ゴールド、長期上昇維持も4,000ドル防衛が焦点
市場は中東情勢の緊張緩和期待と、商船攻撃・米軍報復による地政学リスク再燃が交錯し、方向感を探る状況にある。米インフレや労働市場の減速を背景に、利下げ期待がゴールド相場の下値を支える一方、新たな地政学プレミアムの織り込みが相場全体の焦点となる。
ゴールド(XAU/USD)は長期上昇構造を維持しながらも、短中期では調整局面が継続している。実質金利の低下観測と安全資産需要が下支えとして機能する一方、中期トレンドの戻り売り圧力も残り、当面は4,000ドルの攻防が心理的な判断材料となっている。
本日はユーロ圏の消費者信頼感・経済信頼感指数に加え、ECBラガルド総裁の発言が予定されている。欧州景気と金融政策の見通しが再評価される局面となり、週明けで流動性が戻る中、中東情勢を巡る新たな報道が追加されることで、欧州時間以降の変動幅が拡大する可能性がある。
前日価格変動TOP3
(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) +1.35%
- XTI/USD(WTI原油) -1.58%
- JPN225(日経225) -2.27%
マーケットハイライト
- 中東はイラン商船攻撃と米軍報復で再び警戒感、週明けリスクとして先送り
- 中国が消費刺激へ特別国債625億元を投入、財政出動で内需下支えを図る
- カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、年内1回の利上げが必要とタカ派発言
- 東京コアコアCPIが前年比1.9%に上振れ、日銀の追加利上げ観測が強まる
- 米ミシガン大消費者信頼感は49.5に改善も、依然として低水準にとどまる
- 米株主要指数は軟調、AI投資不透明感で半導体株に売りも金利低下で下値は限定的
- 日経225は反落、米ハイテク株安の逆風と日銀利上げ警戒が重石となり軟調
- ドル円は横ばい、日米金利差と政府の介入警戒が拮抗し狭いレンジでのもみ合い
- ユーロドル・ポンドドルは上昇、米金利低下と原油安を背景に欧州通貨に買い先行
- 豪ドル・カナダドルは外需減速と原油安で軟調、人民元(CNH)は中国の消費刺激策など対策を背景に上昇。
- ゴールドは続伸、米金利先高観の一服と安全資産への買い戻しで上昇
- WTI原油は反落、ホルムズ海峡再開観測を主因に下落も米軍イラン攻撃で週明け警戒材料に
- ビットコインは続伸、ハイテク株調整の一方でリスク分散の買いが流入
ゴールド/米ドル(XAU/USD)テクニカル分析
ゴールド(XAU/USD)の日足は、長期上昇構造を維持する一方、短中期では調整圧力が優勢な局面にある。
200SMAとLinReg(520)は上向きを維持している。対照的に、LinReg(50)とLinReg(20)は下向きで推移しており、上位と下位の時間軸で方向性が分かれている。これは長期トレンドの崩壊ではなく、上昇基調の内部で短中期の調整が進行している状態と解釈できる。
現在、価格はLinReg(20)を回復し、自律反発の兆候も見られる。ただし、LinReg(50)やAMA(10)など中期の基準線は上方に位置している。このため、現時点では反発初動の可能性はあるものの、調整終了や上昇トレンド再開を確認する段階には至っていない。
当面の焦点は4,000である。この水準は直近では心理的な節目として意識されており、終値ベースで維持される限り、長期上昇構造の内部で短中期の押し目形成が続いているとの見方が成り立つ。

逆に、4,000を終値ベースで明確に割り込む場合は、短中期の下落トレンドが再び優勢となり、次の構造的サポートである3,886.50を試す展開が想定される。3,886.50は長期上昇構造を維持できるかを判断する重要な支持帯であり、ここを割り込む場合は長期トレンドそのものへの警戒感が高まる。
本日の経済指標とイベント(6月29日)
- Global Blockchain Show Riyadh 2026(6/29~6/30)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・消費者信頼感(6月)
- 18:00(日本時間)、ユーロ圏・経済信頼感(6月)
- 翌4:00(日本時間)、ユーロ圏・ECBラガルド総裁 発言
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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