注目の経済指標とイベント(3/30 ~ 4/3)
中東情勢の影響で原油価格が上昇し、利下げが遅れるとの見方からドルを支える動きが続いている。週後半は米重要指標の発表を控え、祝日で市場参加者が少ない中、値動きが大きくなりやすい点に注意が必要。
米雇用統計は景気や金利の見通しを左右する重要な指標で、結果次第ではドルだけでなく株式市場にも影響が及ぶ可能性がある。欧州ではインフレ鈍化、日本では日銀の政策正常化への期待も意識され始めているが、今週の欧州CPI・日銀短観の結果を見極めるまでは、ドル優位の構図に大きな変化はないとみられる。
米国株ではダウ(US30)とナスダック(NAS100)が週足ベースで上昇基調をやや崩し、いったん調整局面に入っている。原油高や金利の高止まりが重なる中、上昇トレンドの持続性を見極める局面にある。
注目の経済指標とイベント(3/30 ~ 4/3)
| 日付 | 経済指標とイベント | 日本時間 |
| 3/30(月) | 日銀金融政策決定会合[3月18-19日分・主な意見] | 8:50 |
| ユーロ・消費者信頼感(3月) | 18:00 | |
| ドイツ・消費者物価指数(3月CPI速報値) | 21:00 | |
| 米・ダラス連銀製造業活動指数 | 23:30 | |
| 3/31(火) | 日本・雇用統計(2月) | 8:30 |
| 日本・鉱工業生産(2月速報値) | 8:50 | |
| オーストラリア・中銀金融政策会合議事要旨 | 9:30 | |
| 中国・製造業購買担当者景気指数(3月PMI) | 10:30 | |
| 英・国内総生産(10-12月期GDP改定値) | 15:00 | |
| ユーロ・消費者物価指数(3月HICPコア速報値) | 18:00 | |
| カナダ・国内総生産(1月GDP) | 21:30 | |
| 米・コンファレンス・ボード消費者信頼感指数(3月) | 23:00 | |
| 米・JOLTS求人件数(2月) | 23:00 | |
| 4/1(水) | 日本・日銀短観(大企業製造業業況判断) | 8:50 |
| ドイツ・製造業購買担当者景気指数(3月PMI) | 16:55 | |
| ユーロ・製造業購買担当者景気指数(3月PMI) | 17:00 | |
| 英・製造業購買担当者景気指数(3月PMI) | 17:30 | |
| ユーロ・雇用統計(2月) | 18:00 | |
| 米・ADP雇用統計(3月) | 21:15 | |
| 米・小売売上高(2月) | 21:30 | |
| 米・製造業購買担当者景気指数(3月PMI改定値) | 22:45 | |
| 米・ISM製造業景況指数(3月) | 23:00 | |
| 米・石油在庫統計 | 23:30 | |
| 4/2(木) | 米・新規失業保険申請件数 | 21:30 |
| 米・貿易収支(2月) | 21:30 | |
| 4/3(金) | オーストラリア・ニュージーランド休場 | - |
| 米・カナダ休場 | - | |
| 英・ドイツ・スイス休場 | - | |
| 米・雇用統計(3月) | 21:30 | |
| 米・非製造業購買担当者景気指数(3月PMI改定値) | 22:45 | |
| 米・(3月)ISM非製造業景況指数(総合) | 23:00 |
重要な指標・イベント
- 3月30日(月)ドイツ・消費者物価指数(3月CPI速報値)
欧州インフレの先行指標。結果次第で欧州中銀の政策期待が変化する。ユーロの変動は、相対的に米ドルやビットコインの価格にも波及するため、週明けの変動源として注目。 - 3月31日(火)ユーロ・消費者物価指数(3月HICPコア速報値)
欧州中銀の政策を左右する重要データ。コア指数は物価の基本的な勢いを示す。発表内容でユーロの強弱が決まり、世界のリスク選好度にも影響が及ぶ。 - 4月1日(水)日本・日銀短観(大企業製造業業況判断)
日本経済の景況感を測る代表指標。企業の設備投資や雇用計画の先行きを示唆。結果次第で円相場が動き、アジア株や暗号資産にも波及する。 - 4月1日(水)米国・ISM製造業景況指数(3月)
製造業の担当者へのアンケートを基にした景気の先行指標。特に「支払い価格」の項目は物価動向を探る手がかりとして重視され、景況感の分岐点とされる50を大きく割り込むようなら、景気後退が意識されて市場全体がリスク回避の姿勢に。 - 4月3日(金)米国・雇用統計(3月)
世界市場が注目する米国の雇用データ。労働市場の堅調さは政策金利の行方を左右。この日は欧米の多くの市場が祝日で休場となるため、流動性に警戒が必要。発表直後は為替・株式・暗号資産すべてで変動が拡大する可能性がある。
相場のファンダメンタル
前週の為替市場は、中東情勢を巡る地政学リスクが原油相場の急変動を招き、インフレ再燃懸念を通じてドル金利の高止まりが意識される展開となった。リスクオフとリスクオンが交錯する中、ドル買い・円売りの地合いが優勢であった。
今週は、欧州インフレ指標(週前半)から米雇用統計(4月3日)まで重要指標が集中し、相場の方向感が定まりやすい局面となる。
特に4月1日の日銀短観は大企業の景況感を通じて円の先安観を修正する契機となり、同日の米ISM製造業景況指数は米国の景気後退懸念の有無を判定する材料となる。4月3日の米雇用統計は、非農業部門雇用者数と平均時給の伸びが、連邦準備制度の利下げ開始時期を左右する判断材料となる。ただし、同日は欧米市場の多くがグッドフライデー(聖金曜日)で休場となるため、流動性の低下による突発的な価格急変動には細心の注意が必要である。
原油高が長期化すれば、欧米の利下げ開始時期が後ずれするとの見方からドル金利が下がりにくくなり、資源国通貨への選好が高まる一方、エネルギー輸入依存の高い円やユーロには上値の重さとして意識されやすい。
中東情勢のヘッドライン次第で原油・株式・暗号資産が一斉に振れやすく、投資家心理は経済指標と地政学リスクの両にらみを強いられる。ドル円・クロス円を中心とした値幅の拡大を前提に、ポジション管理の精度が問われる週となりそうだ。
テクニカル分析
ダウ工業株30種(US30)
米国主要株価指数であるダウの週足チャートは、上昇チャネル内での高値圏における失速を経て、上昇構造を維持しつつも推進力が低下した調整局面へと移行している。現在の価格は短期・中期の回帰トレンドラインをともに下回って推移しており、上昇トレンドが持続するなかで過熱状態を解消する過程に位置している。この調整は一方向への崩れではなく、値幅の整理を伴う構造内の調整として評価される。
価格水準として注目されるのは45000付近である。この水準はチャネル下限と需要帯が重なる価格帯であり、週足終値ベースでここを維持している間は上昇構造の連続性が保たれ、現状の調整は再上昇に向けた準備段階として機能する。一方、この水準を下抜ける場合、構造の連続性は断たれ、中期回帰トレンドを基準とした統計的サポート水準である42100付近へ重心が移行する可能性がある。
上方では、短期・中期の回帰トレンドラインが収束する48000付近が上値の集積帯として機能している。この水準の回復が週足で確認されることで、上昇トレンド再開の文脈へと復帰する。
45000を週足終値で維持できるかどうかが、今後の方向性を見極める上での最初の判断基準となる。

ナスダック100インデックス(NAS100)
週足ベースでみたナスダックは、長期的には上昇基調の上部圏に位置しているが、足もとでは値動きの勢いが鈍化した調整局面にある。短期・中期の回帰トレンドラインをともに下回って推移しており、価格変動の振れ幅が縮小するなかでエネルギーの蓄積が進んでいる。全体としては「上昇の流れの中での調整」であり、一方向への崩れではなく値幅の整理を伴う構造内の調整として評価される。
上方では、短期・中期の回帰トレンドラインと統計的上限が重なる24600付近が上値抵抗帯として機能している。この水準を週足終値で明確に上抜くことができれば、上昇モメンタム再開の文脈へと復帰する。一方、中期・短期の回帰トレンドを基準とした統計的サポートが重なる23100付近は、上昇構造を支える下値の基準帯として機能している。この水準を下回る場合には調整の範囲が拡大し、市場の重心が下方へ移行する可能性がある。
現状は方向転換が確定した局面ではなく、当面の焦点は24600と23100のどちらを先に試すかを注視したい。

※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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