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ユーロドル、上昇基調を維持も短期的な過熱感に警戒

市場分析
安藤修安藤修
ユーロドル、上昇基調を維持も短期的な過熱感に警戒

米景気指標の弱さと欧州景況感の改善が並ぶ一方、FRBのインフレ警戒も残っている。米景気指標の軟化が成長減速への警戒を促す一方、インフレ指標の粘着性が確認されれば、FRBの利下げ開始時期を巡る市場の織り込みは後ずれし得る。こうした見通しの変化を通じて米国債利回りとドルの方向感が左右されやすい局面にある。

米国の対イラン措置は追加軍事攻撃ではなく制裁強化が中心となったため、短期的な供給途絶への警戒は後退し、原油価格の急騰は抑制された。他方、制裁対象にはイランの石油・石油化学製品の取引網も含まれるため、供給面の不確実性が解消したわけではない。

本日のテクニカル分析銘柄であるユーロドル(EUR/USD)は、短中期の上昇基調を維持しているものの、RSIが高水準にあり、短期的な過熱感には注意が必要である。欧州景況感の改善と米景気減速が支える半面、FRBのインフレ警戒が上値を抑える要因となっており、当面は1.1720を超えて定着できるかが焦点となる。

本日のPCE・コアPCE、GDP改定値、耐久財受注は、米国のインフレと成長の組み合わせを確認する材料となる。物価の上振れまたは高止まりと成長の底堅さが同時に示されれば、利下げ開始時期の後ずれが意識され、米金利とドルを支える方向に作用し得る。反対に、物価鈍化と成長減速が重なれば、利下げを織り込む動きが進み、米金利低下とドル軟化につながる可能性がある。

注目の値動きTOP3

(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR)

  • XBR/USD(ブレント原油)   ↓ 1.86
  • EUR/JPY(ユーロ/円)          ↑ 0.50
  • NAS100(NASDAQ100)      ↑ 0.40

マーケットハイライト

  • 米景気指標は軟化、消費者信頼感低下と新築住宅販売減で成長鈍化への警戒が継続
  • 独GDPは上方修正、4~6月期は前期比0.3%増で輸出2.0%増が景気回復をけん引
  • 独Ifo景況感は88.8へ改善、市場予想87.2を上回り1年ぶりの高水準を記録
  • カナダが対米報復関税を発表、約200億ドル相当の米国製品を対象に9月8日発効
  • 米国債利回り低下、10年債利回りは4.6%台まで低下しドル金利優位が縮小
  • 米株主要3指数は堅調、米金利低下とハイテク株の反発が買い材料
  • JPN225(日経225CFD)は反発、米株堅調と独GDP上方修正がリスク選好を支援
  • ドル円は続伸、円は対ドルで159円台前半へ軟化しドル買い戻しが優勢
  • ユーロドルは小幅高、独景気改善とFRBのタカ派姿勢再評価が交錯し上値は限定的
  • 豪ドル(AUD/USD)は反発、米債利回り低下と商品価格の底堅さが豪ドルを支援
  • USD/CADはカナダドル安、カナダの対米報復関税発表で貿易摩擦の影響が意識される
  • オフショア人民元(USD/CNH)は元安、ドル優位と米国の対イラン制裁を巡る不確実性が人民元を抑制
  • ゴールド(XAU/USD)は続落、3カ月超ぶり高値到達後に利益確定が入り4,700ドル手前で失速
  • 原油価格は下落、対イラン措置が経済制裁中心となり追加軍事衝突への警戒が後退
  • BTC/USD(ビットコイン)は横ばい、一時8万ドル突破も高値圏で利益確定売りが交錯

ユーロ/米ドル(EUR/USD)テクニカル分析

ユーロドル(EUR/USD)の日足は、長期的には下降基調が残る一方、中期では持ち直しが進み、足元では急伸後の高値圏を維持できるかを試す局面にある。価格はLinReg(50)を上回り、LinReg(20)も上向きの角度を強めていることから、短中期では買い優勢の地合いが続いているとみられる。

直近では価格がKAMAおよびALMAの上方で推移し、急伸後も短期移動平均線付近で底堅さを保っている。もっとも、SMA(200)とLinReg(200)は緩やかな下向きを維持しており、長期トレンドまで上昇へ転換したとは判断しにくい。中期の反発が長期的な下降構造を覆すには、より上方の価格帯での定着が必要である。

RSI(9)は75を上回り、RSI(14)も70を上回っているため、上昇モメンタムの強さを示す一方、短期的な過熱感には注意が必要である。急伸後のローソク足では高値圏での伸び悩みもみられ、上昇再開には利益確定売りを吸収しながら高値を維持できるかが重要となる。

上値では1.1720を明確に上抜けて定着できるかが、上昇再加速を判断するポイントとなる。突破した場合は1.1780が次の焦点となる。一方、下値では1.1600付近が重要なサポートであり、この水準を維持できなければ、急伸後の調整が深まり、次のサポートである1.1565付近まで押し戻される可能性が意識される。

【EUR/USD 日足チャート】

現時点では中期的な上昇基調が維持されている一方、RSIには短期的な過熱感がみられる。今後は1.1720を上抜けて定着できるか、また調整時には1.1600付近で下値を維持できるかが、次の方向性を判断するうえで重要となる。

本日の主な経済指標とイベント(8月26日)

  • ETH Belgrade 2026(~8/27)
  • 10:30(日本時間)、オーストラリア・CPI(7月)
  • 20:00(日本時間)、米国・MBA住宅ローン申請指数(前週比)
  • 21:30(日本時間)、米国・個人所得・PCE(7月)
  • 21:30(日本時間)、米国・PCE価格指数/コアPCE価格指数(7月)
  • 21:30(日本時間)、米国・実質GDP改定値(4-6月期)
  • 21:30(日本時間)、米国・耐久財受注 速報値(7月)
  • 23:30(日本時間)、米国・EIA週間石油在庫

※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。

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