ビットコインは9万ドル台維持も、短期トレンドはなお流動的
感謝祭による米市場の休場で、全体的に流動性が低下し値動きも限定的となった。ドル円は156円前半で小幅に反落し、ユーロドルも欧州勢の取引低調により方向感に乏しい展開が続いている。
欧州中央銀行(ECB)の10月会合議事要旨では、インフレ見通しの不確実性を背景に、利下げを急がない姿勢が維持された。加えて、カザークス理事は12月理事会での利下げ議論は時期尚早との見解を示した。
ビットコインは9万ドル台を回復し続伸。市場心理は改善傾向だが、テクニカル面では短期的な下降バイアスが残る。今後は9万ドルがサポートとして機能するかが焦点となる。
本日はBlack Fridayにあたり、米株式市場は日本時間29日午前3時で終了する半日取引となる。週明けの本格再開を前に、市場参加者は様子見姿勢を強める展開が見込まれる。
前日価格変動TOP3
- BTCUSD +1.39%
- XTIUSD +0.96%
- NZDUSD +0.43%
マーケットハイライト
- 欧州中央銀行(ECB)議事要旨、インフレ不確実性を理由に利下げ急がずとの認識継続
- カザークスECB理事、12月理事会での利下げ議論は時期尚早として市場の早期利下げ期待をけん制
- ドル円は小幅反落、米市場休場で動意は限定的。156円前半で小動き
- ユーロドル伸び悩み、欧州勢の商い低調からレンジ内の小動きが継続
- ゴールドは小幅反落、手掛かり材料難で方向感に欠ける値動き
- 原油は続伸、OPECプラスの増産一時停止方針維持の見通し
- ビットコイン続伸、9万ドル回復で市場センチメント改善
- 日経225は小幅安、5万pt回復で短期的には利益確定売りも意識される展開
ビットコイン/米ドル(BTC/USD)テクニカル分析
ビットコインの日足チャートを分析する。足元では9万ドルを上抜け、上昇局面への転換が試される状況にある。
ローソク足は現在、20日SMAのやや下方で推移しており、同線が200日および365日SMAを下回る状態が続いているため、短期的な下降バイアスは依然として残っている。なお、20日SMAはレジスタンスラインとして意識されやすい。
パラボリックSARは直近で価格の下方から上方に切り替わり、上向きへの転換を示唆するシグナルが点灯している。また、RSI(14)が42台前半まで回復し、売られすぎ圏からの反発が見られる。ただし、50を下回る水準での推移が続いており、現状では戻りの範囲にとどまる可能性がある。
上昇が継続すれば、上値は93,750ドルおよび10万ドルが目標となる。9万ドルを割る調整となれば、下値は80,527ドルが意識される。

現時点では9万ドル水準の攻防が焦点であり、この水準がサポートとして維持されるかどうかが、短期的なトレンド形成を確認する上で重要なポイントとなる。
今日の経済指標とイベント(11月28日)
- 8:30(日本時間)、日本・雇用統計(10月)
- 8:50(日本時間)、日本・鉱工業生産(10月)
- 16:00(日本時間)、独・小売売上高(10月)
- 22:00(日本時間)、独・消費者物価指数(11月CPI)
- 22:30(日本時間)、加・国内総生産(GDP)
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