ゴールド、急反発後の上値を試す局面へ
市場では、底堅い米労働市場や原油高を背景としたインフレ圧力が意識される一方、生産性の改善と単位労働コストの伸び抑制が物価上昇圧力を和らげる材料として受け止められている。米金利が上昇する中、景気の持続力と物価圧力を巡る評価が交錯し、資金フローの方向が定まりにくい状況となっている。
本日の注目銘柄であるゴールド(XAU/USD)は、4,000ドル前後から急反発したものの、中長期の下降構造の中で戻りを試す局面にある。地政学リスクと貴金属への資金流入が下支えとして機能する一方、原油高を通じたインフレ懸念と米金利上昇が上値を抑制する要因となっている。
本日はドイツ鉱工業生産、カナダ雇用統計に加え、市場の注目度が高い米雇用統計が予定されている。米雇用統計の雇用者数・失業率・賃金・過去分改定が米景気とFRBの政策見通しの織り込みを変化させる場合、発表後のポジション調整によって市場の変動幅が拡大する構造となっている。
注目の値動きTOP3
(※前日の値動きを10日ATRで標準化)
- US30(NYダウ) ↓0.70
- XTI/USD(WTI原油) ↑0.56
- EUR/USD(ユーロ/米ドル) ↓0.53
マーケットハイライト
- イラン議会委員会は米・イスラエル船のホルムズ通航規制案を審査、対イラン交渉に不透明感強まる
- 米新規失業保険申請は19.9万件、解雇抑制を背景に労働市場の底堅さが示唆される
- 米第2四半期労働生産性は1.4%上昇、単位労働コストも1.3%増に抑制
- ユーロ圏6月小売売上高は前月比0.3%減、予想外の落ち込みで個人消費の弱さを示唆
- VIX(恐怖指数)は低下、株安でもオプション市場の警戒感は限定的
- 米株主要指数は下落、ホルムズ海峡巡る報道と米雇用統計前の持ち高調整が重なり売り優勢
- 日経225は反落、米株安と雇用統計前の利益確定売りが主力株を圧迫
- ドル円は158円台半ばで小動き、米雇用統計を控え様子見ムード強まる
- ユーロドルは反落、域内小売売上高の予想外の減少と米金利上昇が重荷
- 豪ドルは対ドルで反落、米金利上昇と株安によるリスク選好の後退が資源通貨全般に売り圧力
- ゴールドは小反落、米金利上昇と前日急騰後の利益確定売りが優勢
- WTI原油は反発、ホルムズ海峡の航行正常化期待が後退し78ドル台へ上昇
- ビットコインは反落、米金利上昇と米雇用統計前のリスク圧縮が上値を抑制
ゴールド/米ドル(XAU/USD)テクニカル分析
ゴールド(XAU/USD)は、6月下旬から4,000ドル前後でもみ合った後、下降していたLinReg(50)を上抜け、直近の上昇で4,200ドル台まで急反発した。
価格はLinReg(20)、KAMA(10,2,30)、ALMA(20、0.85,6.0)を上回っており、短期的には下落基調からの回復が鮮明となっている。一方で、LinReg(50)とLinReg(200)はいずれも下向きで、価格もSMA(200)を下回っていることから、現局面は長期上昇トレンドへの回帰ではなく、中長期の下降構造の中で戻りを試す段階と位置付けられる。
まずは、4,336.00ドルが上値の分岐点となり、これを上抜ければ、現在LinReg(200)が位置する4,414.00ドル付近が次の焦点となる。一方、下値では4,140.60ドルが短期上昇の維持を判断する重要なサポートであり、これを下回る場合は4,062.50ドル付近への再調整が意識される。

相関面では、ゴールドとドル指数のLevel相関・Return相関は小幅なマイナス圏にとどまっており、今回の上昇はドル安だけでなく、押し目買いや売り方の買い戻し、貴金属セクター全体への資金流入が相場を支えた可能性がある。
本日の経済指標とイベント(8月7日)
- 15:00(日本時間)、ドイツ・鉱工業生産(6月)
- 21:30(日本時間)、カナダ・雇用統計(7月)
- 21:30(日本時間)、米国・雇用統計(7月)
- 未定 中国・貿易収支(7月)
※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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