ドル円、米金利が支えも159円台で上値重い展開
米PCE上振れを受けて早期利下げ観測が後退し、米長期金利の高止まりを背景にドル買いが優勢となっている。一方、金利上昇が米株やゴールドの上値を抑え、インフレの粘着性を軸に資産間の強弱が分かれる環境となっている。
本日のテクニカル分析銘柄である米ドル/円(USD/JPY)は、長期上昇トレンドを維持するものの、短中期は159円台の持ち合い局面にある。また、米金利の高止まりがドルを支えながら、日銀の利上げ観測が円の下支え要因ともなっている。テクニカル面でも短期・中期の指標が異なる方向を示しており、足元の反発が中期的な上昇局面へ移行したとは判断しにくい。
本日は、米新規失業保険申請件数と米卸売在庫速報値が予定されている。新規失業保険申請件数が市場予想から大きく乖離した場合、労働市場の減速度合いを測る材料となり、金利・ドルの短期的な反応につながる可能性がある。加えて、翌28日に予定されるFRB議長講演を控え、ポジション調整による変動にも注意したい。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR)
- GBP/USD(英ポンド/米ドル) ↓ 1.14
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) ↓ 0.62
- EUR/USD(ユーロ/米ドル) ↓ 0.48
マーケットハイライト
- 米政府はカナダ報復関税受け追加貿易制裁を検討、両国対立深化で市場の警戒感強まる
- 米PCEは上振れ、前年比3.7%でFRB利上げ観測を下支え
- 米GDP改定値は年率1.5%、速報値から横ばいで確認
- 米耐久財受注は上振れ、輸送機主導で基調判断には慎重さ残る
- DXY(米ドル指数)は上昇、米PCE後に米10年債利回りも4.66%近辺へ上昇
- 米株主要3指数は軟調、米金利上昇とジャクソン会議待ちの様子見が交錯
- ドル円は続伸、米指標改善と日米金利差の高止まりが下支え
- ユーロ・ポンドは対ドルで反落、米PCE上振れと米金利上昇でドル買い優勢
- 豪ドル(AUD/USD)は続伸、豪CPIでコアインフレ加速し利上げ観測強まる
- カナダドルは対米ドルで下落、米加通商摩擦の悪化が重し
- オフショア人民元(USD/CNH)は元安、ドル高地合いのなか軟調推移
- ゴールド(XAU/USD)は反落、米金利上昇とドル高を受け利益確定売り優勢
- ビットコイン(BTC/USD)は続伸、リスク選好の一部回復が下支え
- ジャクソンホール開幕、FRB議長による基調講演が明日28日に予定され市場の注目
米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析
ドル円の日足は、7月末の急落後に反発を試みたものの、足元では159円台で上値の重い展開が続いている。長期上昇トレンドを維持する一方、短中期では方向感を探る持ち合い局面にあるとみられる。
価格がSMA200を上回っている点は、長期的な上昇基調が崩れていないことを示している。一方で、上向きを維持するLinReg(200)を下回っている状態は、長期の勢いに対して価格がやや追いついていないことを示唆する。短期についてはLinReg20が上向いているが、LinReg50は下向いており、時間軸ごとに方向性が食い違う。
価格がALMA50やKAMA付近で頭を押さえられていることは、短期反発の勢いが中期的な上昇転換にまでは至っていないことを意味する。ADX(14)は17前後にとどまりトレンドの強さは限定的であり、−DIが+DIをわずかに上回ることから下方向への圧力が意識されるが、明確な方向性を示すには至っていない。このため、159円台前半は買いと調整継続の売りが交錯しやすい局面であるといえる。
焦点は上値の160.16円と161.00円、下値の157.80円と157.00円である。上方向では、まずLinReg(20)、KAMA(10,2,30)やALMA(50)を明確に上抜けられるかが焦点となる。その上で160.16円、161.00円を突破できれば、短期反発が中期的な上昇局面へ移行する可能性がある。
反対に下方向では、まずLinReg(50)近辺やSMA(200)が支持として機能するかを確認したい。特にSMA(200)を明確に下回る場合は、長期的な上昇構造が弱まる可能性があり、その下では157.80円、157.00円が次の下値目安として意識される。

現時点では、長期の上昇地盤を残しながらも短中期の方向感は定まっておらず、レンジ的な地合いにある。したがって、現段階で上下どちらかへ方向を決めつけるよりも、上値・下値の重要水準に対する反応を確認し、持ち合いから方向性が生じるかを見極めたい。
本日の主な経済指標とイベント(8月27日)
- Bitcoin Asia 2026(香港:~8/28)
- ジャクソンホール会議(米国:~8/29)
- 15:00(日本時間)、ドイツ・GFK消費者信頼感調査(9月)
- 21:30(日本時間)、カナダ・経常収支(4-6月期)
- 21:30(日本時間)、米国・卸売在庫 速報値(7月)
- 21:30(日本時間)、米国・新規失業保険申請件数
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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