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ドル円、FOMC通過後の調整局面で次の方向性探る

市場分析
安藤修安藤修
ドル円、FOMC通過後の調整局面で次の方向性探る

FOMCは政策金利を据え置いたものの、3委員が利上げを主張し、金融政策の先行きを巡る見方の隔たりが改めて浮かび上がった。中東情勢を背景に原油高とインフレへの警戒が重なる一方、市場には利下げ期待も残る。物価、景気、金融政策のいずれに重心が移るのか、そのバランスを見極める局面となっている。

本日の注目銘柄であるドル円(USD/JPY)では、日足ベースでは長期上昇基調を維持しながらFOMC通過後の短期調整が続いている。介入警戒と円ショートの調整が上値を抑えつつ、長期トレンドが下支えとして機能しており、日銀会合を控えたポジションの組み替えが足元の価格形成を主導している。

本日は日銀会合初日に加え、独GDP、ユーロ圏GDP・失業率、BOE政策金利、米PCEコア・GDP・失業保険申請など、重要指標が相次ぐ。各国中銀の政策スタンスとインフレ・成長見通しの修正幅次第では、金利・為替・株式市場でボラティリティが高まりやすい一日となる。

注目の値動きTOP3

(※主要資産の前日変動幅を比較[*ATR(10d)])

  • EUR/USD(ユーロ/米ドル)   ↑1.72
  • UD500(S&P500)                  ↓1.59
  • US30(NYダウ)                       ↓2.23

マーケットハイライト

  • 米大統領がイランへの報復を警告し、地政学リスクの再燃を受けて市場の警戒感が強まる
  • FOMCは政策金利の据え置きを9対3で決定し、3委員が利上げを支持
  • FRB議長発言は想定ほどタカ派化せず、9月利上げ観測が後退
  • 豪CPIは予想を下回り(前年比3.8%)、RBA追加利上げ観測後退で豪ドル下落
  • 米30年債利回りは約19年ぶりの高水準、原油高とインフレ懸念で上昇
  • VIXは上昇、FOMCと中東情勢を背景にボラティリティが高まる
  • ドル指数(DXY)は下落、FRBの慎重姿勢と利上げ観測後退がドル売りを誘う
  • 米株主要指数は長短期金利の高止まりと中東警戒で軟調、ナスダック主導で売り先行
  • 日経225は続落、米株安と円高進行が重しとなり前日に続き売りに押される
  • ドル円は反落、FRB通過後のドル売りと為替介入への警戒が優勢
  • ユーロドル・ポンドドルは続伸、FRBの慎重姿勢を受けたドル売りが下支え
  • 豪ドルは対ドル・対円で下落、豪CPI下振れで金利先安感が下押し圧力
  • 人民元(CNH)は対ドルで元高、FOMC後のドル安が元を支える
  • ゴールドは反発、ドル安と中東緊張で安全資産需要を下支え
  • WTI原油は反発、イランを巡る供給網分断の懸念拡大と在庫減少が価格を押し上げる
  • ビットコインは続落、株安とリスク資産からの資金逃避で調整売りが継続

米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析

ドル円(USD/JPY)の日足は高値圏から反落したものの、200日移動平均線(SMA(200))を大きく上回っており、長期上昇構造を維持している。LinReg(20・50・200・520)はいずれも上向きだが、足元の価格はLinReg(20)とLinReg(50)を下回り、KAMA(10)付近で下げ止まっている。長期的な上昇基調の内側で、短期の調整が進んでいる局面と捉えたい。

ADXは36.5と25を上回る水準にあるが、低下傾向は続いている。+DIと-DIの差も縮小していることから、上昇方向の優位性を残しながら、買いの推進力は徐々に後退している。RSIも62台まで低下し、過熱感は幾分和らいだ。今後はKAMA(10)とALMA(20)を維持し、再びLinReg(50)を上回れるかどうかが、上昇再開を見定めるうえでの焦点となる。

全体としては、長期上昇構造を保ちながら、高値圏で短期調整を進める局面である。164.26円を明確に上抜ければ164.80円が次の焦点となる。下値では163.00円が短期的な分岐点であり、これを割り込む場合は162.10円付近まで調整が深まる可能性がある。

もっとも、円相場が歴史的な安値圏にあることから、当局による為替介入への警戒は強い。実際に円買い介入が行われた場合には、通常のテクニカルな支持水準を短時間で下抜き、160.20円近辺まで急落する展開も想定しておきたい。

【USD/JPY 日足チャート】

外部環境を見ると、FOMCが政策金利を3.50〜3.75%に据え置いた一方、複数の参加者が利上げを主張した。政策判断後のドルはやや下落しており、米金利の上昇だけを根拠に、ドル円が一方向へ上値を伸ばす地合いではない。今後は米インフレ指標や金利見通しに加え、当局の介入姿勢が短期的な値動きを左右する要因となる。

本日の経済指標とイベント(7月30日)

  • 日本・日銀金融政策決定会合(1日目)
  • 10:30(日本時間)、オーストラリア・住宅建設許可件数(6月)
  • 17:00(日本時間)、ドイツ・国内総生産(4-6月期 GDP)
  • 18:00(日本時間)、ユーロ圏・域内総生産(4-6月期 GDP)
  • 18:00(日本時間)、ユーロ圏・失業率(6月)
  • 18:00(日本時間)、ユーロ圏・消費者信頼感(7月)
  • 20:00(日本時間)、英国・BOE(英中央銀行)金利発表
  • 20:00(日本時間)、英国・英中銀金融政策委員会 議事要旨
  • 21:00(日本時間)、ドイツ・消費者物価指数(7月 CPI)
  • 21:30(日本時間)、米国・個人所得(6月)
  • 21:30(日本時間)、米国・個人消費支出(6月 PCEコア)
  • 21:30(日本時間)、米国・実質国内総生産(4-6月期 GDP)
  • 21:30(日本時間)、米国・新規失業保険申請件数

※本記事の情報は市場の動向をご紹介するものであり、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。

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