注目の経済指標とイベント(5/12~5/16)

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来週は米CPIや小売売上高、ユーロ圏ZEW景況感など重要指標が多数控え、市場は神経質な動きに。米中貿易協議も円相場を左右する要因。

BTCUSDは過熱感に注意しつつも強い上昇基調が継続中。EURJPYはレンジ形成から上昇転換を模索中で、フィボナッチ50%戻しの突破がカギ。

 

  • 米中貿易交渉の協議が進展すればリスクオンの円安の可能性
  • 対立や関税強化があれば円高へと振れやすなるか、十分な警戒が必要
  • FRBは利下げに慎重な姿勢を崩さず、ドルの底堅さが意識されやすい地合い
  • 13日の米消費者物価指数(CPI)はインフレの有無を確認する重要指標
  • 米CPIの結果次第によってはドル高加速の可能性あり
  • 5月のCAD/JPYは上昇しやすい傾向、短期的な買い需要に注目

相場のファンダメンタル

来週、特に注目したい経済指標は、米消費者物価指数(CPI)と小売売上高である。これらは、インフレの現状や個人消費の動向を示す重要指標であり、FRB金利政策の判断材料になるため、為替市場に与える影響も大きい。

一方、ユーロ圏ではZEW景況感指数の発表が予定されており、結果次第では欧州中央銀行(ECB)の追加緩和の思惑が広がる可能性がある。ユーロ相場にも注目したい。

また、米中貿易協議をはじめとする関税リスクは引き続き相場の不安定要因として意識されており、突発的な報道や声明をきっかけに、ドルを中心とした主要通貨に対する圧力が急速に強まる可能性も否定できない。

来週の為替市場は、今週以上に神経質な値動きとなる可能性が高い。

 テクニカル分析

ビットコイン(BTCUSD)

ビットコイン(BTCUSD)の日足チャートを分析する。現在の価格は、1月高値と4月安値を基点とするフィボナッチ・リトレースメントの76.4%水準(青点線)101250ドル付近を上抜けており、上昇モメンタムの強さを示している。

直近のローソク足は大きな陽線を形成し、過去の強いレジスタンスとして機能した10万2750ドル付近(赤破線)に接近する動きがみられる。中期トレンドを示す20日EMA(茶色実線)は右肩上がりで推移しており、ローソク足の支持線となっている。上昇基調が発生しているとみなせるだろう。

一方、オシレーター系指標のRSI(14、青実線)は70を上回っており、買われすぎ水準に達している。短期的には過熱感による一時的な調整の可能性もあるが、現在のところ明確な反転シグナルは確認されていない。

今後は、10万2750ドルのレジスタンス突破が持続すれば、より大きく上昇する可能性もあるだろう。

【BTCUSD/日足】

ユーロ円(EURUSD)

ユーロ円(EURJPY)の日足チャートを分析する。現在の価格は、2023年12月安値と2024年7月高値を基準とするフィボナッチ・リトレースメントの50%戻し(図上)と61.8%戻し(図中央)の中間帯で推移しており、方向感の乏しいレンジ相場が続いている。

ローソク足は、指数移動平均線(20EMA:茶色実線)および右肩上がりのトレンドライン(赤破線)によって下支えされつつ、下値を切り上げ、上限ラインを上抜けようとする収束型のトライアングルを形成しているようにも見える。

現在は、上値ブレイクの成否が短期的なトレンド転換の鍵を握る。

トレンド系の視点では、移動平均線とトレンドラインがいずれも上向きで推移しており、基調としては上昇圧力が優勢と判断される反面、ストキャスティクス(緑実線)は50付近で推移しており、過熱感はない。今は、方向性を模索しているようだ。

今後は、フィボナッチの半値水準である164.50円を上抜けするかどうかで、次の上昇基調につながるのかが決まりそうだ。

【ユーロ円/日足】

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