注目の経済指標とイベント(10/10~11/14)

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米政府機関閉鎖が長期化し、経済への影響が強く出始めている。財政協議の進展次第では金利・為替動向に直接影響する可能性があり、今週は米政局報道に対する市場の反応に注意が必要。

豪中銀とNZ中銀の金融政策スタンスの乖離が意識され、豪ドル/NZドルは堅調な上昇トレンドを維持。スイスフラン/円も安全通貨としての選好に差が現れつつあり、足元では一服感を示すものの、引き続き上昇基調の維持が試される局面となっている。

今週は米10月CPIが最大の焦点であり、インフレ鈍化が確認されれば年内利下げ期待が一段と高まる可能性がある。英GDPやユーロ圏GDPも中央銀行の金融政策スタンスに影響を与える重要指標として注目される。

注目の経済指標とイベント(11/10~11/14)

(※米政府機関の一部閉鎖が継続中のため、予定されている一部経済指標の発表に遅延・欠測の可能性があります。発表有無に関する最新情報をご確認ください。)

重要な指標・イベント

  • 11月13日(木)米・消費者物価指数(10月CPI)
    インフレ鈍化の継続が焦点。市場は年内追加利下げの可能性を探る状況にあり、予想を下回ればドルの上値は重くなる一方、上振れれば金利上昇を通じてドルは底堅く推移しやすい。
  • 11月13日(木)英・国内総生産(第3四半期GDP)
    高インフレと実質所得の伸び悩みが重なる中、成長維持の可否が注目される。弱い結果ならポンドは上値が重くなり、成長が確認されれば英中銀(BOE)利下げペース鈍化を通じてポンドの下支え要因となりやすい。
  • 11月14日(金)米・小売売上高(10月)
    個人消費が景気の支えとなる中、伸びが鈍れば景気減速を意識したドル売りが広がりやすく、堅調な結果なら利下げ観測が後退し、ドルは底堅い値動きとなりやすい。
  • 11月14日(金)ユーロ圏・域内総生産(第3四半期GDP)
    景気底打ちが確認されれば利下げペース鈍化観測によりユーロは下支えされやすく、停滞継続なら利下げ加速観測の高まりからユーロは軟調に推移しやすい。

相場のファンダメンタル

先週の為替市場は、豪中銀の政策金利据え置きや米ISM非製造業指数の堅調さ、英中銀会合を巡る見通しが意識され、各国の利下げ時期に対する思惑が交錯した。ドル円は日米金利差を背景に下値は支えられたものの、上値では米利下げ観測が重石となり、方向感に乏しい展開となった。

今週は13日に発表される米消費者物価指数(CPI)が最大の焦点であり、インフレ鈍化が続くかが年内利下げペースの判断材料となる。加えて、英GDPや米小売売上高、ユーロ圏GDPは景気の持続力を測る指標として注目される。米政府閉鎖回避に向けた協議の行方も市場心理に影響を与える可能性がある。

市場は金融政策や経済指標、さらに各国の政局にも神経質になっており、投資家心理の揺れが敏感に相場を動かしやすい状況を生んでいる。

テクニカル分析

スイスフラン/円(CHF/JPY)

スイスフラン/円の週足チャートを分析する。長期上昇チャネル内での推移が継続しており、10月中旬にかけて高値を更新した。現在はチャネル上限付近から反落し、190.00円付近で下げ渋っている。また、ローソク足は13SMAに支えられながら上昇している点からも短期的な上昇基調は維持されている。

RSI(14)は66台で推移しており、数日前の75超から過熱感は後退している。

一方、CHO(Chaikin Oscillator:Tick Volume)は価格の上昇に対して低下しており、弱気のダイバージェンスが観察される。この乖離は市場の勢いの鈍化を示唆し、トレンド継続への警戒要因となる。

反発局面では193.75円および196.40円が焦点となり、下振れ時は186.00円、184.40円が下値の目安となる。

現時点では、上昇トレンドの中での一時的な調整局面とみられるが、CHOの動向が転換を先行示唆する可能性があるため注意したい。

【CHFJPY/週足チャート】

豪ドル/NZドル(AUD/NZD)

AUD/NZDの週足チャートを分析する。2025年7月以降、豪ドル高・NZドル安の流れを背景に陽線優勢の上昇基調が継続している。直近では2022年9月28日の高値である1.1490NZDを突破し、約3年ぶりの高値を更新した。

ローソク足は13週SMAを明確に上回っており、パラボリックSARも下方からのサポートを示している。

ADX(14)は67台後半で、+DIと−DIの乖離も拡大していることから、強い上昇トレンドが維持されていることを示唆している。また、フィボナッチファンに沿う形で上昇を続けており、各比率が意識されながら値動きが展開している。

今後は1.1600NZD、1.1720NZDが次の上値の目標となる。一方、上昇一服となれば1.1350NZDおよび1.1290NZD付近が押し目の目安となる。

現時点では1.1500〜1.1600NZD帯の攻防が焦点となる。トレンドの持続性を示すADXの推移と、パラボリックSARの転換シグナルに注目する必要がある。

【AUDNZD/週足チャート】

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(※この情報は市場の動向をご紹介するもので、投資の推奨や勧誘を行うものではありません。)

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