米ドル/カナダドル、米加の政策判断が分かれる中で反落
米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を3.75〜4.00%に据え置き、2委員が利上げを支持した。景気判断も上方修正され、追加利上げの可能性が改めて意識された。米国債利回りは前日比で上昇したが、主要株価指数は底堅く推移し、金利上昇と株式市場の堅調さが併存した。
本日のテクニカル分析銘柄である米ドル/カナダドル(USD/CAD)は、短期反発の勢いが鈍る中、カナダ中銀による利上げと米国の金利高止まり観測が交錯している。カナダの追加引き締め観測や原油高がカナダドルを支える半面、米国の金利優位も残る。金融政策の違いが今後の金利差と為替相場にどう反映されるか、短期反発の持続性を含めて確認したい。
本日は米7〜9月期実質GDP速報値と9月個人消費支出(PCE)価格指数が発表される。米景気の強弱とインフレ圧力を確認し、米国債利回りやドル相場の反応を見極めたい。また、欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表と総裁会見では、金融政策の方向性とユーロ相場への影響が注目される。
前日の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)
- USD/CAD(米ドル/カナダドル) ↓1.06倍
- AUD/USD(豪ドル/米ドル) ↑0.85倍
- CAD/JPY(カナダドル/円) ↑0.63倍
マーケットハイライト
- 米政権が中間選挙後の対イラン再攻撃の可能性を湾岸諸国に伝達か、米紙報道
- 米FOMCは政策金利を3.75~4.00%に据え置き、2委員が利上げを支持し景気判断も上方修正
- カナダ中銀は政策金利を2.50%へ引き上げ、2027年のインフレ率は年平均約3%と従来見通しから上振れると予測
- NZ中銀が予想外に政策金利を2.75%に据え置き、採決は4対3でNZドル下落と短期金利低下
- 豪州9月消費者物価指数は前年比4.3%上昇と加速、基調的な物価上昇率も3.6%へ拡大
- 米株主要指数は堅調、AI関連の成長期待が支える一方でFOMC後は上昇幅を縮小
- JPN225(日経225連動CFD)は続伸、AI・半導体関連への買いが支えとなる一方で日銀会合の結果待ち
- ドル円はほぼ横ばい、米FOMCの金利据え置きと日銀政策決定を控えて方向感を欠く
- ユーロドルは小幅反発、米FOMCが政策金利を据え置く一方で欧州中銀の政策決定を控える
- 豪ドル・米ドル(AUD/USD)は続伸、豪州の物価上昇加速に伴う追加利上げ観測が支援材料
- 米ドル・カナダドル(USD/CAD)は反落、BoC利上げとFRB据え置きを受け米加金利差縮小が上値を抑制
- ゴールド(XAU/USD)は小幅反落、米国債利回りの上昇と中東情勢の緊張が併存する中で方向感を探る
- WTI原油は反発し中東の供給懸念が意識、米国の対イラン再攻撃の可能性を巡る報道が材料
- ビットコイン(BTC/USD)は続伸、株高を背景としたリスク選好とドル安が追い風
米ドル/カナダドル(USD/CAD)テクニカル分析
米ドル/カナダドル(USD/CAD)の日足は、9月上旬の1.38付近から10月上旬に1.43付近まで上昇した後、戻り高値を切り下げて反落した。直近は1.405付近まで反発したものの、再び1.40付近へ下落しており、中期上昇後の調整が続く局面である。
価格は下向きのLinReg20(20日線形回帰線)を再び下回り、短期反発の持続力が弱まっている。下向きのKAMA(カウフマン適応移動平均線)やQuadReg50(50日二次回帰線)が上方に控え、戻りを抑える構造である。さらに、緩やかに上向くQuadReg200も下回る。一方、上向きのSMA200(200日単純移動平均線)は上回っており、長期の上昇構造は残る。
ADX(平均方向性指数、14期間)は46.5と高水準で、−DI(方向性指標)が+DIを上回り、下降方向の優勢が続く。SMA20からの乖離率も−1%へマイナス幅が拡大しており、短期的な下落圧力の再強化を示している。
カナダ銀行は政策金利を2.50%へ引き上げ、米連邦公開市場委員会(FOMC)は3.75~4.00%に据え置いた。両国の政策判断の違いはカナダドルの支援材料となり得る。10月20日時点のCFTCデータでは、カナダドル先物の非商業部門のネット売り越しは前週から縮小した。一方、レバレッジド・ファンドでは売り越しが拡大しており、参加者によって動きが分かれている。売り越しは残るため、今後買い戻しが進めばUSD/CADの下押し要因となり得る。なお、この統計には今回の米加の政策決定後の動きは反映されていない。

当面は1.3950を維持できるかが焦点である。同水準を明確に下回れば、1.3900が次の下値目安となる。一方、戻り局面ではLinReg20やKAMA、QuadReg50付近の抵抗を順に上回れるかを確認したい。そのうえで1.4114を回復すれば、1.4160が次の上値目安となる。
本日の主な経済指標とイベント(10月29日)
- 19:00(日本時間)、ユーロ圏・消費者信頼感(10月 確定値)
- 21:30(日本時間)、米国・個人所得(9月)
- 21:30(日本時間)、米国・個人消費支出(9月 PCE/PCEコア)
- 21:30(日本時間)、米国・実質GDP(7-9月期 速報値/PCE含む)
- 21:30(日本時間)、米国・前週分新規失業保険申請件数
- 22:15(日本時間)、欧州中銀(ECB)政策金利
- 22:45(日本時間)、ラガルドECB総裁 定例記者会見
※本記事の情報は、記事執筆時における市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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