WTI原油、中東情勢緊迫で週明けのボラティリティ拡大を注視
市場では、AI関連への資金流入などリスク選好環境が米株高を牽引する一方、日本のGPIF国内資産シフト観測による円買いに加え、中東情勢の緊迫化が警戒感を強めている。週明けは、中東情勢を受けた資金フローの変化が価格形成にどう反映されるかが焦点となる。
本日の注目銘柄であるWTI原油は、200日移動平均線を下回っているものの、短期的には下げ止まりを試す局面にある。米・イラン交渉への期待が価格を抑えてきたが、週末のホルムズ海峡再封鎖や米軍の再攻撃を受け、週明けは地政学リスクへの反応が価格形成を左右する可能性がある。
今週は14日の米CPIとFRB議長の議会証言を起点に、中国GDP、米PPI、小売売上高など重要指標が相次ぐ。物価と景気の評価が改めて見直される局面では、利下げ観測やドル・資源価格への資金フローの変化が、市場全体の変動幅を拡大する構造となっている。
前日価格変動TOP3
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- CHF/JPY(スイスフラン/米ドル) -0.61%
- XAU/JPY(ゴールド/円) -0.58%
- EUR/JPY(ユーロ/円) -0.54%
マーケットハイライト
- イラン革命防衛隊がホルムズ海峡の再封鎖を宣言、正常化の遅れへの懸念強まる
- 米軍が民間船攻撃への対抗措置でイランを再攻撃、中東情勢緊迫で原油市場に警戒
- WTI原油は続落、交渉期待が下押しもホルムズ海峡の再封鎖宣言で週明けの急変リスク浮上
- FRB金融政策報告書でAI需要・関税がインフレ加速要因と指摘、7月14日の米CPIが焦点に
- カナダ6月雇用+1.82万人、予想+1万人を上回り失業率6.5%に改善
- 米株主要指数は堅調、SK Hynix上場とMeta急騰がAIセンチメントを牽引
- 日経225は続伸、米半導体株高とAI関連への資金流入が相場を牽引
- ドル円は続落、国内投資を促すGPIF運用見直し観測が円買い要因
- ユーロドルは反落、独インフレ指標鈍化を背景に1.14ドル台前半に軟化
- ポンドドルは反落、約1カ月ぶり高値圏で週末の利益確定売りが優勢
- カナダドルは対米ドルで上昇、雇用統計の予想上振れで景気懸念が後退
- 豪ドル円は反落、対ドルで上昇も国内資金還流観測の円買いが重し
- ゴールドは反落、米株高による安全資産需要後退と米金利高が上値を抑制
WTI原油(XTI/USD)テクニカル分析
WTI原油(XTI/USD)の日足では、長期線の緩やかな上向きと短中期回帰線の下向きが交差し、時間軸によって方向性が分かれる移行局面にある。足元の価格は長期線の下側に位置しており、上昇構造の名残を残しながらも、短中期では戻り売りが入りやすい配置となっている。
短中期では線形回帰線のLinReg(20)とLinReg(50)が下向きで、戻り売り圧力は残る。ただし、価格はKAMA(10)を上回って推移しており、短期的には下げ止まりを試す動きもみられる。補助指標や統計モデルによる計測では、下降基調は維持される一方、値動きの勢いや変動幅には鈍化の兆しがみられ、相場は下落後の調整局面へ移行しつつあることが示唆される。
Brent原油(XBR)とWTI原油(XTI)スプレッドの50日Zスコアは上昇しており、WTIの相対的な弱さが過去50営業日の平均と比較して強まりつつあることを示している。足元ではBrentがWTIに対して相対的に強い状態が続いており、市場では供給リスクや地域要因を含めた複数の要因が意識されている可能性がある。
なお、週末の中東情勢の緊迫化を受け、週明けは地政学リスクを背景に価格変動が大きくなる可能性がある。供給懸念が強まれば買いが先行し、テクニカル上の戻り売り圧力を一時的に上回る展開も考えられる。

上値では84.40ドル、89.00ドルが意識される。反対に、67.55ドルを割り込むと下落圧力が再び強まる可能性があるが、当面は64.00ドル付近が重要な支持水準となる。
本日の経済指標とイベント(7月13日)
- WebX 2026(7/13~7/14)
- 翌3:00(日本時間)、米国・月次財政収支(6月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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