ユーロドル、中期トレンド転換を試す局面
市場は、中東情勢の緊張緩和に伴う地政学リスク低下がリスク選好を支える中、原油安によるインフレ懸念の後退と株高が並行している。一方、米ISM製造業PMIが55.6と予想を上回り、米景気の底堅さも改めて意識されている。日米協調介入によるドル円の下押し圧力と金融引き締めへの警戒が併存し、株式・債券・為替で資金の向かう先が分かれやすい局面にある。
本日のテクニカル分析銘柄であるユーロ/米ドル(EUR/USD)は、欧州景気の回復力と米国の堅調な経済指標を背景とした欧米金利差が綱引きする展開となっている。今回の戻り局面が、中期的な地合い改善へ発展するかが焦点となる。
本日は米貿易収支、製造業新規受注、耐久財受注、JOLTS求人件数が相次いで発表される。市場参加者は週後半のISM非製造業景況指数や米雇用統計も見据えてポジションを調整する局面にあり、米金融政策の織り込みが再評価される過程でドル関連通貨では値動きが大きくなりやすい展開が想定される。
注目の値動きTOP3
(※主要資産の前日変動幅を比較[*ATR(10d)])
- US500(S&P500) ↑1.25
- US30(NYダウ) ↑1.25
- XTI/USD(WTI原油) ↓1.12
マーケットハイライト
- トランプ大統領はイランの協議再開を表明、イラン側は否定し中東リスクは流動的
- NY連銀ウィリアムズ総裁はインフレ沈静化を予想、利下げ期待を牽制
- 日米協調介入を財務省が正式確認、追加措置警戒でドル円は続落
- ● 米7月ISM製造業PMIは55.6へ上昇、予想を上回り米景気の底堅さを示唆
- ユーロ圏製造業PMIは51.9と小幅下振れ、生産活動は改善も新規需要の弱さが回復の持続性を制約
- 中国7月製造業PMIは50.9へ鈍化、拡大圏を維持するも新規需要の弱さが景気回復の重荷
- 米株主要指数は上昇、中東緊張の緩和期待と原油安によるインフレ懸念後退が買いを後押し
- 日経225は反発、米株高と原油安が投資家心理を支えるも介入後の円高が上値を抑制
- ユーロドルは反落、ユーロ圏PMIの小幅下振れと堅調な米景気指標を受けたドル買いが材料
- ポンドドルは反落、米景気の底堅さを受けたドルの持ち直しと英国景気への慎重姿勢が重荷
- 豪ドルが対ドル・対円で軟調、中国製造業PMIの鈍化が資源国通貨の重荷
- 人民元(CNH)は対ドルで元安、中国景況感の拡大ペース鈍化で売り圧力
- ゴールドは反発、地政学リスクの不透明感が安全資産需要を下支え
- WTI原油は大幅反落、米国の対イラン攻撃停止表明で供給途絶リスクが後退
- ビットコインは続伸、米株高とリスク回避姿勢の後退を背景に買い戻しが優勢
ユーロ/米ドル(EUR/USD)テクニカル分析
ユーロドル(EUR/USD)は7月下旬の安値1.1315圏から急反発し、戻り局面が中期構造の改善へ発展するかが問われる分岐点に差しかかっている。
直近ではKAMA(10)やALMA(20)を上回り、LinReg(200)付近まで値を戻したことで短期モメンタムは改善している。一方で、SMA(200)、LinReg(200)、LinReg(50)はいずれも下向きを維持しており、現時点では中期トレンドが上昇へ転換したとは判断しにくい。
今回の反発は、下落基調の修正局面なのか、それとも中期構造の改善につながる反発なのかを見極める段階にある。RSI(14)は58、RSI(9)は63に達しており、中立圏からやや買い圧力が傾斜しているものの、足元では上昇一服も意識されやすい推移だ。
当面は1.1597からSMA(200)水準の1.1628付近にかけての抵抗帯を明確に上抜けられるかが焦点となり、突破できれば戻り局面から中期的な地合い改善へ発展する可能性が高まる。

一方、LinReg(200)で上値を抑えられ、1.1460を割り込むようであれば、今回の反発は平均回帰の範囲にとどまり、1.1414付近まで再調整するシナリオを想定しておきたい。
本日の経済指標とイベント(8月4日)
- 21:30(日本時間)、米国・貿易収支(6月)
- 23:00(日本時間)、米国・製造業新規受注(6月)
- 23:00(日本時間)、米国・耐久財受注(6月)
- 23:00(日本時間)、米国・JOLTS求人件数(6月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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