ユーロ円は下値支持から反発、178円回復が焦点
イランとカタールの仲介協議を巡る外交進展期待から原油先物が下落した。その後、イラン大統領が最高指導者から和平交渉に関する一定の権限を与えられたと説明し、原油価格は一段と下落幅を拡大した。原油安とともに米ドルも軟化し、ユーロドルやポンドドルが上昇、米ドル指数は低下した。中東の外交進展期待が原油・為替市場の主要材料となった。
本日のテクニカル分析銘柄であるユーロ円(EUR/JPY)は、ユーロドルとドル円の両上昇に支えられ177円台を回復。ユーロ圏PMI確報値の上方修正が底堅さを与える一方、拡大ペース鈍化の懸念も残る。8月高値からの下降構造が意識される中、ドル円の底堅さに連動した反発がどこまで持続するか、両ペアの相対的な力関係の評価が焦点となる。
本日は東京株式市場が休場となるなか、12時30分に豪州準備銀行(RBA)の政策金利が発表される。政策判断と金融引き締め姿勢を確認し、豪ドル相場の反応を見極めたい。また、米国では中間選挙の投票が行われ、24時には9月の求人件数や製造業受注などが発表予定。雇用・製造業の動向と米ドルの反応が注目される。
前日の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)
- XBR/USD(ブレント原油) ↓ 2.36倍
- USD/CHF(米ドル/スイスフラン) ↓ 1.23倍
- XAU/USD(ゴールド/米ドル) ↑ 0.96倍
マーケットハイライト
- イラン大統領は最高指導者が政府に和平交渉の権限を付与したと説明、外交的解決への期待から原油先物は大幅下落
- 米10月ISM製造業景況指数は55.5と市場予想を上回り、仕入価格指数は75.2へ低下も高水準を維持
- ユーロ圏10月製造業PMI確報値は52.7へ上方修正、速報52.4を上回る一方で前月比では拡大鈍化
- 米株主要指数は高安まちまち、原油安や製造業指標の改善が支援する一方でAI関連投資へ警戒
- DXY(米ドル指数)は下落、原油安を伴うリスク選好の改善や米中間選挙を控えた持ち高調整が重荷
- ドル円は反発、米製造業景況指数の予想超過と原油安が併存するなかで円安方向へ小幅に持ち直し
- ユーロ円は反発、原油安に伴うユーロ高とユーロ圏製造業景況感の底堅さが支援材料
- ポンドドルは続伸、週中の英国の政策金利決定を控えるなか1.34ドル台
- 豪ドル・ドル(AUD/USD)は反落、本日のRBA政策決定を前に0.70ドル近辺で推移
- ゴールド(XAU/USD)は反発、ドル安と実質金利低下観測で買い戻し優勢
- ビットコイン(BTC/USD)は反落、テック調整やBinance流出で上値が重い展開
ユーロ/円(EUR/JPY)テクニカル分析
ユーロ円の日足は、8月下旬の185円台後半を高値に戻り高値を切り下げている。10月中旬の178円付近への反発も続かず、175円付近まで下落した後、直近は177円台へ持ち直している。下値支持から反発しているものの、戻り高値を切り下げる下降構造は崩れていない。
価格は下向きのLinReg20(20日線形回帰線)に加え、末端が上向くQuadReg50(50日二次回帰線)と下降するQuadReg260を上回り、KAMA(カウフマン適応移動平均線)付近まで反発を広げている。複数の回帰線を回復したことで短期反発は進展しているが、LinReg20とQuadReg260の下降傾斜は残り、中期的な方向転換は確認できない。緩やかに下降するSMA200(200日単純移動平均線)も上方にあり、当面はKAMAを上回って推移できるかが反発の持続性を見極める手掛かりとなる。
ADX(平均方向性指数)は26台へ低下し、-DIが+DI(方向性指数)を上回る一方で、直近は両者の差が縮小している。売り方向の優勢は残るものの、下降トレンドの弱まりを示している。
50日相関では、ユーロ円はユーロドルよりドル円との連動が強い。反発の持続性を測る上では、ドル円の上昇が続くかも確認点となる。ただし、相関の強さは変化するため、ユーロドルの動向も併せて見極めたい。
当面は178円を回復して維持し、KAMAを上回る推移とLinReg20の下降傾斜の鈍化が確認されれば、短期的な下落再開への警戒を和らげ、179.70円が次の参照水準となる。また、LinReg20を再び下回り、175円を日足終値で割り込めば、反発失敗による下降継続の見方が強まり、173.26円が次の下値目安となる。

なお、CFTC(米商品先物取引委員会)の10月27日基準の建玉では、CFTCの10月27日基準の建玉では、非商業部門のユーロ先物は約14万4,000枚の売り越しと、大幅な売り越し水準にある。レバレッジド・ファンドの円先物売り越しは縮小した。ポジションの偏りが大きいため、抵抗帯を突破した場合は買い戻しで反発が強まる可能性にも留意したい。
本日の主な経済指標とイベント(11月3日)
- 日本・東京株式市場[休場]
- 12:30(日本時間)、豪準備銀行(RBA) 政策金利・金融政策報告書
- 24:00(日本時間)、米国・JOLTS求人件数(9月)
- 24:00(日本時間)、米国・製造業受注(9月)
- 24:00(日本時間)、米国・耐久財受注(9月 確報値)
- Devcon 8 India(~11/6)
- 米国・中間選挙(現地投票日)
※本記事の情報は、記事執筆時における市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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