ユーロドル、短期下落も下値支持を見極める局面
米・イラン間の軍事衝突再燃を受け、原油供給への懸念が強まった。これにエネルギー価格上昇を背景としたユーロ圏インフレの加速が重なり、主要国ではインフレ警戒から長期金利が上昇し、株式市場は軟調となった。一方、米ISM製造業は予想を下回ったものの拡大圏を維持しており、景気の底堅さと物価圧力が併存する材料となっている。
本日のテクニカル分析銘柄であるユーロドル(EUR/USD)は、日足で7月下旬以降の上昇基調を保つ一方、直近数営業日は調整となっている。ユーロ圏HICPの加速を受けたECBの政策見通しと欧州金利がユーロを支える材料として意識される一方、米長期金利の上昇とドル選好が上値を抑えている。目先は、下値支持帯での反応を通じて、調整が上昇基調内にとどまるかを見極める局面である。
本日は米ADP雇用統計、カナダ銀行(BoC)政策金利、EIA週間石油在庫統計、ベージュブックが予定されている。雇用指標、金融政策、原油需給に関する新情報によって、米金利・原油・主要通貨における短期ポジションの見直しが進む可能性がある。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR)
- XBR/USD(Brent原油) ↑ 1.51
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) ↓ 1.07
- NAS100(NASDAQ 100) ↓ 0.95
マーケットハイライト
- 米軍がイラン国内を攻撃、報復連鎖でホルムズ海峡の供給不安が再燃
- Brent原油(XBR/USD)は続伸、米・イラン軍事衝突再燃で供給不安が強まり96ドル台へ上昇
- 世界的な債券売り進行し日本10年利回りは約30年ぶり3%到達、米10年も4.79%近辺へ上昇
- ユーロ圏8月HICPは3.3%へ加速、ECB追加利上げ観測と欧州金利が上昇
- 米ISM製造業は54.6へ鈍化、仕入価格高止まりでインフレ警戒が継続
- 米株主要指数は軟調、長期金利上昇と原油高が市場心理を圧迫
- JPN225(日経225連動CFD)は反落、世界的な債券売りと米欧株軟調が重なる展開
- DXY(米ドル指数)は上昇、米金利優位と地政学リスクがドル需要を支援
- ドル円(USD/JPY)は反発、米金利上昇とドル高を背景に円売り優勢
- ユーロドル・ポンドドルは反落、ドル高が欧州通貨の上値を抑制
- 豪ドル(AUD/USD)は反落、ドル選好とリスク資産軟調が併存
- カナダドルは対米ドルで下落、原油上昇にもドル高が重なる状況
- ゴールド(XAU/USD)は反落、米金利上昇とドル高が重なり2週間ぶり安値圏へ下落
- ビットコイン(BTC/USD)は反落、リスクオフと金利上昇が重荷
ユーロ/米ドル(EUR/USD)テクニカル分析
ユーロドル(EUR/USD)の日足は、7月下旬からの上昇基調を維持しているものの、足元では短期的な調整色が強まっている。LinReg(20・50)はともに上向きで、特にLinReg(20)の傾きは強く、中期的な上昇方向そのものは崩れていない。ただし、価格はLinReg(20・50)とSMA(200)を下回り、足元では売り圧力が優勢である。
ALMA(50)は上向きを維持しているものの、価格はその下方へ移動している。反発局面では、ALMA(50)、SMA(200)、KAMAが位置する価格帯を回復できるかが注目される。LinReg(200)は下向きであり、より長い時間軸では上昇方向への転換が定着しつつあるとは言い切れない。また、ADX(14)は29台まで低下し、-DIが+DIを上回っていることから、トレンド強度は一定水準にあるものの、直近の方向は下向きに傾いている。
外部環境では、ユーロ圏HICPの加速を受けたECBの政策見通しと欧州金利がユーロの支援材料として意識される一方、米長期金利の上昇とドル選好がEUR/USDの上値を抑える構図となっている。

目先は1.1565ドルが短期方向性の分岐点となる。1.1565ドルを日足終値で維持し、SMA(200)およびLinReg(20・50)を回復する場合は、1.1720ドル、次いで1.1765ドルに向けた戻りを試す展開が視野に入る。一方、1.1565ドルを日足終値で下回る場合は、今回の下落が上昇波動内の一時的な調整にとどまるかを再評価する必要があり、次の下値目安として1.1520ドルが意識される。
本日の主な経済指標とイベント(9月2日)
- 7:45(日本時間)、ニュージーランド・住宅建設許可件数(7月)
- 10:30(日本時間)、オーストラリア・GDP(4-6月期)
- 11:00(日本時間)、ニュージーランド・RBNZ政策金利・金融政策報告
- 20:00(日本時間)、米国・MBA住宅ローン申請指数
- 21:15(日本時間)、米国・ADP雇用統計(8月)
- 22:45(日本時間)、カナダ・BoC政策金利
- 23:00(日本時間)、米国・製造業新規受注(7月)
- 23:30(日本時間)、EIA週間石油在庫統計
- 翌3:00(日本時間)、米国・地区連銀経済報告(ベージュブック)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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