ユーロ円は下落基調が続く、安値圏での買い支えを探る
インフレ圧力と財政懸念を背景に米金利は一時上昇したが、その後は低下し、米株を下支えした。成長期待による株式買いと安全資産需要が併存しており、市場の焦点は、高い資金調達コストのもとでも成長期待が株式への買いを支え続けるかである。
本日のテクニカル分析銘柄であるユーロ円(EUR/JPY)は短期・中期・長期の回帰線が下向きで、安値圏からの反発も下落基調内の値戻しにとどまっている。欧州の財政・エネルギー不安による下押し圧力と、ドル円上昇による反発の支えが交錯しており、買い支えが下方向優位を弱めるかを確認する局面である。
本日は米国・9月雇用統計とユーロ圏・9月HICP速報が予定されている。米雇用統計では、雇用の底堅さが続けば米国の高金利継続観測が強まり、減速が示されれば政策期待を見直す材料となる。ユーロ圏の消費者物価速報も、物価圧力の強弱を通じて欧州中央銀行の金利見通しを変え、米欧の金融政策の差を再評価する契機となる。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)
- EUR/USD(ユーロ/米ドル) ↓ 2.10倍
- GBP/USD(英ポンド/米ドル) ↓ 1.23倍
- USD/CHF(米ドル/スイスフラン) ↓ 1.10倍
マーケットハイライト
- 中国製油会社が10月の石油製品輸出を停止、国内優先で供給不安が広がる
- 米ISM製造業PMIは54.5、仕入価格指数は77.9へ急上昇し投入コスト圧力が強まる
- 米新規失業保険申請は19.7万件、解雇動向は低水準圏を維持
- 仏国債の対独スプレッドが2012年以来の高水準圏、ユーロのリスク警戒が強まる
- 日銀短観の大企業製造業DIは+24へ改善、8年ぶり高水準も市場予想+25には届かず
- 米10年債利回りは一時5.34%超、インフレ・財政懸念の債券売りで2002年以来の高水準
- 米株主要指数は堅調、AI関連株の強さとFRB高官の慎重姿勢が下支え
- JPN225(日経225連動CFD)は続伸、AI・半導体関連株への買いが支えとなり堅調推移
- ドル指数(DXY)は上昇、世界的な債券売りと欧州通貨の弱さが併存し主要通貨に対してドル優勢
- ドル円は続伸、日米金利差の再意識と米債利回り高に伴うドル買いが加速
- ユーロドルは大幅に続落、仏財政懸念と欧州債券市場の不安定化で17か月ぶり安値圏
- ユーロ円は反落、ユーロ圏の財政・エネルギー不安とユーロ売り警戒が重荷
- 豪ドル・ドル(AUD/USD)は続落、豪インフレの予想下振れを背景に対米ドルで2か月ぶり安値圏
- ゴールド(XAU/USD)は反発、インフレ警戒感と地政学リスクに伴う安全資産需要が下支え
- 原油は続伸、中国の石油製品輸出停止で供給懸念が強まりWTI・Brentとも上昇
- ビットコイン(BTC/USD)は続伸、ETF流入再開と資金流入で堅調
ユーロ/円(EUR/JPY)テクニカル分析
ユーロ円(EUR/JPY)の日足は、8月下旬の185円台から下落し、9月後半には180円台まで反発したものの、上昇を維持できず再び下落した。直近は176.7円付近まで下押しし、戻り高値を切り下げながら安値圏を試している。現状は、下落基調内の値戻しが失速した状態である。
LinReg(線形回帰線)の20日・50日・200日はいずれも下向きである。価格が20日・50日の回帰線を上回る場面もあったが、直近はKAMA(カウフマン適応移動平均線)水準で押し戻され、反発の弱さが残る。
下段では、ユーロ円とドル円の相関が強い正の領域にあり、ユーロドルとの相関は弱いマイナス圏にある。50日期間ではドル円と同方向に動く傾向が強く、今回の反発が続くかを考える際も、ドル円の上昇が保たれるかが確認点となる。

目先は、価格がLinReg(20)とKAMAの上で推移し、反発を保てるかが焦点である。さらに、179.35円を回復・維持し、両線の傾きも改善すれば、下方向優位を見直す材料となる。その場合、次に意識される上値水準は180.78円である。一方、両線の下で反発が止まり、176.56円を割り込めば、安値圏での買い支えが続かなかった形となる。次の確認水準は心理的な節目でもある175円である。
本日の主な経済指標とイベント(10月2日)
- 中国・休場
- 8:30(日本時間)、日本・失業率/有効求人倍率(8月)
- 8:30(日本時間)、日本・東京都区部CPI(9月 速報)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・HICP/コアHICP(9月 速報)
- 21:30(日本時間)、米国・雇用統計(9月・非農業部門雇用者数等)
- 23:00(日本時間)、米国・製造業新規受注(8月)
※本記事の情報は、記事執筆時における市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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