に持ち直す展開
- ユーロドル反落、米インフレ懸念に伴うドル全面高の流れに押され1.173ドル台に低下
- ポンドドルは反落、英国内の政治的不透明感とドル高進行で売り圧力が強まる
- 豪ドルは対ドルで反落、リスク回避のドル買いと中国景気不透明感による資源国通貨売り
- ゴールドは反落、ドル高と米実質金利上昇で利益確定売り優勢
- WTI原油は続伸、中東情勢への警戒感を背景に再び100ドル台へ
- ビットコインは反落、金利上昇によるリスク資産の調整と直近高値圏での調整売りに押される
米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析
ドル円(USD/JPY)は、200日移動平均線を上回る水準を維持しており、LinReg(100)も上向きを示していることから長期的な上昇構造自体は崩れていない。一方、LinReg(50)およびLinReg(20)は下向きへ転換しており、短中期では戻りの鈍さが観察される。
Hurst指数は弱い持続性を示し、トレンド強度を示す指標も低水準にとどまっていることから、現状は強いトレンド相場ではなく、やや方向感を欠きながら水準を探っている局面にある。ATR Ratioは変動率の拡大を示しており、ボラティリティの高い状態のなかでレンジを作り直しているような値動きが続いている。
統計的な乖離指標については、下方偏位はみられるものの極端な売られ過ぎまでは達していない。価格変動と出来高の関係は中立域近辺にあり、現段階でドル円における大口資金主導の強いフローは限定的である。
外部環境では、ドル指数の底堅さがドルを支える一方、日米金利差はやや縮小方向にあり、ドル円の上値を抑える材料として残っている。

材料は一方向にそろっておらず、相場全体ではなおレンジ色が強い。テクニカル面では158.00〜158.60が上値抵抗帯、155.86〜155.00を下値防衛帯として見ている。
本日の経済指標とイベント(5月13日)
- 8:50(日本時間)、日本・国際収支(3月)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・実質GDP(1-3月期・改定値)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・鉱工業生産(3月)
- 21:30(日本時間)、米国・生産者物価指数(4月PPI・コア含む)
- 23:30(日本時間)、米国・石油在庫統計
- 翌4:15(日本時間)、ユーロ圏・ECBラガルド総裁発言
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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