日経225、押し目形成か調整継続か重要局面へ
市場は米雇用統計を受けた高金利長期化の織り込みが進む一方、本日発表予定の米CPIや中東情勢の不透明さから、リスク資産全体で神経質な値動きが続いている。加えて、機関投資家の現金比率低下や大型案件による資金吸収が懸念される中で、相場全体の上値が意識されやすい環境となっている。
日経225は中長期の上昇トレンドを維持する一方、長期均衡水準からの乖離がリスク調整圧力として作用する局面にある。米株主導で積み上がったリスク選好ポジションの調整圧力が残り、上昇トレンドと短期的な調整圧力が併存する局面となっている。
本日は米5月CPIが最大の焦点であり、利下げ開始時期ではなく高金利長期化シナリオの再評価が市場テーマとなっている。加えてカナダ中銀政策金利や米石油在庫統計も控えており、インフレとエネルギー需給の見通しが再評価される局面では、ポジション調整を通じて金利・為替・株式市場の変動幅が拡大する構造となっている。
前日価格変動
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) -1.58%
- BTC/USD(ビットコイン/米ドル) -2.15%
- XTI/USD(WTI原油) -2.96%
マーケットハイライト
- イランの米軍ヘリ撃墜により中東リスク再燃、トランプ大統領が報復示唆
- 本日米5月CPI控え市場はポジション調整が加速、金利・ドルに警戒感
- 米5月中古住宅販売件数は417万件、予想上回り年初来最高水準
- 米4月貿易収支は赤字縮小、輸出増が支え景気懸念をやや緩和
- 米株は高安まちまち、CPI前の持ち高調整と中東リスクが重石
- 日経225は反落、米株安と中東警戒で利益確定売り優勢
- ドル円は反発、米金利高止まり観測と円売り継続が支え
- ユーロドルは続伸、ドル調整が支援も米CPI前で積極的な上値追いは限定
- ポンドドルは続伸、対ドルの買い戻し優勢も米指標前で伸びは抑制気味
- 豪ドルは下落、地政学リスク緊迫によるリスクオフと資源価格の一服で対円・対ドルで軟調
- オフショア人民元は対ドルで上昇、中国当局による元買い介入への警戒感から下値が支えられ反発
- ゴールドは反落、原油安によるインフレ警戒後退で売り
- WTI原油は続落、ホルムズ海峡の通行量増加報道で上値が抑制
- ビットコインは反落、CPI前のリスク調整で上値重い展開
日経225(JPN225)テクニカル分析
日経225(JPN225)は依然として上昇トレンドを維持している。
主要な回帰構造および中長期トレンドラインは上向きを維持しており、現在の上昇は短期的な投機主導ではなく、中長期上昇局面の延長線上に位置付けられる。一方で、長期均衡水準からの乖離は歴史的にも高い水準へ拡大しており、トレンド継続と均衡回帰圧力が併存する局面へ移行している。
ADXは依然20を上回り上昇トレンド継続の下地がある一方で、低下基調にあり、推進力は段階的に減速している。上昇再加速には6万6800近辺の突破が必要となる。
足元では、価格がLinReg(100)、VIDYA(可変期間移動平均)付近で推移しており、急落よりも調整色の強い展開を想定する。なお、同水準は短期回帰上限およびAMA(適応型移動平均)が重なるレジスタンス帯であり、上昇再開の確認ポイントとなる。上値目標としては6万8775近辺が次のターゲットとして意識される。
外部環境では、ドル円は引き続き企業業績の下支え要因ではあるものの、短期的な方向性は米国株主導のリスク選好が相場を支える要因となっている。

当面は、直近安値付近となる6万3000を維持する限り、テクニカル上は押し目優勢とみられる状態が続く。一方で、6万1720近辺を明確に下抜く場合は上昇トレンド継続の判断を再評価する必要がある。
本日の経済指標とイベント(6月10日)
- 10:30(日本時間)、中国・消費者物価指数(5月CPI)
- 10:30(日本時間)、中国・生産者物価指数(5月PPI)
- 21:30(日本時間)、米国・消費者物価指数(5月CPI)
- 22:45(日本時間)、カナダ銀行(BOC)政策金利
- 23:30(日本時間)、米国・石油在庫統計
- 翌3:00(日本時間)、米国・財政収支(5月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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