ドル円、日銀利上げ観測で円高加速
日銀の早期利上げ観測と円ショートの巻き戻しが円高圧力となる一方、原油高によるインフレ懸念と高水準の米長期金利がドルの下支え要因として残る。日銀の正常化を軸とした円高圧力と、エネルギー高を起点とするドル高圧力が交錯する展開である。
本日のテクニカル分析銘柄であるドル円(USD/JPY)は、短中期で下落基調を強めつつ、長期では上昇トレンドを残す調整局面にある。日銀の利上げ観測と円ショートの縮小が下押し要因となる一方、RSIは20台まで低下しており、自律反発の余地も意識される水準である。
本日は10時30分発表の中国CPI(消費者物価指数)・PPI(生産者物価指数)が焦点である。前日発表の8月貿易統計では高い伸びを示したが、今回の物価指標で内需の持ち直しがうかがえるかが注目点である。弱い結果となれば、外需堅調・内需低迷という温度差が改めて意識され、中国景気への評価や資源国通貨・アジア通貨の値動きに影響する可能性がある。
注目の値動きTOP3
(※直近10日間の平均的な値幅と比較:ATR倍率)
- JPN225(日経225連動CFD) ↓ 0.67倍
- US30(NYダウ指数) ↓ 0.64倍
- XBR/USD(ブレント原油) ↑ 0.55倍
マーケットハイライト
- サウジ南部の石油施設が攻撃され、中東情勢緊迫化でブレントは6月以来の高値
- 日本4~6月期実質GDPは年率+1.4%へ上方改定、7月賃金が4.7%増と1997年以来の高い伸び
- 中国8月輸出は前年比+25.0%、輸入+28.2%で貿易黒字1190.9億ドルへ拡大
- 米10年債利回りが上昇、中東緊張によるエネルギーリスクで一時4.80%台に
- DXY(米ドル指数)は下落、円高進行がドル指数を押し下げる展開
- 米株主要3指数は軟調、原油高と金利上昇が重しとなり売り優勢
- JPN225(日経225連動CFD)は反落、急速な円高進行を受け輸出関連銘柄に売りが波及
- ドル円は続落、日銀利上げ観測と円キャリー巻き戻しで円買い優勢
- ユーロドルはほぼ横ばい、ECB利上げ観測と米金利高が併存
- ポンドドルは横ばい、BoE据え置き観測とドル方向感欠如
- 豪ドル(AUD/USD)は横ばい、中国景気改善とドル軟調が相殺
- カナダドル(USD/CAD)は続落、原油高の支援もドル安に追随
- 人民元(USD/CNH)は元高、中国貿易黒字拡大とドル軟調が支援
- ゴールド(XAU/USD)は続落、米長期金利上昇が重しとなり2営業日続落
- 原油は続伸、中東情勢緊迫化による供給懸念が支援材料
- ビットコイン(BTC/USD)は続落、リスク選好の後退と金利上昇環境が重荷
米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析
ドル円の日足は、中長期の上向き構造を残す一方、短中期では下降トレンドが強まる局面にある。価格はLinReg(20・50・200)とSMA(200)をすべて下回り、LinReg(20・50)も下向きで、直近では大陰線を伴って安値を切り下げた。
KAMAとVIDYAも価格上方で低下しているため、現時点では反発しても戻り売りが入りやすい地合いとみられる。一方、LinReg(200)は緩やかな上向きを維持しており、中長期の上昇構造まで崩れたとは判断しにくい。
RSI(14)は25台、RSI(9)も20台にあり、下方向への勢いが強い半面、自律反発が発生しやすい水準でもある。
外部環境との比較では、ドル円の下落がDXYや米長期金利の動き以上に目立っており、足元では円側の要因が相対的に強く意識されている可能性がある。今後は円高圧力が弱まり、外部指標との連動性が戻るかも確認したい。

上値では、まず155.310を回復できるかが焦点となり、その場合は156.250が次の確認水準となる。反対に152.930を明確に割り込めば、151.560を試す余地が広がる。したがって、現状は反発を先取りする局面ではなく、下落がどの水準で安定し、価格が上値の確認水準を回復できるかを見極める局面といえる。
本日の主な経済指標とイベント(9月9日)
- Stablecon ’26(~9/11)
- Crypto Expo Dubai 2026(~9/10)
- 8:50(日本時間)、日本・マネーストックM2(8月)
- 10:30(日本時間)、中国・消費者物価指数(8月 CPI)
- 10:30(日本時間)、中国・生産者物価指数(8月 PPI)
- 20:00(日本時間)、米国・MBA住宅ローン申請指数
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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