豪ドル、ドル安を追い風に戻りを試す展開
米CPIに続きPPIも市場予想を下回り、FRBの利下げ時期を巡る思惑とリスク選好が進みやすい地合いとなっている。一方、市場心理は「利下げ期待」と「地政学インフレ再燃懸念」の綱引き局面にあり、リスク選好と警戒感が交錯している。
本日の注目銘柄である豪ドル/米ドル(AUD/USD)は、中長期の上向き構造を維持しつつ、短期的な戻り局面に位置している。短期的にはドル安が下支えとなる一方、中国資源需要への懸念が上値を抑制し、反発の持続性を見極める段階となっている。
前日はドル安を背景に英ポンドへ資金が流入しており、本日は英国GDPや鉱工業生産、製造業生産の結果がその流れを維持できるかが焦点となる。夜には米小売売上高など重要指標も控え、英米双方の景気認識が更新される局面では、為替市場全体でポジション調整に伴う変動幅の拡大が見込まれる。
前日価格変動TOP3
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- GBP/USD(英ポンド/米ドル) +1.07%
- GBP/円(英ポンド/円) +1.04%
- NZD/USD(NZドル/米ドル) +0.68%
マーケットハイライト
- 米6月PPIは前月比0.3%低下、インフレ鈍化でFRBの7月利上げ観測が後退
- 中国Q2GDPは4.3%と目標割れも、鉱工業生産と小売りの上振れが景気懸念を緩和
- カナダ中銀は2.25%を6会合連続で据え置き、2026年成長見通しを0.7%へ下方修正
- ドル指数(DXY)は下落、米PPI下振れを受けた利下げ期待の高まりがドル売りを誘発
- 米株主要指数は堅調、インフレ鈍化と金融大手の好決算がリスク選好を支援
- NY日経225は反落、利益確定売り先行もドル円の横ばい推移が一定の下支え
- ドル円は横ばい、米金利低下によるドル売りと円の上値の重さが相殺する展開
- ユーロドルは続伸、米利上げ観測の後退に伴うドル安を背景に上値を拡大
- ポンドドルは大幅に上昇、ドル安主導の流れに本日の英GDP発表への期待が重なる
- ポンド円も大幅に上昇、ポンド独歩高のフローが連動しクロス円でも買いが優勢
- 豪ドルが対ドル・対円で続伸、リスク選好とドル安が支援も中国GDPが上値抑制
- 人民元(CNH)は対ドルで上昇、中国の生産・小売り上振れが景気不安を緩和
- ゴールドは底堅い展開、利上げ観測後退とドル安が支援もセッション中は小幅変動
- WTI原油は続伸、ホルムズ海峡を巡る供給懸念が地政学プレミアムを維持
- ビットコインは続伸、インフレ鈍化を受けたリスク選好とドル安が資金回帰を支援
豪ドル/米ドル(AUD/USD)テクニカル分析
豪ドル(AUD/USD)の日足は、SMA(200)とLinReg(520)を上回って推移しており、中長期では上向きの構造を維持している。一方で、価格は依然としてLinReg(200)を下回って推移している。また、LinReg(20)はほぼ横ばいからやや下向き、LinReg(50)も下向きを維持しており、短期的には戻り局面の範囲内と判断される。
KAMA(10)とVIDYA(14,9)は現在値の下方で推移しており、短期的なサポートとして機能している。
ADX(14)は25台へ上昇し、トレンドの勢いは改善しつつある。+DIが-DIを上回って推移していることから、短期的には戻りを試す動きが継続していることがうかがえる。ただし、現時点では中長期の上昇基調への回帰を確認する段階には至っておらず、今後の値動きを見極める必要がある。
補助指標ではボラティリティの圧縮が続く一方、価格はLinReg(50)を上抜けて推移しており、目先はこの反発がLinReg(200)を試す展開につながるのか、それとも戻り売りに押されるのかが焦点となる。

本日の注目水準は、上値の0.7041と下値の0.6938である。0.7041を日足終値ベースで明確に上抜ければ、0.7071が次の上値目標として意識される。一方、0.6938の支持帯を日足終値で割り込んだ場合は、0.6880付近まで調整余地が広がる可能性がある。今後数日間は、この価格帯を中心とした攻防が反発局面の持続性を見極める上で重要となる。
本日の経済指標とイベント(7月16日)
- 15:00(日本時間)、英国・GDP(5月)
- 15:00(日本時間)、英国・製造業生産指数(5月)
- 15:00(日本時間)、英国・鉱工業生産(5月)
- 21:30(日本時間)、米国・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(7月)
- 21:30(日本時間)、米国・新規失業保険申請件数
- 21:30(日本時間)、米国・小売売上高(6月)
- 23:00(日本時間)、米国・中古住宅販売保留指数(6月)
- 23:00(日本時間)、米国・NAHB住宅市場指数(7月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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