ナスダック、過熱感解消後の上昇再開を試す展開
市場はインフレ再燃への警戒と景気の底堅さへの期待が拮抗するなか、均衡点を探る状況となっている。米消費者心理の改善と期待インフレ率の低下に加え、中東情勢の緊張緩和による原油安がリスク資産への資金流入を下支えしている。
NASDAQ100は長期上昇トレンドを維持しながら、直近の急騰後の調整局面にある。市場では、SpaceXの大型IPOに対する期待が広がっており、投資家心理の改善を通じて成長株やハイテク関連への資金選好が続くかが焦点となっている。
今週は日銀金融政策決定会合、米FOMC、米小売売上高、英国BOE会合など主要イベントが集中する。特にFRB議長記者会見と日銀総裁会見は市場の方向感を左右しやすく、政策金利や今後のスタンスを巡るメッセージ次第で、為替・株式・ゴールド・暗号資産まで幅広い資産で値動きが拡大する可能性がある。
ナスダック、過熱感解消後の上昇再開を試す展開
前週末価格変動TOP3
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- JPN225(日経225) +1.38%
- USD/CHF(米ドル/スイスフラン) +0.28%
- XTI/USD(WTI原油) -2.73%
マーケットハイライト
- 米・イラン和平合意観測で中東リスク後退、原油安と株高が進行
- SpaceXが12日にナスダック上場、大型IPOを好感し株価急伸
- 米6月ミシガン大消費者信頼感指数は48.9に改善、インフレ期待の低下で家計心理が好転
- 米株は広範に上昇、SpaceX上場と和平期待でリスク資産に買い優勢
- 日経225は続伸、米株高と中東リスク後退を好感し買い戻しが優勢
- ドル円は反発、米期待インフレ低下も米株高に伴うリスクオンの円売り継続
- ユーロ・ポンドは対ドルで軟調、ECB後の材料出尽くしとドル買い戻し
- 豪ドルは対円で続伸、資源安の逆風もリスクオンと円売りが支え
- オフショア人民元は対ドルで横ばい、米景気回復への期待と中国の景気見極めで様子見
- ゴールドは続伸、地政学リスク後退も実質金利低下が下支え
- WTI原油は続落、米・イラン合意観測による供給懸念の後退で売り優勢
- ビットコイン続伸、リスクオンの波に乗り資金流入が継続
ナスダック100(NASDAQ100)テクニカル分析
NASDAQ100(NAS100)は長期的な上昇トレンドを維持しているものの、急速な上昇によって拡大していた価格と長期基準値との乖離は縮小しており、価格面での過熱状態は修正が進行している。ただし、ATR ZScoreは依然として高水準にあり、ボラティリティ自体は高い状態が続いている。
また、別途統計モデルによる計測では、乖離変化率はマイナス圏で推移しているが、上昇モメンタムの鈍化がやや緩和している。価格は新しい均衡状態に落ち着いたとは言えず、過熱修正と均衡点探索が並行している状況と位置づけられる。
今後の注目水準は3万100付近である。この価格帯を明確に上回り、その状態を維持できれば、次の上値目標である3万777付近が意識されやすくなる。一方、2万8900を下回ると調整局面の継続が想定され、さらに2万8200を割り込む場合には、中期的な上昇構造そのものに変化が生じる可能性を警戒したい。

総合すると、現時点で市場は明確な売り優勢とは言い難く、均衡形成を経て再評価が進む段階と位置づけられる。今後、3万100を安定的に上回る状態を維持できるかが、上昇再開を判断するうえでの重要なポイントとなる。
本日の経済指標とイベント(6月15日)
- 16:30(日本時間)、ユーロ圏・ECBラガルド総裁 発言
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・鉱工業生産(4月)
- 21:15(日本時間)、カナダ・住宅着工件数(5月)
- 21:30(日本時間)、米国・ニューヨーク連銀製造業景気指数(6月)
- 22:15(日本時間)、米国・鉱工業生産(5月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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