8月ISM製造業指数は上昇したものの市場予想を下回る6カ月連続50を割り込む結果となり、米PMIも予想に届かず米製造業の低迷が確認された。トランプ政権の関税政策を巡る不透明感も意識され、市場はリスク回避の動きとなった。
ゴールドは地政学リスクの高まりや長期金利上昇、株安を背景に安全資産需要が一段と強まり過去最高値を更新。テクニカル面ではRSIが75近辺に達しており、短期的な過熱感から調整入りの可能性に注意が必要。
本日は米雇用動態調査(JOLTS)、米製造業新規受注、米耐久財受注、ベージュブックの発表が予定されており、結果次第ではドル金利やリスク資産への影響が大きく、今後の市場動向を左右する重要イベントとなる。
前日価格変動TOP3
- BTCUSD +2.32%
- XAUUSD +1.70%
- XTIUSD +1.38%
NY市場マーケットハイライト
- 8月ISM指数は上昇も予想届かず、6カ月連続で50割れで活動縮小続く
- 米株続落、関税政策巡る不透明感が株売りを誘発
- ドル円続伸、日本政局不安と米金利上昇が下支え
- ユーロドル反落、政治リスクと米金利上昇でじり安推移
- ポンドドル反落、英財政悪化懸念による長期債利回り急上昇で警戒売り強まる
- 原油は続伸、露ウ進展の兆し見えず地政学リスクを背景に買い
- ゴールドは急伸、米欧長期金利上昇・株安でリスク回避強まり過去最高水準を更新
- ビットコイン反発、主要国債務拡張懸念で資金流入
ゴールド/米ドル(XAU/USD)テクニカル分析
ゴールドの日足チャートを分析する。価格は一時的に過去最高値である3500ドル付近を上抜け、現在は一段高の展開となっている。
現状、価格は中期チャネルライン(青)および短期上昇チャネルライン(橙)の上限を上抜けて推移しており、上昇圧力の強さが確認できる。10日・52日・100日それぞれのEMAはすべて上向きで、トレンドは短期から長期にわたって堅調に維持されている。一方で、RSIは75近辺と過熱圏に達しており、買われすぎが水準として意識されやすい局面でもある。
現在は3539ドル付近で上値を抑えられており、再度上昇に転じた場合、次のレジスタンスライン候補としては3567ドル付近が意識される。一方、調整局面に入った場合は、3452ドルおよび3418ドル付近がサポートラインとして下値の目安となる。

今後は、これまでの上昇基調が継続できるかどうかが焦点となる。RSIが高水準にあることからも、短期的な反落には十分な注意が必要である。
今日の経済指標とイベント(9月3日)
- 10:30(日本時間)、豪・国内総生産(GDP)
- 23:00(日本時間)、米・雇用動態調査(JOLTS)
- 23:00(日本時間)、米・製造業新規受注
- 23:00(日本時間)、米・耐久財受注
- 翌3:00(日本時間)、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)
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