米ドル/カナダドル、BoC据え置き後の反落で200日線の攻防へ
市場では、原油高によるインフレ警戒と、米雇用減速を示す経済指標が同時に意識されている。米ADP雇用者数が市場予想を下回るなか、FRBの利下げ期待が意識され、米株主要指数は堅調に推移した。成長懸念が残るものの、米株ではリスク選好が維持されている。
本日のテクニカル分析銘柄である米ドル/カナダドル(USD/CAD)は、短中期の下降基調に対する反発がBoC据え置き後に失速し、200日線付近の攻防へ移行している。BoCのインフレ警戒を受けてカナダ金利が上昇するなか、USD/CADは反落しており、足元では反発継続の勢いが後退している。
本日は米国の新規失業保険申請件数に加え、S&PグローバルおよびISMのサービス業景況指数が発表される。これらの労働市場とサービス部門の活動指標は、FRBの金融政策見通しに対する市場の評価を再確認する重要な材料であり、米ドルの方向感を左右する可能性が高い。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR)
- EUR/JPY(ユーロ/円) ↓ 3.71
- USD/JPY(米ドル/円) ↓ 2.61
- AUD/USD(豪ドル/米ドル) ↑ 0.79
マーケットハイライト
- 米・イラン衝突再燃、ホルムズ海峡を巡る供給不安が原油・金利市場の警戒材料に
- 米8月ADP雇用者数は3.8万人増、市場予想4.8万人を下回り雇用減速を示す
- カナダ銀行は2.25%で据え置き、インフレ上振れリスクを強調し政策姿勢を引き締め
- RBNZは政策金利を2.75%へ引き上げ、インフレ抑制へ金融緩和の解除を継続
- 米株主要指数は堅調、FRB利下げ期待が下支えとなり地政学リスクを吸収
- JPN225(日経225連動CFD)は小幅続落、中東情勢と高金利警戒が重し
- ドル円は大幅反落、日銀高田委員が機動的な利上げを主張し158円台へ
- ユーロ円は急落、中東リスクによる原油高と円急伸が重なる展開
- ポンドドルは続落、英国債利回りの高止まりと財政余力への懸念から1.35ドル近辺へ下落
- 豪ドル(AUD/USD)は反発、資源価格高とRBNZ利上げが波及
- USD/CADは反落、BoC据え置き後のカナダ金利上昇がCAD買いを支援
- NZドル(NZD/USD)は下落、RBNZが政策金利2.75%に引き上げも市場の追加利上げ期待後退
- ゴールド(XAU/USD)は反発、地政学リスクで安全資産需要が下支え
- WTI原油は続伸、米・イラン衝突による供給不安を背景に91ドル台を維持
米ドル/カナダドル(USD/CAD)テクニカル分析
USD/CADの日足は、短中期の下降基調から進んでいた反発が失速し、再び重要な下値水準を試す局面に入っている。価格は一時KAMAおよびVIDYAを上回ったものの、BoCの政策金利据え置き発表後に下落し、SMA(200)付近まで押し戻された。LinReg(20・50)も依然として下向きであり、前日までの持ち直しがトレンド転換へ発展するとの見方は後退している。
ADX(14)は20を下回っており、現時点では明確なトレンドの強まりは確認しにくい。一方、LinReg(50)を基準としたZScoreは前日の+2.5から+1.3程度まで低下しており、短中期基準に対する上方乖離は縮小した。これは、これまで進んでいた反発局面での価格偏差が解消方向へ向かったことを示しており、今後は上値追随よりも、どの水準で下げ止まれるかが重要となる。
外部環境では、BoCが政策金利を据え置いた後にUSD/CADは下落した。米10年債利回りがほぼ横ばいだった一方、カナダ10年債利回りは上昇しており、日次の金利変化差はCAD側へ有利に傾いた。金利変化差の方向は直近のCAD買い・USD売りと整合しており、少なくとも当日の値動きと金利市場の動きに方向上の乖離はみられていない。

上方向では、再び1.3916を回復し、その後にLinReg(200)と1.4000付近を上抜けられるかが焦点となる。ただし、現時点ではまずSMA(200)付近の攻防が優先される。ここはLinReg(20・50)やKAMAが近接する重要な価格帯であり、ここを明確に下回れば今回の持ち直しが失敗した可能性が高まり、まず1.3795、さらに下抜けた場合は1.3733方向への下押し余地を評価する必要がある。一方、SMA(200)付近で下げ止まり、再び上方へ切り返せれば、反発シナリオを維持する余地が残る。
本日の主な経済指標とイベント(9月3日)
- 10:30(日本時間)、オーストラリア・貿易収支(7月)
- 15:30(日本時間)、スイス・8月消費者物価指数(CPI)
- 16:00(日本時間)、スイス・GDP(4-6月期)
- 16:55(日本時間)、ドイツ・サービス業PMI(8月)
- 17:00(日本時間)、ユーロ圏・サービス業PMI(8月)
- 17:00(日本時間)、ユーロ圏・総合PMI(8月)
- 17:30(日本時間)、英国・サービス業PMI(8月)
- 21:30(日本時間)、米国・貿易収支(7月)
- 21:30(日本時間)、米国・新規失業保険申請件数
- 21:30(日本時間)、米国・失業保険継続受給者数
- 22:45(日本時間)、米国・S&P Globalサービス業PMI(8月)
- 22:45(日本時間)、米国・S&P Global総合PMI(8月)
- 23:00(日本時間)、米国・ISMサービス業景況指数(8月 総合)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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