注目の経済指標とイベント(10/6~10/10)

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米国では9月末の政府予算失効により一部政府機関が閉鎖され、主要経済指標の発表遅延が発生。政局不透明感から市場心理は不安定化。

豪中銀が9月末に政策金利を据え置く中、今週のNZ中銀政策決定では利下げ幅と今後のスタンスが焦点となり豪ドル/NZドルは上昇基調維持を試す局面、両国金融政策の方向性差異がクロス相場を左右する。一方、スイスフラン/円は陰線形成で上昇一服、モメンタム鈍化を示唆。

今週は米FOMC議事要旨や雇用関連指標など重要イベントが集中し、政府閉鎖長期化なら民間・海外指標への感応度が一段と高まり市場の神経質な反応が続く見通し。

注目の経済指標とイベント(10/6~10/10)

重要な指標・イベント

  • 10月8日(水)NZ・中銀政策金利

主要国の金融政策が分岐する局面において、利下げ幅と今後の政策スタンスが焦点である。NZドルは高金利通貨として投資家の注目を集めやすく、予想外の政策変更があれば為替市場に大きな値動きが生じ、オセアニア通貨全体へも波及する可能性が高い。

  • 10月8日(水)【10月9日午前3時】米・FOMC議事要旨公表

直近の会合での政策判断の背景や今後の利下げペースに関する議論が焦点である。雇用重視姿勢の強弱や年内追加緩和の可能性を探る手がかりとなり、ドル相場や株式・債券市場の方向性を左右する重要イベントである。

  • 10月9日(木)米・失業保険申請件数

FRBが雇用最大化を政策目標の一つに掲げる中、労働市場の健全性を週次で確認できる重要指標である。予想外の増減は即座に市場に影響を及ぼし、ドルや金利市場の方向感を大きく左右する。

  • 10月10日(金)加・雇用統計

カナダ中銀の政策運営において雇用情勢は重要な判断材料である。予想外の悪化は追加利下げ観測を招き、カナダドルに影響を及ぼす。カナダ経済は資源輸出依存度が高いため、雇用統計の結果は投資家のリスク認識を通じて資源国通貨全体の動向にも波及する可能性がある。

  • 10月10日(金)米・ミシガン大学消費者信頼感指数

米経済の7割を占める個人消費の先行指標であり、景気の軟着陸可否を占う上で重要である。特にインフレ期待の項目はFRBの政策判断に直結するため市場の関心が高く、予想から大きく乖離すればドルやリスク資産に波及する。

相場のファンダメンタル

前週の為替市場は、米国で9月30日に政府予算が失効し政府機関の一部閉鎖が現実となったことで、米主要経済指標の発表が遅延される事態となった。これを受け、米政局の不透明感を背景にドル円相場は一時146円台まで下落するなど、市場心理は不安定化している。また、日本では総裁選後の新体制下での政策運営の方向性に関心が集まっている。

今週は、NZ中銀政策金利発表で追加利下げの有無が焦点となるほか、米FOMC議事要旨では利下げペースや雇用市場への見解が注目される。米政府機関閉鎖が長引けば民間経済指標や米国以外の指標への依存度が高まり、市場は代替データに一段と敏感に反応する可能性がある。

為替市場は日米双方で政局の不透明性とイベントリスクが交錯する状況に直面しており、投資家心理は短期材料に神経質に反応しやすい地合いが続く見通しである。

テクニカル分析

豪ドル/NZドル(AUD/NZD)

豪ドル/NZドルの週足チャートを分析する。直近は陽線が連続し、価格はボリンジャーバンド+2σに沿って急伸している。

バンドは収束局面を抜け拡大へと移行しており、相場のボラティリティ上昇を示している。現在の値動きは2015年8月23日を起点とする長期トレンドラインに迫り、重要な節目を試す構図となっている。

オシレーター系ではRSI(14)が70台半ばまで上昇し過熱圏に入っている。一方でMACDはシグナル線からの乖離を伴い、強気のモメンタムが継続している点が確認できる。

上昇が継続する場合は1.1475および1.1530が次の上値目安となり、調整局面では中期トレンドライン(2023.6.18~)付近となる1.1260および1.1180が下値の目安となる。

今後は長期トレンドラインを突破できるかが焦点となるが、オシレーターの過熱感を踏まえると短期的な反落リスクには警戒を要する。

【AUDNZD/週足】

スイスフラン/円(CHF/JPY)

スイスフラン/円の週足チャートを分析する。直近のローソク足は、依然としてミドルラインを上回る水準で推移しているものの、大陰線を形成し、ボリンジャーバンドの+1σを下抜けており、上昇基調に一服感が出ている。

オレンジ色のトレンドラインは、押し目候補となる可能性がある水準となっている。

オシレーター系のRSI(14)は70台から60台へ低下し、過熱感の後退を示唆している。MACDは急伸後にシグナルラインと近接しており、上昇モメンタムの鈍化が懸念される。

反発局面では189.70円および191.75円が上値目安として意識される一方、調整が深まる場合は181.50円、さらに179.60円付近が次のサポート候補となる。

現局面は、上昇継続か調整局面入りへの転換かを見極める過渡期といえる。

【CHFJPY/週足】

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(※この情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。)

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