ユーロドル、200日線突破で中期的な上昇基調を試す
米財務省による長期債買い戻し拡大の発表を受けて長期債利回りが低下するなか、リスク資産にも買いが広がった。一方、FOMC議事要旨ではインフレへの警戒が維持され、追加利上げへの警戒も残った。長期債需給と金融政策期待が異なる方向に働き、金利・為替市場では複数の材料が交錯している。
本日の注目銘柄であるユーロドル(EUR/USD)はSMA(200)を突破し、短期回復から中期構造の改善を試す局面にある。米長期金利の低下とそれに伴うドル売りが進むなか上昇した一方で、RSIが短期モメンタムの過熱感を示している。高値追いの持続性には注意が必要である。
本日は米フィラデルフィア連銀製造業景況指数と新規失業保険申請件数が焦点。結果次第ではFOMC議事要旨後の政策金利見通しが再評価されるほか、UAEの対イラン取引停止を受けた中東情勢にも注意が必要である。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR)
- BTC/USD(ビットコイン/米ドル) ↑4.62
- EUR/USD(ユーロ/米ドル) ↑2.60
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) ↑1.84
マーケットハイライト
- UAEが対イラン取引を全面停止、ミサイル脅威で中東緊張が一段と高まる
- 米対カナダ50%関税を3日延期、暫定合意で通商摩擦の激化を一時回避
- 米財務省が長期債買い戻し枠の倍増を発表、30年債利回り急低下でドル全面安
- FOMC議事要旨はインフレ警戒を維持、複数参加者が利上げを支持し追加引き締めの必要性を指摘
- 米暗号資産規制が前進、SECが新ルールを提案するなかでビットコインも上昇
- 英国7月CPIは前年比2.9%、6月から加速したものの市場予想と一致
- DXY(米ドル指数)は大幅に下落、米長期金利低下を受け98.8台と5月以来の低位圏へ
- 米株主要3指数は堅調、長期金利低下が好感される中で前日の下落から反発
- JPN225(日経225連動CFD)前日からの買い戻しと米株堅調を背景に小幅に反発
- USD/JPYは反落、米長期金利低下と全面ドル安で158円台前半まで円高進行
- EUR/USD・GBP/USDは大幅上昇、米財務省による長期債買い戻し拡大の発表後にドル売りが強まり上伸
- AUD/USDは反発、ドル安とリスク選好の回復が豪ドルを支援
- USD/CADは続落、米対カナダ追加関税の延期とドル全面安を受けカナダドル買い優勢
- XAU/USD(ゴールド)は大幅上昇、地政学リスクと長期金利低下が安全資産需要を喚起
- XTI/USD(WTI原油)は小幅反落、中東緊張の供給不安と需要懸念が拮抗
- BTC/USD(ビットコイン)は急騰、規制前進と米長期金利とドルの低下を背景に6.9万ドル台へ
ユーロ/米ドル(EUR/USD)テクニカル分析
ユーロドル(EUR/USD)の日足は大きく上昇し、短期的な反発が中期構造改善へつながるかを見極める局面にある。LinReg(200)はなお下向きである一方、価格はLinReg(200/50/20)およびSMA(200)を上回っており、上値構造には改善の初期シグナルがみられる。
FOMC議事要旨はインフレ警戒を残したが、当日は米財務省による長期債買い戻し枠拡大の発表後、米10年債・30年債利回りが低下し、DXYも下落した。追加引き締めを巡る警戒が残る一方、長期金利低下とドル売りがユーロドルを支えている。
RSIは14期間で72台、9期間で79台に上昇しており、短期モメンタムの過熱が確認される。これはポジション量そのものを示すものではないが、高値追いの持続性と押し目の深さを見極める必要があることを示唆する。
今回の上昇で1.1625付近のSMA(200)を突破したことで中期構造改善の可能性が高まった。上値は1.1720、1.1750が視野に入る一方、1.1625を明確に下回る場合は、今回の上抜けが定着せず、1.1597付近への押し戻しに注意が必要となる。

今後はSMA(200)を維持できるかが、構造改善の持続性を判断するポイントとなる。現時点では転換確認ではなく、同線を維持できるかを通じて中期構造改善の定着を確認する段階である。
本日の経済指標とイベント(8月20日)
- Coinfest Asia 2026(〜8/21)
- 8:50(日本時間)、日本・貿易収支(7月)
- 10:00(日本時間)、中国・1年物LPR(ローン・プライム・レート)
- 10:30(日本時間)、オーストラリア・雇用統計(7月)
- 15:00(日本時間)、ドイツ・生産者物価指数(7月 PPI)
- 21:30(日本時間)、米国・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(8月)
- 21:30(日本時間)、米国・新規失業保険申請件数
- 23:00(日本時間)、米国・景気先行指標総合指数(7月 LEI)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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