注目の経済指標とイベント(3/16 ~ 3/20)
今週の市場は、主要中銀会合が集中する中で中東情勢などの地政学リスクも意識される「金融政策イベント」と「安全資産志向」が同時に市場心理を左右する構図となる。FOMC・日銀・ECB・BOEの会合が同週に予定されており、声明文や金利見通しのわずかな修正でも、為替を起点に株式やリスク資産へ連鎖的な値動きが波及しやすい。
特にFOMCのドットチャートや日銀の政策スタンスにサプライズが生じた場合、ヘッドライン主導の短期的な乱高下が強まり、地政学リスクと重なって市場全体のボラティリティが高止まりする可能性がある。
米株の恐怖指数であるVIXは平常時より高い水準で推移しており、市場のリスク回避姿勢はなお残る一方、直近では急騰の勢いがやや落ち着きつつある。米ドル指数(DXY)は年初から軟調な推移の後に持ち直しつつあり、弱含みながらも下げ一服の局面にある。方向感はFOMC次第との見方が強まっている。
注目の経済指標とイベント(3/16~3/20)
| 日付 | 経済指標とイベント | 日本時間 |
| 3/16(月) | 中国・小売売上高(2月) | 11:00 |
| カナダ・消費者物価指数(2月CPI) | 21:30 | |
| 米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(3月) | 21:30 | |
| 米・鉱工業生産(2月) | 22:15 | |
| 3/17(火) | オーストラリア・豪中銀 政策金利発表 | 12:30 |
| ドイツ・ZEW景況感調査(3月) | 19:00 | |
| ユーロ圏・ZEW景況感調査(3月) | 19:00 | |
| 米・住宅販売保留指数(2月) | 23:00 | |
| 3/18(水) | 日本・貿易統計(2月) | 8:50 |
| ユーロ圏・消費者物価指数(2月HICP) | 19:00 | |
| 米・卸売物価指数(2月PPIコア指数) | 21:30 | |
| カナダ・カナダ銀行 政策金利 | 22:45 | |
| 米・FOMC終了後 政策金利発表 | 翌3:00 | |
| 米・FRBパウエル議長 定例記者会見 | 翌3:30 | |
| 3/19(木) | 日本・日銀金融政策決定会合 終了後政策金利発表 | |
| ニュージーランド・国内総生産(10-12月期GDP) | 6:45 | |
| オーストラリア・失業率(2月) | 9:30 | |
| 日本・植田和男日銀総裁 定例記者会見 | 15:30 | |
| 英・失業率(2月) | 16:00 | |
| スイス・スイス国立銀行政策金利 | 17:30 | |
| 英・BOE金利発表 | 21:00 | |
| 米・フィラデルフィア連銀製造業景気指数(3月) | 21:30 | |
| 米・新規失業保険申請件数 | 21:30 | |
| ユーロ圏・ECB政策金利 | 22:15 | |
| ユーロ圏・ECBラガルド総裁、定例記者会見 | 22:45 | |
| 米・1月新築住宅販売件数 | 23:00 | |
| 3/20(金) | 日本・休場 | - |
| カナダ・小売売上高(1月) | 21:30 |
重要な指標・イベント
- 3月18日(水)米・FOMC政策金利発表/パウエル議長会見
インフレは目標2%近辺で推移する中、今回は金利の据え置きが予想される。声明文や金利見通しの修正に加え、会見での利下げペースへの言及がドルや米金利の方向性を左右し、株式やビットコインなどリスク資産全体のボラティリティが高まる可能性がある。 - 3月19日(木)日本・日銀金融政策決定会合 終了後政策金利発表
日銀は0.75%での据え置き観測が優勢な一方、春闘賃上げと原油高が今後の追加利上げのきっかけとなるかが焦点になっている。円金利の方向感はドル円・クロス円に直結し、円キャリートレードの動きはリスク資産の資金フローにも影響しうるため、声明文の表現や物価・賃金の評価が重要な手掛かりとなる。 - 3月19日(木)ユーロ圏・ECB政策金利
ECBは直近会合で金利を据え置きつつ、インフレは中期的に目標付近に収まるとの認識を示しており、次の一手をうかがう状況が続いている。今回の会合でも物価や成長に対する評価が変化すればユーロ金利の想定が調整され、ユーロドルだけでなく、欧州株や暗号資産を含めたリスク選好の流れにも影響が及ぶ可能性がある。 - 3月19日(木)21:00 英・BOE金利発表
英国はインフレがなお目標を上回る一方で成長の弱さも意識されており、金利据え置きの中でも先行きガイダンスへの関心が高まっている。ポンド金利の見通しが変わればポンド相場の変動が強まりやすく、欧州通貨全体のセンチメントを通じてユーロやビットコインなどの市場心理にも波及しやすい局面になってきている。
相場のファンダメンタル
前週の為替市場は、米インフレ指標とGDP改定値を見極めるなかで、中東情勢の緊迫化にともなう原油高が再インフレ懸念を高めた。ドルはリスクオフの買いが入りやすい一方でヘッドラインに振らされながら上下に振れ、ボラティリティが高まりやすい展開となった。
今週はFOMC・日銀・ECB・BOEと主要中銀イベントが集中する。FRBは金利据え置きが有力だが、パウエル議長会見でエネルギー価格の上振れをどう評価するかが焦点で、利下げペース鈍化が示唆されればドルに上昇圧力がかかりやすい。日銀にとっては、春闘賃上げと原油高の重なりが追加利上げシナリオを意識させ、円を買い戻す動きが強まり、ドル円やクロス円の上値を抑える要因となりうる。ECBとBOEがインフレ再燃リスクや利下げ開始時期の後ずれに言及すれば、ユーロやポンドにタカ派寄りの金利観が生じる一方、景気下押し懸念からリスク資産には神経質な値動きが続きやすい。
原油高と地政学リスクが「インフレ期待」と「リスク回避」の両面から主要通貨の需給を動かしており、中東情勢やOPECプラスの動向次第で、株式・債券・暗号資産を巻き込んだリスクオン・オフの切り替えが相場を増幅しやすい局面といえる。
テクニカル分析
米ドル指数(US Dollar Index:DXY)
米ドル指数(DXY)の週足チャートを分析する。現在の相場は下降基調の中で下限圏からの反発局面に位置している。
価格は200SMA基準エンベロープの-6%近辺から持ち直しており、長期平均からの乖離縮小が進行し始めた状態である。LinReg(20)は下向きの傾きを維持する一方、LinReg(104)もほぼ並行する形で下降しており、短期と長期の回帰傾斜が概ね一致した下降構造が確認される。
この配置は、現在の戻りがトレンド転換ではなく下降チャネル内部の調整反発として位置づけられることを示す。一方でV.R(20/100)は低下基調の中で底打ちの兆しを見せ、Return Z-Score(128)も中立圏へ接近しており、下方偏差の解消が進みつつある環境が確認される。
このため100.200を上抜ける場合は、戻りの上値確認水準として200SMA水準の103.200が意識される。一方で96.900を下抜ける場合はエンベロープ下限拡張による下落再開の目安となる。
現在の相場は200SMA基準エンベロープ下限からの平均回帰が中心となる展開である。このため、現時点では100.200付近の推移を注意深く見ていく必要がある。

VIX指数(Volatility Index)
VIX指数の週足チャートを分析する。現在の相場は低ボラティリティ領域から急騰し、恐怖水準が統計的上位帯に位置する高ボラティリティ局面である。
VIXは24.98(陰線)で推移し、Percentile Rank(126)は95.2と過去126週の上位5%圏にあり、市場の恐怖水準が構造的に高い状態が継続している。
統計的過熱を示すMAD Score(156)は3.08から2.62へ低下しており、異常域を維持しながらも上昇圧力のピークが通過しつつある動きが確認される。Hurst指数(128)も0.608から0.562へ低下しており、ボラティリティ上昇トレンドの持続性が弱まり始めている。
LinReg(52)は依然として下向きを維持する一方、短期LinReg(20)は上向きで推移しており、価格はまだ上昇圧力下に位置している。しかしHurstとMAD Scoreが同時に低下した現在の構造は、価格上昇と統計的勢いの乖離が生じている状態である。
現在の相場は恐怖水準が統計的上位帯に位置する局面である。このため、現時点ではHurstとMAD Scoreの推移を注意深く見ていく必要がある。

※本記事の情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。また、情報の正確性・完全性について保証するものではありません。
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