ブレント原油、地政学リスク下で上昇基調を維持か
米国の対イラン制裁強化にもかかわらず原油が反落し、ゴールドとドルが上昇した。地政学リスク自体は残る一方で、原油市場では供給途絶の最悪ケースをどこまで織り込むべきか、リスク・プレミアムの再評価が進んでいる。
本日のテクニカル分析銘柄であるブレント原油(XBR/USD)は、長期上昇基調を維持しつつ、高値圏での短期調整が進行している。供給・輸送リスクが下支えとして機能しているが、急騰後の利食いと地政学プレミアムの巻き戻しが上値を抑制する要因となっている。
本日の独GDP・Ifoと米住宅・製造業・消費者信頼感は、景気認識を更新する材料となる。米指標が底堅ければ金利・ドルを通じて原油の重荷となる余地があり、弱ければ景気減速懸念と金利低下のどちらを市場が優先するかが焦点となる。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR)
- XBR/USD(ブレント原油) ↓ 0.72
- NAS 100(NASDAQ 100) ↓ 0.61
- BTC/USD(ビットコイン/米ドル) ↑ 0.59
マーケットハイライト
- 米国が対イラン制裁を拡大、デジタル資産・ゴールド・海運など広範囲を対象
- 米加通商摩擦が再拡大、50%関税方針で北米サプライチェーン分断リスク再燃
- 米7月シカゴ連銀指数は-0.08、米景気の伸びが過去平均を下回ることを示唆
- DXY(米ドル指数)は上昇、イラン制裁と米加関税報道でドル買い優勢
- 米株指数はまちまち、ダウ上昇に対しハイテク主導でS&P500とナスダック下落
- JPN225(日経225連動CFD)は反落、米ハイテク株軟調とリスク選好後退が重し
- ドル円は反発、DXY上昇と米金利材料の交錯で円売り戻し
- ユーロドルは続落、ドル高とECB専務理事発言後の材料消化が重し
- AUD/USDは反落、本日のRBA議事要旨待ちで方向感欠く展開
- XAU/USD(ゴールド)は続伸、地政学リスクと安全資産需要が下支え
- 原油は反落、対イラン制裁が下値を支えるも即時の大規模二次制裁見送りで利益確定売り
- BTC/USD(ビットコイン)は続伸、前週からの強い地合いが残り7.8万ドル台
ブレント原油/米ドル(XBR/USD)テクニカル分析
ブレント原油(XBR/USD)の日足は、長期上昇を維持する一方、短期的には高値圏での調整局面にある。価格はSMA(200)を上回り、LinReg(520)も緩やかに上向いていることから、長期基調に大きな変化はみられない。
中期ではLinReg(260)が上昇を続けているものの、価格は同線の下側に位置しており、96.90ドル付近を回復できるかが上昇再加速を確認する焦点となる。短期でもLinReg(20)と(50)は上向きで、価格はKAMAとVIDYAの上方を維持している。このため短期トレンド自体は維持されているが、直近の反落は上昇の勢いが鈍化していることを示している。
下値では87.50ドルが短期調整の継続性を判断する重要水準となる。同水準を維持する限り、足元の下落は上昇構造内の調整として捉えることができる。また、下回った場合はLinReg(520)とSMA(200)が位置する84.40ドル帯が、中長期を確認する次の焦点となる。

チャート下段のSpread ZScoreはプラス圏の高めの水準にあり、BrentとWTIの価格差が50日基準の平均を上回っていることが確認できる。供給・輸送リスクなどがこの価格差にどう反映されているかも注視したい。現状は弱気転換よりも上昇基調内の調整と捉えられ、次の焦点は87.50ドルを維持しながら96.90ドルを回復できるかにある。
本日の主な経済指標とイベント(8月25日)
- 10:30(日本時間)、オーストラリア・RBA金融政策会合議事要旨
- 15:00(日本時間)、ドイツ・GDP(4-6月期 改定)
- 17:00(日本時間)、ドイツ・Ifo企業景況感指数(8月)
- 22:00(日本時間)、米国・S&P Cotality Case-Shiller米住宅価格指数(6月)
- 23:00(日本時間)、米国・リッチモンド連銀製造業指数(8月)
- 23:00(日本時間)、米国・新築住宅販売件数(7月)
- 23:00(日本時間)、米国・コンファレンス・ボード消費者信頼感指数(8月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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