注目の経済指標とイベント(10/27~10/31)

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月末のFOMCでは追加利下げの有無と今後のペース鈍化が焦点である。政府機能の制約による統計延期が継続すれば、限られた材料下でのパウエル議長の発言がドルの方向性を左右する可能性が高い。

30日のECB理事会では、追加利下げの継続姿勢が示されるかが焦点である。景気減速とインフレ鈍化を背景に緩和的な姿勢が強まれば、ユーロの上値は抑制されやすい展開が想定される。

日銀金融政策決定会合では現状維持が有力視される。円安環境が続く中でも追加利上げには慎重な姿勢とみられ、円安トレンド継続が意識されやすい。政府との政策協調と経済データを総合した判断となる見通しである。

主要クロス円が揃って高値圏で推移し、円安基調の強さを示している。ユーロ円は過去高値圏、ポンド円も節目水準を上抜けて堅調に推移している。ともにRSIは高水準にあるが、ユーロ円については過熱感から来週の主要イベントに伴う調整リスクに警戒が必要である。

注目の経済指標とイベント(10/27~10/31)

(※米政府機関の一部閉鎖が継続中のため、予定されている一部経済指標の発表に遅延・欠測の可能性があります。発表有無に関する最新情報をご確認ください。)

重要な指標・イベント

  • 10月29日(水)【10月30日午前3:00】米・FRB政策金利発表(FOMC)

9月に0.25%利下げ後、追加利下げが市場で織り込まれているが、FRBは政府機関閉鎖の影響で、雇用統計等のデータ不足の中で判断を迫られている。利下げペース鈍化(または据え置き)の示唆があればドル買い、追加緩和姿勢ならドル売りとなる。

  • 10月30日(木)日本・日銀政策金利発表

1月に0.5%へ利上げ後、年内追加利上げの可能性が意識されている。経済の正常化条件は整いつつあるが、米関税影響や新政権の経済政策方針との調整が慎重姿勢の要因である。追加利上げ決定なら円高・ドル安になり、ドル円急落の可能性が高い。

  • 10月30日(木)ECB政策金利発表

一部のECB理事は利下げサイクル終了を示唆しているが、市場は年内追加利下げを一部織り込んでいるが、多くのエコノミストが据え置きを想定している。追加利下げ示唆ならユーロ売り、維持姿勢ならユーロ買いとなる。

  • 10月30日(木)米・国内総生産(GDP)

政府機関閉鎖により発表延期の可能性がある。発表された場合、予想を上回ればFRB利下げ停止観測からドル高、下振れなら利下げ継続期待でドル売りが想定される。既発の雇用関係指標では改善が鈍いという見方もあり、経済減速の兆候に注意が必要である。

  • 10月31日(金)米・個人消費支出(PCE)

FRBが最重視するインフレ指標で、政府閉鎖により発表延期の可能性がある。予想通りなら追加利下げ余地を提供し、高止まりならターミナルレート引き上げ観測でドル買い要因となる。

相場のファンダメンタル

今週の為替市場は、高市新政権の発足を受けた積極財政期待と日銀への緩和継続圧力を背景に円安・株高基調が続いた。ドル円は上昇基調で推移し、一部審議委員による利上げ示唆もあったが、市場の反応は限定的であった。

来週はFOMC、日銀およびECB政策会合が焦点となる。米政府機関の閉鎖が長期化する中、主要統計の公表が延期される見通しで、FRBは限られたデータで政策判断を迫られる。FOMCでは0.25%の追加利下げが予想されており、パウエル議長の今後の利下げペース示唆に注目が集まる。一方、日銀は新政権との政策整合性を重視し、現行の金融緩和を維持する可能性が高い。

統計空白と政策イベントが重なる中、市場は方向感を探る展開となり、FOMCのトーン次第でドルの方向感が大きく左右される局面となる。

テクニカル分析

ユーロ/円(EUR/JPY)

ユーロ円の週足チャートを分析する。2025年2月にボリンジャーバンドの−2σ付近で反発して以降、価格は上昇バンドウォークを形成しながら堅調に上昇している。

特に、170.00円を上抜けた後、同水準を再テストして下値を固めた動きは、相場の構造的な強さを示すものといえる。また、ローソク足は52週SMAを明確に上回っており、中長期的な上昇トレンドが安定的に継続している。

RSI(14)は71近辺で推移しており、過熱感を伴いながらも強い上昇圧力が維持されている。

上値の目標としては181.25円および182.70円が意識される。一方、調整局面では172.70円や170円が目安となる。

現時点では、強い上昇トレンドの中で一時的なスピード調整の可能性を残しつつも、全体構図は上方向を維持している。今後は、バンドウォークを継続していくかが中期トレンドの継続を示す鍵となる。

【EURJPY/週足チャート】

英ポンド/円(GBP/JPY)

ポンド円の週足チャートを分析する。しばらく200.00円がレジスタンスラインとして意識されてきたが、直近ではこれを上抜け、上昇の勢いが強まっている。

ローソク足は52週SMAを明確に上回り、価格はボリンジャーバンドの上半分で推移している。中長期的な上昇トレンドが維持されており、トレンドの基調は依然として強い。

RSI(14)は65付近と強気圏入り手前で推移し、買い優勢の流れが続いている。

上値の目標は207.60円および209.50円、下値は200円や197円が目安となる。仮に200円を明確に下抜けた場合は、再度調整が進む可能性もある。

現時点では、200円近辺での値動きがトレンド継続の可否を左右する局面にあり、この水準を軸とした攻防が今後の焦点となる。

【GBPJPY/週足チャート】

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(※この情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。)

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