ドル円は保ち合い下放れを探る、短期の下落圧力が強まる
中東の原油供給不安が、インフレ再加速と金融引き締め長期化への警戒を強め、株式市場を圧迫した。ゴールドも下落しており、安全資産への需要より金利上昇への懸念が重荷となった。原油高が物価を押し上げるだけでなく、景気にどこまで負担を及ぼすかが焦点である。
本日のテクニカル分析銘柄であるドル円(USD/JPY)は、短期的な下落圧力が強まり156円台後半で推移。リスク回避の円買いと日本の物価上昇が円を支える半面、米国の金利優位がドルを下支えする。日米の政策見通しの違いと下落の持続性に注目したい。
本日はドイツ10月IFO企業景況感指数と米国の経済活動・製造業関連指標が発表される。欧米の景気動向を確認するとともに、米指標が今週の金融政策見通しに与える影響と、発表後の米国債利回りやドル円の反応が焦点となる。
前週の値動き
(※前1週間の値動きを直近10週間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)
- AUD/USD(豪ドル/米ドル) ↑ 0.96倍
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) ↓ 0.90倍
- USD/CAD(米ドル/カナダドル) ↓ 0.87倍
マーケットハイライト
- 中東の原油供給不安が強まりブレント原油は一時117ドル台半ばへ急騰、エネルギー価格上昇への警戒が拡大
- 米10月総合PMIは57.6と前月から鈍化、販売価格指数は59.8へ上昇しインフレ圧力が継続
- 英9月小売売上高は前月比0.4%減と予想下振れ、一方で10月総合PMIは53.1へ改善
- ユーロ圏10月総合PMIは51.9と予想下振れ、仏製造業も49.3と景況縮小圏へ
- 日本9月コアCPIは前年比2.1%と予想一致、コアコアは2.4%へ加速し日銀政策の判断材料に
- AI投資収益性への懸念と中東情勢の緊迫化で世界の社債スプレッドが129bpへ拡大、米金利低下と円買いが進行
- 米政府はカナダ製品への50%関税を一部免除、対象品目を入れ替え10月30日から適用
- 米株主要3指数はそろって下落、原油高とAI関連投資への懸念が重荷となりダウ平均は1.2%安
- ドル円は156円台後半でほぼ横ばい、円買いが先行した後は米長期金利の持ち直しとともに反発
- ユーロドルは続落、ユーロ圏の景況減速とフランスの政治・財政不安が上値を圧迫
- ポンドドルは反落、英小売売上高の予想下振れとリスク回避の広がりが重なり軟調な推移
- ゴールド(XAU/USD)は4,000ドルを割り込み続落、原油高に伴う米金利高止まり観測とドルの底堅さが重荷
- ビットコイン(BTC/USD)は軟調、AI関連株の調整と原油高への警戒が重なり一時8万ドルを下回る
米ドル/円(USD/円)テクニカル分析
米ドル/円(USD/JPY)の日足は、8月末に160円台前半まで上昇した後、9月上旬に153円台前半まで急落した。その後は反発に転じ、9月下旬から10月中旬にかけて158円台後半を繰り返し試したが、159円台への回復には至らなかった。直近は157円台を割り込み、156円台後半まで下落している。9月安値を上回る一方、短期的には戻り高値を切り下げており、反発の流れが弱まる中で再び下値を探る展開である。
価格はほぼ横ばいのLinReg20(20日線形回帰線)とKAMA(カウフマン適応移動平均線)を下回っており、短期的には下落圧力が強まっている。中期では、QuadReg50(50日二次回帰線)が上向きに転じたままで、短期の下向きとは方向が食い違っている。長期でも、SMA200(200日単純移動平均線)がやや上昇する一方でQuadReg260(260日二次回帰線)は緩やかな下向きを保っており、明確な方向は定まりにくい構造である。
ADX(平均方向性指数、14日)は上向きつつあるものの23.2であり、トレンドは強いとはいえないが、-DIが上昇し、+DIを上回った。下落の勢いが一段と強まったとはまだ言い切れず、保ち合い下放れの定着を見極める段階である。

下値では155.86付近が重要な支持帯となる。ここを割り込み、QuadReg50の上向きも鈍化すれば、154.70付近への下落余地が広がる。一方、157.81付近を回復し、LinReg20とKAMAを上回る推移に戻れば、短期的な下落圧力は和らぐ。さらに159.00付近を突破し、短中期の回帰線が上向きを維持できれば、反発局面の再開を示す材料となる。
本日の主な経済指標とイベント(10月26日)
- ニュージーランド・休場(レイバー デー)
- 18:00(日本時間)、ドイツ・IFO企業景況感指数(10月)
- 21:30(日本時間)、米国・シカゴ連銀全米活動指数(9月)
- 23:30(日本時間)、米国・ダラス連銀製造業活動指数(10月)
※本記事の情報は、記事執筆時における市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
ThreeTraderでは、狭いスプレッドと高い約定力で、幅広い銘柄の取引が可能です。
デモ口座では実際の資金を使用せず取引環境を体験できます。⇒ 詳細を見る




