FRBによる金利据え置き決定とパウエル議長の「利下げを急がない」姿勢がドル支援材料となった。米株式市場は「景気減速の兆候なし」との発言で安心感から上昇。
欧州市場では対米追加関税報道によりユーロドルが下落。
USDCADは1.375ドル近辺で横ばい推移が続き、フィボナッチ・リトレースメント23.6%(1.374ドル付近)が下値支持帯として機能。ボラティリティ低下中でエネルギー蓄積の可能性あり、今後はこの水準を下方ブレイクした場合の下落リスクに警戒が必要である。
前日価格変動TOP3
- XAUUSD -1.85%
- AUDUSD -1.06%
- EURUSD -0.63%
NY市場マーケットハイライト
- FRBは予想通り金利据え置き、パウエル議長は利下げ急がない姿勢
- 米株式相場上昇、パウエル議長は「景気減速は示されていない」発言
- ドル円反発、早期利下げ観測が後退し143円台後半に上昇
- ユーロドル反落、EUの対米追加関税報道で貿易摩擦悪化懸念が浮上
- ポンドドル反落、英金融政策発表前に上値重い展開
- ゴールド反落、FOMC金利据え置きで売り優勢
- 原油反落、米中協議の先行き不透明感が売りを誘発
USDCADテクニカル分析
USDCADの日足チャートを分析する。足元の値動きは20日移動平均を基準としたエンベロープ(±1%)の下限(赤破線)と、一目均衡表の転換線(赤実線)に挟まれる形で推移しており、徐々に下値を切り下げる展開が続いている。ローソク足は方向感を欠いた横ばいを維持しており、直近2週間は動意に乏しい状況である。
また、ボラティリティ指標であるStandard Deviation(標準偏差)は低下傾向を示しており、価格変動の収束とともにエネルギーの蓄積が進んでいるとも解釈できる。
目先の注目水準としては、2024年9月安値から2025年2月高値を起点とするフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準(1.374ドル付近:赤点線)であり、現時点では下値支持帯として意識されているようである。

一方、今後は、1.374ドル付近のサポート水準を維持できるかどうかが焦点となり、これを明確に下方ブレイクした場合、一段の下落に対する警戒が必要である。
今日の経済指標とイベント(5月8日)
● 15:00(日本時間)、ドイツ鉱工業生産
● 20:00(日本時間)、英中銀政策金利
● 20:30(日本時間)、英中銀ベイリー総裁講演
● 21:30(日本時間)、米非農業部門労働生産性指数
● 21:30(日本時間)、米新規失業保険申請件数
● 23:00(日本時間)、米卸売在庫