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注目の経済指標とイベント(4/27 ~ 5/1)

ウィークリー分析
安藤修安藤修
注目の経済指標とイベント(4/27 ~ 5/1)

中東情勢の緊張継続を背景に、原油価格を通じたインフレ再加速懸念が市場の前提に組み込まれている。これにより利下げ期待の後退圧力が維持され、エネルギー価格が金融政策見通しを拘束する環境となっている。

米経済は成長の底堅さとインフレ高止まりが同時に意識され、主要中銀はいずれも政策変更を先送りする流れとなっている。金利差が維持される前提のもと、資金はドル優位の配分を継続しつつ、安全需要も並存する状態にある。

S&P500は長期上昇構造を維持したまま、中期調整を経た再加速の初期段階に位置する。短中期モメンタムの回復が確認される一方、金利上昇とVIXの下げ渋りが上値を抑える要因となっている。

日経225は長期上昇トレンドを維持したまま、中期調整を経て再加速へ移行する初期段階に位置する。ボラティリティの拡張とともに値幅の拡大が進行し、為替・政策感応度の高い需給構造のもと、高値圏での滞留が緩やかな上昇基調を維持する状態にある。

週後半にかけては日銀会合、FOMC、米GDP・PCEが集中し、政策スタンスと成長・インフレの整合性が同時に評価される構図となっている。特に米指標の組み合わせ次第で金利見通しの再調整が発生しやすく、ポジションの偏りが変動幅に影響する市場環境となっている。

注目の経済指標とイベント(4/27~5/1)

日付経済指標とイベント日本時間
4/27(月)日本・景気動向指数(2月確報値)14:00
ドイツ・GFK消費者信頼感調査(5月)15:00
4/28(火)日本・日銀展望レポート
日本・日銀金融政策決定会合終了後 政策金利発表
日本・雇用統計(3月)8:30
日本・日銀植田総裁 定例記者会見15:30
米国・S&Pケース・シラー米住宅価格指数(2月)22:00
米国・リッチモンド連銀製造業指数(4月)23:00
米国・消費者信頼感指数(4月 コンファレンス・ボード)23:00
4/29(水)オーストラリア・消費者物価指数(3月CPI)10:30
ユーロ・経済信頼感(4月)18:00
ドイツ・消費者物価指数(4月CPI速報値)21:00
米国・住宅着工件数(3月)21:30
米国・耐久財受注(3月)21:30
カナダ・中央銀行 政策金利22:45
米国・石油在庫統計23:30
米国・FOMC終了後 政策金利発表翌3:00
米国・FRBパウエル議長 定例記者会見翌3:30
4/30(木)日本・鉱工業生産・速報値(3月)8:50
中国・製造業PMI(4月)10:30
中国・RatingDog製造業PMI(4月)10:45
ドイツ・雇用統計(4月)16:55
ドイツ・国内総生産(1-3月期GDP速報値)17:00
ユーロ・域内総生産(1-3月期GDP)18:00
ユーロ・消費者物価指数(4月HICPコア指数速報値)18:00
ユーロ・雇用統計(3月ユーロ圏失業率)18:00
英国・イングランド銀行(BOE)金利発表20:00
英国・英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨20:00
ユーロ・ECB政策金利21:15
カナダ・国内総生産(2月GDP)21:30
米国・個人所得(3月)21:30
米国・個人消費支出(3月PCEコア・デフレーター)21:30
米国・実質国内総生産(1-3月期GDP速報値)21:30
米国・雇用コスト指数(1-3月期前期比)21:30
米国・GDP個人消費(1-3月期速報値)21:30
米国・新規失業保険申請件数21:30
ユーロ・ECBラガルド総裁 定例記者会見21:45
5/1(金)ドイツ・中国 休場
オーストラリア・卸売物価指数(1-3月期PPI)10:30
英国・製造業PMI(4月)17:30
米国・ISM製造業景況指数(4月)23:00

重要な指標・イベント

  • 4月27日(月)~4月28日(火) 日本・日銀金融政策決定会合(政策金利発表は28日)
    市場は4月利上げを織り込んでいないが、焦点は展望レポートの物価見通し修正幅と植田総裁が次回利上げ条件をどう定義するか。ハト的トーンなら円安・ドル円上昇への反応に注意。
  • 4月29日(水) 米国・FOMC 政策金利発表
    今会合は経済見通し(ドットプロット)の公表が予定されていないため、市場の読み解きは声明文とパウエル議長会見のトーン変化を中心に織り込む展開となりやすい。最近のインフレ指標が根強いことを受け、インフレに対する警戒感を示唆する姿勢が見られればドル高・株安圧力が高まる。
  • 4月30日(木) ユーロ圏・消費者物価指数(4月HICPコア速報値)
    直近の利下げサイクルを経て金利が安定している中、本指標はECBの今後の利下げ時期・ペースを見極めるうえで重要な材料となる。為替市場では、同日の米国指標と合わせてEUR/USDの相対感でみる視点が重要となる。
  • 4月30日(木) 米国・実質国内総生産(1-3月期GDP速報値)
    関税・地政学リスクの影響が初めて本格反映されるデータ。強い数字は景気底堅さを示す一方でFRBの利下げ期待を後退させる「成長 vs. 金利」の綱引きに注意。弱い数字は景気後退懸念と利下げ期待の両方を同時に喚起する。
  • 4月30日(木) 米国・個人消費支出(3月PCEコア・デフレーター)
    PCE価格指数、とりわけコアPCEはFRBが重視するインフレ指標の一つであり、金融政策見通しへの影響が大きい。予想比上振れはFRBの利下げ観測をさらに後退させドル高要因。同日のGDPが弱い場合は「PCE高+GDP低」のスタグフレーション的な懸念が生じる可能性となり、ドル・株双方が不安定化するテールリスクに要警戒。

相場のファンダメンタル

米3月小売売上高が市場予想を上回る結果となり、米国の個人消費の堅調さが改めて確認された。これを受けてドル円相場は米長期金利の上昇とともに上値を試す展開となり、一時159円台まで水準を切り上げた。中東情勢の緊張を背景とした安全資産としてのドル需要も断続的に加わり、ドルの相対的な優位性が意識される地合いが形成されている。

現在の市場認識を端的に示すのが、日米双方における「政策の先送り」という構図である。日銀は1月・3月に続き4月会合でも利上げを見送る公算が高く、植田総裁はG20後の会見で利上げを否定はしないものの、4月の踏み切りに向けた積極的なシグナルは発しなかった。一方、FRBもインフレの高止まりを理由に利下げを据え置いており、パウエル議長は、インフレ率が目標に対してなおやや高い水準にあるとの認識を示し続けている。日本は金利を上げにくく、米国は金利を下げにくいという非対称な状況が重なるかぎり、日米の金利差は縮まりにくく、ドル円は下押し圧力を受けにくい環境にある。

今週は27~28日の日銀金融政策決定会合に加え、月末にはFOMCや米1-3月期GDP速報値、PCE関連指標の発表が予定されている。「強い成長・高いインフレ」の組み合わせが示された場合、FRBの利下げ先送り観測が一段と強まり、ドルの優位性を補強する方向に働きやすい。日銀が展望レポートで物価見通しを慎重方向に修正した場合は、利上げ時期の後ずれ観測が意識される展開となりうる。

テクニカル分析

S&P500指数(S&P500 Index)

S&P500週足は、長期の上昇構造を維持しながら、その内部で中期的な再加速局面への移行が進行しているとみられる。長期のLinRegは上向きを維持しており基調としての上昇は崩れていないが、LinReg slope(20)は小幅な負値にとどまり、やや減速している状態にある。

一方でLinReg slope(8)は明確な正値を維持しており、短中期のモメンタムが回復しつつあることが示されている。このように、方向は維持されつつも速度が再加速へ転じる過程にある点が、現局面の特徴である。

統計的には構造の持続性を裏付けており、ボラティリティも拡張方向へ移行していることから、相場はエネルギーの蓄積段階を終え、放出段階へ入りつつある過渡的な状態にあると整理される。

価格は高値圏に位置しているものの、統計的な過熱逸脱には至っていない。米10年債利回りは持ち直し、VIXも下げ渋るなど、外部環境は上昇を無条件に支援する状況にはないため上昇の質には注意を要する。

焦点は7187.5の明確な上抜けにある。この水準を超える場合、7344.0が次に意識され、年次構造の再加速がより明確になる展開が想定される。一方で6797.0を下抜ける場合には、今回の再加速シナリオ自体が否定され、高値圏での遷移が警戒される局面へと移行する。さらに、6328.0を割り込む場合には、週足レベルの解釈そのものの見直しが必要となる。

現局面は、持続優位を維持しつつも、その成立条件が明確に試されている分岐点にある。

【US500/週足チャート】

日経225(JPN225 Index)

日経225の週足は、長期のLinRegが示す通り上昇トレンドが維持されており、年次ドリフトは上方向にある。中期は調整局面を経て傾きが再び上向きへ転じており、上昇トレンド内における上方向への再加速が進行しているとみられる。

現在値はその過程に位置し、高値圏での推移が続く一方、RSIは強さを保ちながらも統計的な乖離は限定的で、過熱には至っていない。ボラティリティは圧縮から拡張へと移行しつつあり、構造に沿ったエネルギー放出の初動段階にあると考えられる。

外部環境は為替面では下支えとなる一方、日銀会合や米金利動向を控え、上昇を無条件に支援する状況ではない。今後は6万940の動向に注目が集まり、この水準を上抜ける場合には6万2500が次の焦点として意識される。

一方で5万6250を下抜ける場合は、上昇トレンド内の下方向調整が意識され、5万3900が下値の節目となる。

【JPN225/週足チャート】

※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。

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