ドル円、介入後の半値戻しが戻りの強さを測る焦点に
米7月CPIは前年比+3.4%と市場予想通りとなり、コアCPIは+2.5%へ鈍化したことで、米金融引き締めへの警戒はやや後退した。もっとも、中東の供給不安と原油高によるインフレ再燃リスクは残っており、米利回りが小幅に低下する一方でドルが買い戻されるなど、方向感の定まりにくい地合いとなっている。
本日の注目銘柄である米ドル/円(USD/JPY)は、日米協調介入による急落後、半値戻しに相当する159円半ばまで切り返しており、長期上昇トレンド途中での中期調整局面にある。日米金利差と原油高が円売りを支える一方、160円接近では当局の介入警戒が強まりやすく、上値追いにも慎重さが求められる。
本日は米7月PPIと新規失業保険申請件数が焦点。米7月PPIが昨日の米CPIに続くインフレ鈍化を示すかが米金利見通しを左右するほか、ホルムズ海峡や紅海を巡る供給不安が原油高を通じて物価圧力を再び高めるリスクにも注意が必要となる。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅を100%として比較)
- JPN225(日経225CFD) ↑ 66%
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) ↑ 40%
- EUR/USD(ユーロ/米ドル) ↓ 31%
マーケットハイライト
- 米7月財政赤字は過去最大の4,320億ドル、26年度累計はすでに25年度通期を上回る
- 米7月CPIは市場予想通り、コア前年比は2.5%へ鈍化し9月利上げ観測が後退
- DXY(米ドル指数)は上昇、CPI直後のドル売り一巡後に買い戻し
- 米株主要指数は高安まちまち、AIインフラ株高でS&P500・NASDAQ上昇もダウは小幅安
- 日経225CFD(JPN225)は続伸、米ハイテク株高と円安進行が投資家心理を下支え
- ドル円は159円台半ばへ続伸、米CPI後のドル売りを吸収し円売り再開
- ユーロドルは反落、CPI後の上昇を失いドル買い戻しが優勢
- ポンドドルは反落、英国GDP・製造業生産発表前の不透明感とドル高で調整
- 豪ドルは上昇、RBAの引き締め姿勢が支えとなり主要通貨で堅調
- ゴールドは反発、米利上げ観測後退と中東リスクが支えとなり4,400ドル台へ上昇
- WTI原油は反落、IEA・OPECの需要見通し下方修正が中東の供給不安を相殺
- ビットコインは続落、米CPI後も買い戻しは続かず6万3,000ドル半ばで上値が重い
米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析
米ドル/円(USD/JPY)の日足は、163.99円から155.23円まで急落したあとに反発し、現在は急落幅の半値戻しとDonchian Channel(20)のミドルラインが重なる159.61円近辺を試している。この水準を明確に上回って定着できるかが、戻りの強さを見極める最初の焦点となる。
長期回帰線のLinReg(200)は上向きを維持する一方、短中期のLinReg(20・50)は下向いている。このため、長期の上昇構造は維持されているものの、155.23円からの戻りだけで短中期の調整局面が終了したとは判断しにくい。
価格が159.61円を明確に上回って推移すれば、Donchian Channelの下半分から上半分への回復となり、急落後の反発が一段進んだと評価できる。その場合は160.74円が次の確認水準となり、さらに上方ではLinReg(200)への反応が焦点となる。一方、159.61円付近で上値を抑えられる場合は、今回の上昇を急落後の戻りとして評価する余地が残る。
下値では158.60円が最初の確認水準となり、これを下回れば157.00円への再調整に注意が必要となる。さらに155.23円は直近安値であると同時にDonchian Channel(20)の下限であり、急落後の価格構造を評価するうえで重要な節目となる。

ADX(14)は21前後にとどまり、現時点では新たなトレンドの強さが十分に高まったとは判断しにくい。したがって、当面は159.61円を回復・維持できるかが第一の焦点となる。判断の精度を高めるには、その後の160.74円への価格反応と、ADXを含むトレンド強度の変化を併せて確認する必要がある。
本日の経済指標とイベント(8月13日)
- 8:50(日本時間)、日本・国内企業物価指数(7月)
- 15:00(日本時間)、英国・国内総生産(四半期 GDP)
- 15:00(日本時間)、英国・月次国内総生産(6月 GDP)
- 15:00(日本時間)、英国・製造業生産指数(6月)
- 15:00(日本時間)、英国・鉱工業生産(6月)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・鉱工業生産(6月)
- 21:30(日本時間)、米国・生産者物価指数(7月 PPI)
- 21:30(日本時間)、米国・新規失業保険申請件数
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
ThreeTraderでは、狭いスプレッドと高い約定力で、幅広い銘柄の取引が可能です。
デモ口座では実際の資金を使用せず取引環境を体験できます。⇒ 詳細を見る




