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注目の経済指標とイベント(3/2~3/6)

ウィークリー分析
安藤修安藤修
注目の経済指標とイベント(3/2~3/6)

今週はISM指数と2月雇用統計が焦点。景気減速下でも雇用の底堅さとインフレ鈍化が維持されるかを見極めつつ、FRBの利下げ時期に対する市場の織り込み修正が主要テーマとなる。

ダウ平均、ナスダック100とも上昇基調を保つが、いずれも上値では伸び悩みがみられる。テクニカル面でも上昇モメンタムの鈍化が示唆され、短期的には調整余地が意識される。

中東・ウクライナ情勢や米中摩擦が不透明感を残し、原油は需給と地政学要因の綱引きで高値圏の変動が続く。ゴールドは金利動向と連動しつつ、安全資産需要の受け皿として底堅さを維持しやすい。

注目の経済指標とイベント(3/2 ~ 3/6)

日付経済指標とイベント日本時間
3/2(月)Crypto Expo Europe Mar(3/1–2)
ドイツ・製造業購買担当者景気指数(2月PMI)17:55
ユーロ圏・製造業購買担当者景気指数(2月PMI)18:00
ユーロ圏・ECBラガルド総裁発言23:00
米・製造業購買担当者景気指数(2月PMI)23:45
米・2月ISM製造業景況指数24:00
3/3(火)ユーロ圏・消費者物価指数(2月HICP)19:00
3/4(水)オーストラリア・国内総生産(10-12月期GDP)9:30
ドイツ・サービス部門購買担当者景気指数(2月PMI)17:55
ユーロ圏・サービス部門購買担当者景気指数(2月PMI)18:00
英・サービス部門購買担当者景気指数(2月PMI)18:30
ユーロ圏・卸売物価指数(1月PPI)19:00
ユーロ圏・失業率(1月)19:00
米・ADP雇用統計(2月)22:15
米・サービス部門購買担当者景気指数(2月PMI)23:45
米・ISM非製造業景況指数(2月)24:00
3/5(木)ユーロ圏・小売売上高(1月)19:00
米・新規失業保険申請件数22:30
ユーロ圏・ECBラガルド総裁発言翌02:00
中国・2026年成長率目標(政府活動報告)10:00頃
3/6(金)ユーロ圏・域内総生産(10-12月期GDP)19:00
米・雇用統計(2月)22:30

重要な指標・イベント

  • 3月2日(月)米・ISM製造業景況指数(2月)

米製造業の景況感を示す先行指標 。強ければ金利上昇・ドル高を通じてリスク資産の重しとなりやすい。一方、弱い場合は利下げ観測が支えとなるが、景気懸念が強まればリスクオフに傾く可能性もある。

  • 3月3日(火)ユーロ圏・消費者物価指数(2月HICP)

ECBの政策判断に直結するインフレ指標。上振れは利下げ後退観測からユーロ買い、下振れは緩和期待を通じて売り材料に。欧州の金融環境はリスク資産全体のセンチメントにも波及しやすい。

  • 3月4日(水)米・ISM非製造業景況指数(2月)

米経済の中核であるサービス部門の動向を示す。強ければドル支援材料となる一方、過度な強さは利下げ期待を後退させる要因。弱い場合は緩和期待と景気不安の綱引きとなる。

  • 3月5日(木)中国・2026年成長率目標(政府活動報告)

中国の政策スタンスを示す重要イベント。目標水準そのものよりも、財政・金融支援の具体性が焦点。資源価格やオセアニア通貨、アジア株の方向性に影響を与えやすい。

  • 3月6日(金)米・雇用統計(2月)

米金融政策を左右する最重要指標。雇用・賃金が強ければドル高要因だが、利下げ後退を通じて株式には逆風となる場合もある。弱い場合は緩和期待が支えとなる一方、景気減速懸念が強まる可能性。

相場のファンダメンタル

前週の為替市場は、比較的堅調な米経済指標とFRB高官による発言がドルを下支えした一方、日銀の追加利上げ慎重姿勢を受けた円売りが重なり、ドル円は底堅い展開となった。トランプ大統領の施政方針演説での関税継続表明は、市場にとってほぼ織り込み済みであった。

今週はISM製造業・非製造業指数と雇用統計が相次ぐ、米経済の「現在地」を確認する重要な週だ。インフレ鈍化と労働市場の堅調さが両立すれば「ソフトランディング継続」としてドル支持材料となる一方、雇用の大幅な悪化は利下げ観測を再燃させ、ドル売り圧力につながりやすい。関税を巡る司法・政策動向も、突発的な相場変動を引き起こすリスクとして引き続き注視が必要だ。

現状は強弱材料が拮抗しており、明確なトレンドが出にくい地合いと言える。ただし、今週の指標結果次第では相場の方向感が定まる可能性があり、特に雇用統計は要注目だ。ポジションを持つ場合は、指標発表前後の急変動に備えたリスク管理を心がけたい。

注目すべきは、現在の市場が「悪い雇用統計」に対してより敏感に反応しやすい局面にあるという点だ。サプライズという観点では、下振れリスクの方が値幅が大きくなる可能性を念頭に置きたい。

テクニカル分析

ダウ平均(Dow Jones Industrial Average)

ダウ平均の週足チャートを分析する。

長期移動平均から拡張し続ける価格が、加速の最終局面に入っている構図である。

価格は49200pt近辺で、26EMAは上向き、156SMAから大きく乖離している。長期上昇トレンドの中の拡張局面である。

+25%は過去に反落実績を持つ上限帯であり、現在はその直下に位置する。+20%は直近の攻防水準であり、26EMAは第一防衛線である。ここが押し目支持として機能するかが構図維持の条件である。

ADX(13)は30.57で推進力は維持されているが、+DI優位は限定的である。勢いはあるが一方向優位とは言い難い。Hurst(128)の0.587は持続性環境を示唆するが、方向は示さない。

現時点では上昇拡張優位の構図である。ただし+25%帯での反応次第では、過去同様の平均回帰圧力が顕在化する余地がある。

26EMAが支持としての役割を失い、+20%帯を明確に割り込むとき、この拡張構造は回帰局面へと書き換わる可能性がある。

ダウ平均はナスダックと比較して、現時点で推進力の裏付けが残っている。ただし、上値余地は限定的であり、今後の反応を慎重に見極めたい。

ダウとの対比で見ると、ナスダックの推進力の乏しさはより鮮明だ。ADXの差は、両指数が表面上は似た位置にあっても、内部構造が異なることを示している。法則とまでは言えないが、過去の複数の局面でナスダックが先行安となり、その後ダウ平均が後追いで下落する展開が繰り返し確認されている。今週の雇用統計が試金石となる可能性を特に意識しておきたい。

【Dow Jones Industrial Average/週足チャート】
【Dow Jones Industrial Average/週足チャート】

ナスダック100インデックス(Nasdaq-100 Index)

ナスダック週足チャートを分析する。

上昇構造の中で、推進力が抜け落ちつつあり、現在はその減速局面にある。

現在の価格は25000pt近辺で、26EMAを上回り、長期156SMAは明確に上向きで大局は上昇基調である。ただし+30%帯上での滞留は、伸び切らない構造も示す。

26EMAは防衛線である。ここを維持する限り押し目の範囲である。+35%は戻りの上値試し帯、+25%は構造否定前の緩衝帯である。26EMA割れは下方加速の起点となり得る。

ADX(13)の14.99は推進力の欠如を示す。価格は上にあるが勢いの裏付けは弱い。一方Hurst(128)の0.635は持続性環境を示す。流れは途切れていない。ただし方向性は示していない。

現時点では上昇構造内の減速局面である。長期傾斜が背景であるが、短期の鈍化が緊張を生む。

26EMAが防衛線として機能する限り構図は保たれるが、その役割が失われた瞬間、減速は質を変える。

持続性(Hurst)は保たれる一方、推進力(ADX)は低下している。この乖離が収束する方向を次に確認すべきである。26EMAが支持としての役割を失い、+20%帯を明確に割り込むとき、この拡張構造は回帰局面へと書き換わる可能性がある。

ADXは推進力を示す一方、+DI優位は限定的であり、持続性(Hurst)と方向性の間に緊張がある。次に確認すべきは26EMAが防衛線として機能し続けるかである。

【Nasdaq-100 Index/週足チャート】
【Nasdaq-100 Index/週足チャート】

※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。

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