注目の経済指標とイベント(7/7~7/11)

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7月第2週は、豪・NZの政策金利、米FOMC議事録、英GDPなど注目イベントが集中する。9日は関税措置の期限を迎え、ドル円や日本株の変動に警戒が必要だ。

原油は下値支持線で反発の兆しがあるが、上昇圧力は限定的。スイスフラン円は強い上昇トレンドを維持しており、トレンドフォロー戦略が有効と考えられる。

Weekly Report【7/6】

注目の経済指標とイベント(7/7~7/11)

重要な指標・イベント

  • (7/8)豪・中銀政策金利:インフレ鈍化を背景に追加利下げの有無が焦点、豪ドルの動向にも影響
  • (7/9)米・FOMC議事録公表:物価と雇用に対する見解に注目、年内利下げ時期を探る材料に
  • (7/11)英・国内総生産(GDP):景気減速懸念が強まる可能性、結果次第でポンドの下振れリスクも
  • (7/11)独・消費者物価指数(CPI):利下げ観測が再燃するか、ユーロ圏全体のインフレ見通しを占う指標

相場のファンダメンタル

先週の為替市場は、減税法案による財政赤字拡大懸念や、FRBによる年内利下げ観測が強まり、ユーロドルは4年ぶりの高値付近まで上昇した。また、米ADP雇用統計は-3万3000人という結果に対し、米政府雇用統計は予想を上回り、さらに失業率が低下という真逆の結果となった。

米FRBは利下げしにくくなり、FRBと米大統領の対立が深まる懸念もある。

今週の最大の山場となるのは7月9日。「相互関税」の一時停止の期限となり、実際に発動すれば、日本への影響が甚大となる。30~35%の関税や自動車輸出規制といった報道もあり、現段階ではどうなるのかが予想しにくい。不安定要素があり、ドル円相場や日本の株価のボラティリティが大きくなると考える。

イランがホルムズ海峡を閉鎖する動きがあるとの報道もあり、原油価格が再び上昇する可能性がある。原油価格の上昇は円安につながる傾向があり、中東情勢にも注意が必要だろう。

テクニカル分析

原油(XTI/USD)

WTI原油の日足チャートを分析する。6月23日の急落後、価格は100SMAに沿って方向感に乏しい展開が続いていたが、直近ではやや反発している。一方で、上値は21SMAに抑えられており、依然として上昇圧力は限定的である。

現在は、フィボナッチ61.8%に該当する65.95ドルを中心に、2つのSMAに上下を挟まれて推移しており、方向感に迷っている状況である。一方で、オシレーター指標であるストキャスティクスは、20を下回る水準から反転の兆しも見られる。

短期的には反発の可能性があるものの、明確な上昇トレンドへ移行するには判断材料が乏しい。当面は、徐々に開きつつあるように見える両移動平均線を上下の抵抗線としながらのレンジ内推移が続くと考えられる。

【原油/日足】

スイスフラン/円(CHF/JPY)

スイスフラン円の日足チャートを分析する。現在の値動きは、+1σ線と+3σ線のボリンジャーバンドに沿ってバンドウォークが継続している。これは明確な上昇トレンドの存在を示しており、強いモメンタムが維持されている状態である。

RSIは70を上回る状態で推移しており、買い圧力が継続的に強いことを示唆している。このような局面では、トレンドフォロー戦略が有効となりやすい。また、ADXは68と高水準であり、+DIも30を上回っていることからもトレンドの強さが理解できるだろう。

ローソク足は上昇を継続しており、現在は月足ピボット線の182.120円水準が意識される局面に入っている。

短期的な注目水準としては、同182.120円のレジスタンスと、下値の目処となる179.176円のサポートの攻防が焦点となる。ローソク足は連続陽線を形成しており、過熱感には留意しつつも、現状では上昇基調の持続に注目すべき局面である。

【スイスフラン円/日足】

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