「MACDを使っているけど、効果的な設定がわからない...」
「デフォルト設定で取引しているが、もっと勝率を上げる方法はないのかな...」
「スキャルピングとスイングで同じMACD設定を使っていいのかな...」
と悩んでいませんか?
MACDは多くのトレーダーに愛用されている人気インジケーターですが、実は一般的なデフォルト設定(12,26,9)では十分なパフォーマンスを発揮できていない可能性があります。
本記事では、トレードスタイル別の「最強MACD設定」を実際の検証データとともに徹底解説します。
- なぜデフォルト設定では不十分なのか
- スキャルピング・デイトレード・スイングそれぞれに最適化されたMACD設定
- 1分足から4時間足まで、各時間軸に合わせた最強パラメータ
- MACD設定を変えるだけで勝率が向上する具体的な理由と検証結果
- 最強設定を使う際の注意点と具体的な対策法
単なる理論ではなく、実際のチャートと検証データに基づいた「使える」情報をお届けします。トレードスタイルに合った最強MACD設定を見つけて、より精度の高いエントリーと利益の最大化を目指しましょう。
MACDを最大限に活用するため、まずはMACDの特徴やデフォルト設定の限界から解説していきます。
MACDとは?
MACD(マックディ)とは、相場の流れや勢い、そして反転しそうなポイントを見つけるための道具です。プロのトレーダーも使っている、人気のテクニカル指標のひとつです。
MACDは「買うタイミング」や「売るタイミング」を教えてくれるだけでなく、チャートの動きの裏にある力の変化も読み取ることができます。
ただし、MACDをうまく使うためには、設定を変えることがとても大切です。初めから入っている設定(デフォルト設定)では、うまくいかない場面もあります。
この記事では、まずMACDの仕組みをやさしく説明してから、どうして設定を変えるとトレードがうまくいくのかをわかりやすく紹介していきます。
特徴
MACDは、「トレンドを見るツール」と「勢いを分析するツール」の両方の特徴を持っています。ですから、トレンド系指標ともオシレータ系指標とも言えます。
例えば、移動平均線(SMAやEMA)という道具を使うと、価格が上がっているのか下がっているのかを知ることができます。しかし、それだけではトレンドがどれくらい強いかや、反転しそうかまでは分かりにくいですよね。
そこでMACDを使うと、トレンドの強さや転換しそうなタイミングもあわせて分析できるのです。
またMACDは、1分足や1時間足など、いろいろな時間のチャートと組み合わせて使えるので、短期トレードから長期トレードまで対応でき、非常に便利です。
構成要素
通常MACDは、「MACD線・シグナル線・ヒストグラム」の3つの要素でできていますが、MT4・MT5に標準装備されているMACDは見方が異なる点に注意が必要です。

一般的なMACDの「MACD線」が、MT4・MT5のMACDでは「ヒストグラム」として表示されます。また、一般的なMACDの「ヒストグラム」は、MT4・MT5のMACDでは表示されません。見方を勘違いしないように気を付けてください。

1番はシグナル線です。シグナル線は、MACD線のEMAの推移を示します。
2番のヒストグラムは、短期EMA(指数平滑移動平均線)と長期EMAの「差」を示します。2本の移動平均線の開き(=どれだけ離れているか)を数値で見せてくれます。
- 差が広がる → トレンドの勢いが強い
- 差が小さくなる → 勢いが弱くなってきたかも
見方としては、ゼロラインよりも下で、MACDヒストグラム(2番)がシグナル線(1番)を下から上に追い抜くと買い(ゴールデンクロス)です。ゼロラインよりも上で、MACDヒストグラム(2番)がシグナル線(1番)を上から下に追い抜くと売り(デッドグロス)と判断します。
利点
MACDには、複数の利点があります。具体的には以下の5つです。
①トレンドが見やすい
0より上か下かを見るだけで、上がっているのか下がっているのかがすぐに分かります。
②反転のサインが分かる
MACDとシグナルが交差するときが、トレンドの切り替わりのヒントになります。
③ダマシが少ない
MACDは長めの平均を使っているので、ほかの指標(RSIやストキャスティクスなど)に比べてノイズが少なく、正確なサインが出やすいです。
④どんな時間足でも使える
1分足でも、1時間足でも、日足でもOK!
スキャルピングやスイングトレードなど、どんなトレードスタイルにも合います。
⑤エントリーと利確、両方に使える
勢いが出たときにエントリー、勢いが弱まったときに利確と、両方の判断に使えるのも強みです。
このように、MACDはたった1つでいろんなことが分かる「コスパの高い」テクニカル指標として、多くのトレーダーに愛用されています。MACDだけで取引する専業トレーダーも実際にいますよ。
デフォルト設定の限界
MACDには、もともと決まっている「標準の設定(デフォルト設定)」があります。
それが「12・26・9」という数字です。
- 「12」と「26」は、移動平均線の期間(短期と長期)
- 「9」は、シグナルラインの期間
この設定は、いろんな相場に広く使えるように作られたものです。 しかし、実はこの設定だけではうまくいかない場合もあります。なぜうまくいかないのか?
その理由は、相場の動きがいつも同じとは限らないからです。動きが激しい(ボラティリティが高い)相場もあれば、あまり動かない静かな相場もあります。短期で勝負するトレードもあれば、長く持つトレードもありますよね。
つまり、そうした相場の性格やあなたのトレードスタイルに合った設定に変えないと、シグナルが遅れたり、間違ったサインが出たりします。例えば、以下のように↓
- 短期の取引では、デフォルトの設定だと反応が遅すぎてチャンスを逃す
- 長期の取引では、ノイズ(余計なサイン)が多くて判断しづらい
では、どうすればいいのか?
答えはシンプルです。自分のトレードスタイルに合わせて、設定を変えてみてください。具体的には、以下のようにです↓
- 短期トレード(スキャルピング)なら、もっと短い期間の設定に
- 長期トレード(スイング)なら、もう少しゆっくりした設定に
このように設定を変えれば、より早く正確にサインを出せるようになり、勝率が高くなります。MACDのデフォルト設定は、便利ですが万能ではありません。トレードスタイルに合ったカスタマイズが、勝率アップのカギになります。
MACDの最強設定
MACDの最強設定とは何でしょうか?結論、あなたのトレードスタイルによって、最適なMACD設定は大きく異なります。各トレードスタイルによって求められるものが違うからです。
短時間で小さな値動きを捉えるスキャルピングでは、市場の微細な動きに素早く反応するパラメータが求められます。一方、数時間から一日のトレンドを狙うデイトレードや、数日から数週間の大きな波に乗るスイングトレードでは、ノイズに惑わされない安定した設定が効果的です。
今から、各トレードスタイルでの最適な設定と、その設定が効果的である理由を解説します。理論だけでなく実践的な数値を提示していますので、このセクションを読めば、あなたのトレードスタイルに合った最強MACD設定をすぐに取り入れることができるようになるでしょう。
スキャルピングにおすすめの設定
スキャルピングでは、1分足や5分足などの超短期チャートを使って、数pips単位の利益を積み上げていく戦略が中心となります。そのため、インジケーターには「速さ」と「反応の鋭さ」が求められます。
おすすめは、MACD【5,10,3】という設定です。
短期EMAを5、長期EMAを10、シグナルを3にすることで、MACDヒストグラムとシグナル線の反応速度が上がり、価格変動に素早く対応できます。
特にロンドン時間やニューヨーク時間の開始直後など、相場が活発になる時間帯での使用に適しており、小さな波のトレンドを捉えるのに効果的です。
デイトレードにおすすめの設定
デイトレードでは、1時間足や15分足を用いて数時間以内の値動きから利益を狙います。ここでは、スキャルピングほどのスピードは必要ないものの、トレンドの初動を早期に察知することが重要です。
このスタイルに適しているのがMACD【6・12・5】の設定です。短期と長期のEMAのバランスを取りつつ、シグナルを5に設定してダマシをある程度排除しながらも、反応の遅すぎない、バランス型の指標になります。
この設定は、エントリーとエグジットの両方に活用しやすく、特に1時間足チャートにおいては相場の方向性と勢いを把握しやすいため、安定的なトレード戦略を組み立てることができます。
スイングトレードにおすすめの設定
スイングトレードは、数日から数週間にわたるポジション保有が前提となる中長期型のトレードスタイルです。ここでは、ノイズを極力排除し、明確なトレンドに乗ることが鍵となります。
そのため、スイングトレードにおいてはMACD【12,26,9】というデフォルト設定が今なお高い信頼を得ています。
ただし、よりトレンドの安定性を重視したい場合には、MACD【10,30,9】といったアレンジも効果的です。長期EMAをより拡張することで、相場の大局的な流れに乗りやすくなります。
特に4時間足や日足チャートとの相性が良く、大きなトレンドに一度乗れば、利を伸ばしやすく、損小利大の戦略に最適です。
【検証】最強のMACD設定パラメータ
先ほど紹介した各トレードスタイル向けのMACD設定が、実際のチャートでどのように機能するのか検証していきます。
スキャルピング向けの設定は1分足・5分足で、デイトレード向けの設定は1時間足で、そしてスイングトレード向けの設定は4時間足で、それぞれどのようなシグナルを生み出すのか具体的に見ていきましょう。
特にMACDの基本シグナルである「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」に注目し、実際のチャートをもとに解説します。
1分足・5分足に最適なパラメータ
1分足と5分足でおすすめのパラメータ設定は「5・10・3」です。1分足を例に解説します。
1分足のドル円チャートを見てみましょう。MT5のMACDは、以下のように設定しています。
短期EMA:5
長期EMA:10
シグナル線:3

通常の設定と比較すると、非常に反応速度が早く、スキャルピングに適した設定です。スキャルピングでは、1日に数十回以上のシグナルが発生します。ただし、ダマシも含まれるため、損切り設定などが重要です。
1番の部分では、MACDヒストグラムとシグナル線が0より上でデッドクロスしています。チャートで確認すると、5EMAと10EMAの間隔が狭くなっています。ただし、この時点では下落が限定的でした。
2番の部分では、MACDヒストグラムとシグナル線が0より下でゴールデンクロスしています。その後、比較的長い上昇トレンドが形成され、スキャルピングとしては大きな利幅が狙えた場面です。
3番の部分では、MACDヒストグラムとシグナル線が0より上でデッドクロスしています。最も長い下落トレンドが形成され、売りエントリーのタイミングとして非常によいシグナルとなりました。
1時間足に最適なパラメータ
1時間足では【6・12・5】がおすすめの設定です。
さっそく、1時間足のドル円チャートを見てみましょう。MT5のMACDは、以下のように設定しています。
短期EMA:6
長期EMA:12
シグナル線:5

デイトレードでは、1日に数回程度のシグナルが出現する可能性が高いです。
1番の部分では、MACDヒストグラムとシグナル線が0付近でデッドクロスしています。非常に強い下落トレンドが形成され、150Pips程度の利幅が狙えた相場でした。
2番の部分では、MACDヒストグラムとシグナル線が0より下でゴールデンクロスしていますが、大きな反転の上昇とはなりませんでした。その後、レンジ相場が形成されています。
3番の部分では、MACDヒストグラムとシグナル線が0より下で再び明確なゴールデンクロスが出現しています。ゴールデンクロス出現の前に、安値圏で包み足も出現しています。結果的には大きな反転上昇となりました。
4時間足に最適なパラメータ
4時間足では【12・26・9】のデフォルト設定がおすすめです。
4時間足のドル円チャートを見てみましょう。MT5のMACDは、以下のように設定しています。
短期EMA:12
長期EMA:26
シグナル線:9

スキャルピングやデイトレードでは、どちらかというと相場の反転を狙うという発想でしたが、4時間足以上のスイングトレードでは、相場の流れに乗る「トレンドフォロー」の考え方をするようにしましょう。
買いシグナルとしては0より上でMACDヒストグラムとシグナル線のゴールデンクロス、売りシグナルとしては0より下でMACDヒストグラムとシグナル線のデッドクロスです。
もしくはヒストグラムが0を上抜けたタイミングで買いシグナル、0を下抜けたタイミングで売りシグナルともみなせます。
1番では0より下でMACDヒストグラムとシグナル線のデッドクロスが出現していますので、売りエントリーができます。比較的大きな値幅となりました。
2番でも再び0より下でMACDヒストグラムとシグナル線のデッドクロスが出現していますので売りシグナルです。しかし、大きな反転の動きがあり、この場合はストップロスをしなければいけないでしょう。
3番では再び0より下でMACDヒストグラムとシグナル線のデッドクロスが出現していますので売りシグナルです。ただし、反転の動きがあったので利幅は限定的となったシグナルでした。
4番ではMACDヒストグラムが0を上抜けています。つまり、買いシグナルですね。
MACDの最強設定の注意点
最適化されたMACD設定は強力なツールですが、万能ではありません。注意点がいくつかあります。具体的には、以下です↓
- レンジ相場ではダマシが多くなりやすい
- 市場環境に合わせた調整が必要
- 単独指標としては限界がある
今から、上記の注意点と具体的な対策を詳しく解説していきます。これらの落とし穴を理解し、適切な対処法を知ることで、MACDの真価をさらに高めることができます。MACDを「より賢く」使うためのポイントを押さえて、安定した利益を目指しましょう。
レンジ相場ではダマシが多くなりやすい
MACDは、相場が一方向に大きく動いている「トレンド相場」では力を発揮します。
一方で、値動きが小さく、上がったり下がったりを繰り返す「レンジ相場」では、シグナルが何度も出てしまい、うまく判断できないことがあります。
この結果、ダマシ(偽のシグナル)による無駄な取引や損失が増えるリスクが高まります。
対策
RSIやストキャスティクスなど、ほかの指標と組み合わせて使うことで、「今はレンジ相場かどうか?」を判断しやすくなります。
相場状況に合わせた調整が必要
FX市場は、時間帯(東京・ロンドン・NY)や経済指標の発表、地政学リスクなどによって急激に変化する非常に動的な市場です。
MACDのパラメータも、こうした市場のリズムやボラティリティの影響を受けるため、一度設定したからといって常に安定した結果が得られるわけではありません。
例えば、東京時間はレンジ相場になる傾向があり、ロンドン・NY時間はトレンドが出やすい傾向にあります。そのため、時間帯ごとに設定を見直す、あるいは複数の設定をシナリオごとに使い分けて検証してみるのがおすすめです。
対策
経済カレンダーをチェックして、大きなイベント前後はシグナルの信頼度を下げて考えるようにしましょう。また、相場が大きく動きそうなときは、MACDの設定を少し長めにしてみるのも効果的です。
特に、米国の動向には注目です。米大統領や政権内の人物の発言によってボラティリティが大きくなります。
単独指標としては限界がある
MACDは優れたインジケーターですが、万能ではありません。特に、ローソク足パターンやサポート・レジスタンスの確認、出来高などの情報を無視した単独判断では、相場の本質を見誤る危険性があります。
例えば、MACDがゴールデンクロスしていても、直上に強い抵抗線がある場合は価格が反転してしまう可能性もあります。
対策
MACDはあくまで「参考材料のひとつ」として使い、他のチャート分析やファンダメンタルズ(経済の流れ)と一緒に判断することが大切です。
ThreetraderでMACDの最強設定を活用
MACDを使って本格的にトレードする場合、取引する環境がとても大切です。スキャルピングやデイトレードのような、短時間で素早く売買をするスタイルでは、ほんの少しのタイミングのズレが勝敗を左右するからです。
その点、ThreeTrader(スリートレーダー)では、MACDを活かしたトレードをするのに最適な環境を提供しています。以下が主なポイントです。
✔ 約定が速い、スプレッドが狭い
MACD(5,13,1)のようなすばやく反応する設定を使う場合、注文のスピードやコストがとても重要になります。ThreeTraderの「Raw Zero口座」や「高速約定」は、正確なタイミングで売買したい人にぴったりです。
✔ 使いやすいプラットフォーム
ThreeTraderは、MT4やMT5という人気の取引ツールに対応しています。MACDの設定を自由に変えたり、複数のチャートを同時に表示したり、他のインジケーターと組み合わせたりと、カスタマイズの自由度が高いのが特長です。また、TradingViewとも連携しているので、チャートが見やすく、直感的に使えます。
✔ 検証・練習もできる
ThreeTraderでは、過去のチャートデータ(ヒストリカルデータ)も利用できます。これを使えば、自分でMACDの設定をテストしたり、動きをチェックしたりすることができます。トレードを始める前にしっかり準備できるので、自分に合ったMACDの使い方が見つかりやすくなります。
MACDトレードに最適な環境を選び、利益を最大化させましょう。
まとめ|自分に合ったMACDの最強設定を見つけよう
ここまでの記事で、MACDの使い方や設定方法について、いろいろな角度から解説してきました。
最後に、大事なポイントをふり返ってみましょう。
・MACDはとても便利なテクニカル指標
MACDは、2本の移動平均線の差(開き)を見ることで、相場の流れや勢いをチェックできる指標です。しかし、よく使われているデフォルト設定(12,26,9)が、すべての場面で一番いいとは限りません。
・最強の設定は「人によって違う」
トレードのやり方(スタイル)や、使う時間足によって、合う設定は変わります。
- スキャルピング(短期売買) → 反応の速い短めの設定
- デイトレード → バランスのとれた中間の設定
- スイングトレード(長めの保有) → 安定感のある長めの設定
自分に合った設定を見つけることで、MACDの効果をもっと引き出すことができます。
・ThreeTraderならすぐ実践できる
ThreeTraderでは、こうしたMACDの設定を自由に変えて使うことができます。設定変更はもちろん、検証やチャート分析もやりやすいので、この記事で学んだ内容をすぐに実践に活かせます。
・本当に大事なのは「使い方」
MACDの最強設定とは、「これが正解!」という1つの答えではありません。
トレードスタイルに合った設定にカスタマイズして、他の分析と組み合わせることが大切です。MACDの動きやサインをしっかり理解し、理論だけでなく実戦でも使いこなせるようにしていきましょう!