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ドル円、160円台で介入警戒も上値での攻防が続く

市場分析
安藤修安藤修
ドル円、160円台で介入警戒も上値での攻防が続く

主要市場は米CPIを控えて様子見姿勢が強く、全資産が結果待ちで拘束されている状態にある。強い雇用統計と原油高を受けてインフレ再燃への警戒が残る一方、FRBの政策見通しが見えにくくなっており、結果次第で金利・為替・株式の再評価が進みやすい。

ドル円は長期上昇トレンドを維持している。市場の関心は160円台での介入警戒に向かうが、日銀の追加利上げ観測が国際資金フローに与える影響が下値支持と上値抑制の双方を左右する構造となっている。

直近の米雇用統計は予想を上回る増加となったが、労働市場が過度に過熱しているとは言い切れない。雇用増はレジャー・ホスピタリティ、地方政府、医療・保健などサービス関連に集中しており、観光関連需要や季節要因に支えられている可能性がある。そのため、非農業部門雇用者数の一時的な強さをそのままトレンドとして延長解釈することには慎重さが求められる。

本日は米貿易収支や中古住宅販売件数が予定されているものの、市場の視線は翌日の米CPIへ集中している。米10年債利回りが4.50%台へ上昇する中、インフレ関連指標が強い内容となれば利下げ観測の後退を通じてドル高・金利上昇が再び意識されやすい。

前日価格変動TOP3

(※為替・株式・商品・暗号資産など主要資産の動き)

  • JPN225(日経225)   +2.55%
  • BTC/USD(ビットコイン/米ドル)   +2.50%
  • XTI/USD(WTI原油)   +0.75%

マーケットハイライト

  • 10日の米CPI控え、インフレ再燃とFRB利下げ後ズレ懸念が意識強まる
  • 中東情勢は小康維持も地政学プレミアム残存、市場は原油供給リスクを注視
  • 10年物米国債利回りは上昇、4.50%台乗せ、インフレ懸念を背景に債券売り優勢
  • 米ダウ反発、半導体中心にハイテク買い戻しでリスク選好回復もCPI前で上値抑制
  • 日経225は反発、前日急落からの自律反発も為替介入への警戒感で上値限定的
  • ドル円は続伸、強固な米労働市場で金利差拡大が意識され当局介入ラインの160円台
  • ユーロドルは前日軟化後に反発、ドル高一服で1.153ドル近辺を底堅く推移
  • ポンドドル横ばい、動意薄となり3週間ぶり安値圏で方向感乏しい
  • 豪ドルは反発、株高によるリスク選好と資源価格持ち直しで対ドル・対円ともに下値切り上げ
  • オフショア人民元は対ドルで上昇、直近の売られすぎに対する持ち直しから反発基調
  • ゴールドは続落、米長期金利が4.5%台へ上昇したことで金利を生まない資産に売り
  • WTI原油は反発、供給不安と在庫減少観測で上昇も中東停戦期待が上値抑制
  • ビットコイン続伸、米株の買い戻しに連動し金利上昇懸念をこなしつつ堅調に推移

米ドル/円(USD/JPY)テクニカル分析

ドル円(USD/JPY)は日足200日移動平均線を大きく上回って推移しており、長期上昇トレンドを維持している。LinReg(20)、LinReg(50)、LinReg(200)はいずれも上向きを維持し、短期から長期まで上昇方向で整合している。AMAおよびVIDYAも上向きで推移しており、適応型指標からも上昇基調が確認される。

トレンド強度を示すADXは60台まで上昇しており、依然として強いトレンド環境が続いている。また、別途統計モデルによる計測では、極端な過熱感を示す水準には至っていない。

一方で、+DIの上昇ペースには鈍化がみられ、トレンド持続性指標も一定の落ち着きを示していることから、トレンド優位性は維持されながらも内部的には成熟化の兆候が現れ始めている。もっとも、価格は高値圏での保ち合いを経ながら上昇を続けており、現時点ではトレンド転換よりも高値固めの局面と考えられる。

当面の焦点は直近レジスタンスの160.72を明確に上抜けることであり、この水準を突破できれば心理的節目である161.00を試す展開が想定される。161.00近辺は長期LinReg(200)の延長線とも重なる価格帯であり、中長期的な利食い圧力が意識されやすい。

なお、160.00は為替介入を意識した攻防ラインとして機能しており、この水準を維持できるかが160.72突破に向けた重要なポイントとなる。

【USD/JPY 日足チャート】

一方、下値では159.00近辺がLinReg(50)、VIDYA、直近押し安値が集まる重要サポートとして機能しており、この水準を維持する限り上昇トレンド継続シナリオが優勢と考えられる。

本日の経済指標とイベント(6月9日)

  • 15:00(日本時間)、ドイツ・鉱工業生産(4月)
  • 21:30(日本時間)、米・貿易収支(4月)
  • 23:00(日本時間)、米・中古住宅販売件数(5月)
  • 23:00(日本時間)、米・卸売在庫(4月確報値)

※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。

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