ドル円は米CPI鈍化で円高方向も、日銀会合控え神経質な動き
米11月CPIは前年比+2.7%と市場予想を下回り、コアCPIも+2.6%と低下したことで米利下げ観測が強まった。一方、新規失業保険申請件数は22.4万件と予想を下回り、雇用市場の底堅さを維持している。
欧州では、ECBが金利を据え置きつつ2025年の成長見通しを上方修正。BOEは0.25%の利下げを決定したが、追加利下げには慎重な姿勢を示した。
ドル円は米CPI鈍化を受けたドル売りで小幅に反落。本日の日銀会合を控え、神経質な動きが続いている。テクニカル的には25日移動平均線が上値を抑える一方、154円後半でサポートされている。
本日は日銀政策金利発表と植田総裁記者会見が最大の焦点。利上げの実施や次回ペース、中立金利に関する示唆が円相場の方向性を強く左右する可能性が高い。
ドル円は米CPI鈍化で円高方向も、日銀会合控え神経質な動き。
前日価格変動TOP3
- JPN225 +0.35%
- BTCUSD -0.91%
- XTIUSD -1.50%
NY市場マーケットハイライト
- 米11月CPIは前年比+2.7%、予想3.0%を下回り利下げ観測強まる
- 新規失業保険申請22.4万件、予想下回り雇用の底堅さ示す
- 欧州中央銀行(ECB)は金利据え置き、26〜27年成長率見通しを上方修正
- 英中銀(BOE)は5対4で0.25%利下げ、追加利下げは困難との認識
- 米株は反発、CPI鈍化でインフレ懸念後退し利下げ期待強まる
- ドル円小幅反落、米CPI鈍化で利下げ観測強まりと本日の日銀政策金利で神経質な動き
- ユーロドル続落、ECB理事会後の調整売り優勢
- ポンドドルは小幅に反発、英中銀のタカ派利下げでポンド買い優勢
- ゴールドは小反落、米CPI鈍化も材料出尽くし感で方向感欠く
- ビットコイン軟調、一時8万4366ドルまで下落
米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析
ドル円の日足チャートを分析する。現在の価格は高値圏での調整局面にあり、直近高値を更新できないまま、高値を切り下げる推移が続いている。
足元では、25日SMAがローソク足の上方で推移し、上値抑制として機能している。一方、下値では154.70円付近で支えられており、値幅は徐々に収束している。
移動平均線を見ると、25日SMAは200日SMAを上回った状態で乖離を広げており、中期的な上昇トレンド自体は崩れていない。ただし、短期的には25日SMAが上値抵抗として意識されやすい位置関係にある。
RSI(14)は52台半ばと中立水準に位置しているが、直近では緩やかに低下しており、買いのモメンタムは鈍化してきた。MACDはシグナルを下回った状態で低下を続けており、短期的な勢いは弱含みと判断できる。
価格が154.70円を明確に割り込む場合、153.64円、さらに152.90円が下値の目安として意識される。一方、上値では156.95円、157.90円が段階的な目標水準となる。

本日の日銀金融政策決定会合での政策金利発表を控え、神経質な値動きとなっている。現時点では154.70円の下抜けによる調整拡大か、持ち直しによる再上昇かを見極めながら、次のトレンド発生に備えたい。
今日の経済指標とイベント(12月19日)
- 8:30(日本時間)、日本・全国消費者物価指数(11月CPI)
- 12:00頃(日本時間)、日本・日銀金融政策決定会合(政策金利)
- 15:30(日本時間)、日本・日銀植田総裁定例記者会見
- 16:00(日本時間)、英・小売売上高(11月)
- 24:00(日本時間)、ユーロ圏・消費者信頼感(12月)
- 24:00(日本時間)、米・中古住宅販売戸数(11月)
- 24:00(日本時間)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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