ドル円、上昇基調維持も上値突破と介入警戒が焦点
米6月コアCPIの鈍化を受けて利下げ期待が再燃した一方、ウォーシュFRB議長の引き締め姿勢と中東情勢の緊迫化に伴う原油高がインフレ警戒を残している。金融緩和期待と供給ショック懸念が交錯し、資産ごとに反応が分かれる局面にある。
本日の注目銘柄であるドル円(USD/JPY)は、長期的な上昇基調は維持しているものの、162.84円の上値抵抗を突破できるかが焦点となる。高値圏では為替介入への警戒が意識されやすく、日米金利差、原油動向、政策当局の発言をにらんだ神経質な値動きに注意が必要である。
本日はウォーシュFRB議長の半期金融政策報告(2日目)に加え、米6月PPI、ニューヨーク連銀製造業景気指数、カナダ中銀の政策金利、米ベージュブックが相次いで公表される。前日のCPIに続き物価指標の結果次第では、FOMCに向けた金利見通しが再調整され、ドル円を含む主要資産の変動が大きくなる可能性がある。
前日価格変動TOP3
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- BTC/USD(ビットコイン/米ドル) +3.92%
- XTI/USD(WTI原油) +2.37%
- JPN225(日経225) +1.70%
マーケットハイライト
- 米軍のイラン軍事施設追加攻撃報道、ホルムズ海峡封鎖の緊迫化から地政学リスクが急拡大
- ウォーシュFRB議長は高インフレ不容認を表明、締め姿勢を堅持する構え
- 米6月コアCPIは前年比2.6%へ鈍化、3月以来の低水準を記録し早期利下げ期待が一時再燃
- 米株主要指数は堅調、CPI減速による買いと好決算が寄与し中東緊迫化の重石をこなして上昇
- 日経225は反発、前日からの自律反発に加え米株高と円安進行が主力株の買いを後押し
- ドル円は反落、米利下げ期待のドル売りが先行し一時161円台半ばへ軟化も162円台を回復
- ユーロドルは反発、米金利低下に伴うドル安の流れを受け欧州時間から堅調に推移
- ポンドドルは反発、米インフレ減速を受けたドル売りに加え英利下げ観測後退も下支え
- 豪ドルが対ドル・対円で上昇、中国貿易の改善とリスク選好回復で資源国通貨買い優勢となる展開
- カナダドルは対ドルで上昇、原油高による資源国通貨買いが強まり加ドル高を牽引
- ゴールドは反発、米CPI下振れによる米金利・ドル低下に地政学的な安全資産需要も相場を下支え
- WTI原油は続伸、米軍のイラン追加攻撃報道とホルムズ海峡不安で地政学プレミアムが上昇
- ビットコインは反発、米利下げ期待の再燃とドル安を背景にリスク資産への買いが戻る展開
- 米CPI鈍化で株高・ドル安・円高が進む一方、中東緊迫で原油・ゴールドも上昇する複合的な相場展開
米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析
ドル円(USD/JPY)の日足は162.15円近辺で推移し、200日移動平均線(SMA(200))を大きく上回ることから、長期的な上昇基調を維持している。
LinReg(20・50・200・520)はいずれも上向きで、回帰線の方向は長期から短期まで上方にそろっている。一方、価格はLinReg(50)を下回り、LinReg(20)付近で推移していることから、足元では上昇モメンタムが鈍化し、買いの勢いが一服している。
ADX(14)は38.7と高く、相場の方向性はなお明確である。方向そのものは、上向きのLinReg群に加え、KAMA(10)とVIDYA(14)がともに上向きを維持していることから、上方と判断される。ただし、価格とKAMA・VIDYAとの乖離は限られており、現状は上昇加速よりも高値圏での持ち合いに移行しやすい状態にある。

今後は、上値162.84円の突破と下値160.48円の割り込みが短期方向性の分岐点となる。162.84円を上抜けた場合は163.50円が次の上値目安となり、160.48円を下回った場合は調整圧力の強まりが想定される。なお、テクニカル上の想定レンジとは別に、為替介入など政策要因による急変動には注意が必要である。その場合は、158.60円付近を次の下値目安として注視したい。
本日の経済指標とイベント(7月15日)
- The Capital Summit Tokyo
- Onchain Finance Summit 2026(東京)
- 8:50(日本時間)、日本・機械受注(5月)
- 11:00(日本時間)、中国・実質GDP(4-6月期)
- 11:00(日本時間)、中国・小売売上高(6月)
- 11:00(日本時間)、中国・鉱工業生産(6月)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・鉱工業生産(5月)
- 21:30(日本時間)、米国・ニューヨーク連銀製造業景気指数(7月)
- 21:30(日本時間)、米国・生産者物価指数(6月PPI)
- 22:45(日本時間)、カナダ・中銀政策金利発表
- 23:00(日本時間)、米国・FRB議長 半期金融政策報告(2日目)
- 翌3:00(日本時間)、米国・地区連銀経済報告(ベージュブック)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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