注目の経済指標とイベント(7/21~7/25)

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日本では政治的な財政拡張志向が強まり、円安と国債利回りの上昇が進行。日銀の金融正常化は一層困難となり、輸出リスクも相まって市場は慎重モードに。

英国のインフレが高止まりする中、利下げ観測は後退し、緩和姿勢の続く日本との金利差を背景にポンド高優勢。200円が上値の焦点。

7月24日に予定されるFRBパウエル議長の発言は、利下げ見通しを巡り注目が集まる。インフレや雇用の底堅さを背景に、政治的圧力が続く中でもデータに基づく政策運営の一貫性が改めて問われ、ドル相場に影響を及ぼす可能性。

Weekly Report【7/20】

注目の経済指標とイベント(7/21~7/25)

重要な指標・イベント

  • 7月22日(火)米・FRBパウエル議長発言

市場の利下げ観測が高まる中、インフレや雇用動向への言及が注目される。ドルの方向性を左右し、ボラティリティ上昇も。

  • 7月24日(木)ユーロ圏・ECB政策金利発表

ユーロ圏景気減速とインフレ鈍化が続く中、金利据え置き判断の先行き示唆に注目。ユーロ相場の転換点となる可能性。

  • 7月24日(木)ユーロ圏・ECBラガルド総裁記者会見

インフレ鈍化と景気下振れの板挟みで金融政策の方向性が注目される。発言のトーン次第でユーロ相場に大きく波及する公算。

  • 7月24日(木)米・購買担当者景気指数(PMI)

製造・サービス業ともに停滞感が続けば景気後退懸念が再燃。弱い結果なら米経済への懸念が高まり、ドル売り誘発も。

相場のファンダメンタル

先週の為替市場は、7月11日発表の米6月消費者物価指数(CPI)は市場予想通りとなったものの、前月比で上昇しインフレ再加速への警戒が強まった。

市場では、トランプ政権による関税の物価押し上げ効果は限定的との見方もあり、FRBの利下げ観測が後退したことで、金利差拡大を背景にドル円相場は急騰した。

今週は、7月22日のパウエルFRB議長発言、24日のECB理事会とラガルド総裁会見、同日の米PMIに注目が集まる。市場は米金融政策の方向性を見極めようとする姿勢を維持しており、経済指標への反応が一段と敏感になっている。

テクニカル分析

英ポンド/円(GBPJPY)

ポンド円の日足は、心理的節目である200円の上値抵抗が意識されている。

直近のローソク足は、200円直下にあるボリンジャーバンド+2σ付近で頭打ちとなっており、上昇トレンドの勢いは一服している。一方、198.44円水準が短期的なサポートとして機能している状況である。

注目すべきは、ローソク足が高値圏を維持する一方で、CHO(Chaikin Oscillator:下段)が低下基調を示しており、資金流入の鈍化を示唆する弱気のダイバージェンスが出現している点である。

今後、200円を終値で明確に上抜ければ再び上昇波が強まる可能性があるが、同水準を超えられずに反落する展開では、198.44円割れから196.88円、195.88円といった下値支持の試しに移行するリスクもある。

【GBPJPY/日足】

NZドル/円(NZDJPY)

NZドル円の日足チャートでは、上昇トレンドが継続する中で一目均衡表の転換線が下値を支えてきたが、足元でこれを一時的に割り込み、87.89円付近で反発している。

なお、下方には87.10円のサポート、上方には89.00円のレジスタンスが控える。

一方、ストキャスティクスは、価格が高値を更新する中でインジケーターが反落しており、これにより価格との間に弱気のダイバージェンスが生じている可能性がある。

今後、転換線割れが定着し、基準線までの調整が進行する場合、短期的な反落圧力の顕在化に留意する必要がある。

【NZDJPY/日足】

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